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【1 on 1】評価ではなく、学習と成長を促すコミュニケーションとは?

こんにちは!
 
先日、Final Destinationという映画を観ました!皆様、ご存知でしょうか?
Superstitionな現象(超科学的)から、未来のビジョンが急に見えてしまう主人公が、大きな事故を回避しながら周りの人も助けようとするけど、それには刃向かえず、周りの人が次々と死んでいってしまい、なんとか自分の危機だけは逃れることができたと思いきや、結局自分も死んでしまうという映画です。(この文章だけだとなんのことやらですね笑)
結局、プロセスはコントロールできても結果はコントロールできないよね、みたいなことが言いたかったのかなと思いつつ、確かになと思った、変な感心を覚えました。良かったら、皆様も観てみてください!
 
さて、本日は1 on 1をテーマに扱って記事を紹介していきたいと思います!
ここ数年で、1 on 1という概念はいろんなところで取り上げられ、書籍としても様々に発行されている印象があります。1 on 1というと、どんなイメージでしょうか?面と向かって2人でじっくりとコミュニケーションをとるイメージでしょうか?
下記では、1 on 1の位置付けや具体的なやり方を踏まえつつ、私のマッキンゼー時代の経験も事例として紹介していき、少しでも1 on 1についてやり方を深めて頂ければ幸いです!

1. 1 on 1と評価面談は決定的に異なるもの


いきなりズバリと始めますが、1 on 1は基本的には相手の行動や態度を正す目的ではなく、学習と成長を促す目的で行うものである、というのが私の認識です。(もちろん、1on1の言葉だけ見ると、組織やチームによって定義が異なる可能性はありますが)
いわゆる評価面談や上司と部下の関係の面談であるような、スーパーバイザーやアドバイザー的なロールで行うのではなく、行う側は相手のコーチであるマインドセットであることが重要です。なお、国際コーチ連盟なるものがあり、次のようにコーチングを定義しています。
 
「コーチングとは、相手が公私において可能性を最大化できるよう、思考を刺激し続ける創造的なプロセスで、他者とパートナー関係を築くことである」(一部、文脈に合わせて変えています)
https://icfjapan.com/coaching
 
ということを踏まえて、1 on 1を今までしたことがある人は今までの経験を踏まえていかがでしたか?もっとこうした方が良い、ああした方が良い、私はこうしてた、などなど、何か古臭い説教じみた雰囲気を感じたことはなかったでしょうか?
 
じゃあどうしたら良いのか?という点については、次の章で紹介したいと思います!

2. 1 on 1に必要なスキル


それでは、どうやって1 on 1をうまく行うのか?必要なスキルは何か?というのが本章で扱うテーマです。ここで私が思う3つのポイントを紹介します。
1つ目は、オープンな環境を築く、ということです。今まで険悪であったり良好とは言えない関係性の場合、すぐに実現できることではないですが、「安全な場であると示し」、「信頼関係を築く」ことがまずは大事です。ここは評価をする場ではないし、仕事の場ではないなどといったことを明確に伝え、率直に物事を言える環境を築くことが肝要です。
次に大事なのは、「質問する」力です。ここでは、どれだけ思考の可能性を広げてあげる質問をできるか、というのがポイントです。否定的なことや決めつけるようなことは、この場では絶対に言ってはいけないのです。例えば、「お前がやりたいのはこれだよな?」「お前にはこれがあっていると思うよ」「それは難しいんじゃないか」「それは違うと思うよ。なぜなら・・・」など、上司から部下にこういったことを言われたら、相手は言いたいことを閉ざす可能性が大です。またここは議論する場ではないので、ロジックで押し込めるようなことも求められていないのです。(普段の議論でも、あまり生産的ではない例でしたが・・・)
それより、「3年後には、どんな仕事をしていたい?」「それに向けて今どんな取り組みをしていますか?」「より目標に近づくために、どんな選択肢がありますか」「それでは何から始めますか」といったような質問と流れが大事だと思っています。(聞き方やニュアンスも大事です)
最後に、傾聴する力です。この手の類の話は、話し手はやはり本心をストレートに言葉に出すケースは少ないと考えるべき、ということです。話している時の、行間や仕草、表情なども踏まえて、効率的にコミュニケーションを行うのではなく、やや時間をかけてでも丁寧に確認しながら、本人の本心や考えを引き出す傾聴が必要です。(質問する力とセットですね)
 
上記3点はいわゆるスキルになりますが、ソフトスキルであり、数を重ねて試行錯誤するしかありません。しかし、今までのコミュニケーションスタイルとは違うはずで、意識しながら取り組むだけでもだいぶ異なるのではないでしょうか?

3. マッキンゼーで行っていた1 on 1とは?


最後に、私がマッキンゼー時代に経験した1 on 1に関連する経験を紹介して今回の締めとしたいと思います。マッキンゼーがどんな組織であったかは、別記事でも紹介していますので、そちらも興味あればご覧ください。
 https://note.com/yht_consulting/n/n52fd3ac62707
 
マッキンゼーではPeople Developmentという観点が非常に重要視されています。簡単にいうと、仲間の成長を引き出すということです。
1 on 1が行われる枠組みは大きく2つありました。グローバルの中で、普段のプロジェクトとあまり関連しない上司がアサインされ行われるキャリア的な観点での1 on 1、それに加えてプロジェクト単位で行われる1 on 1の2つです。
前者では、本当に普段関係ない人のため、会社に限らず、自分自身の近況やどのようなキャリアを歩みたいかについて定期的に話す場が設けられます。(私はオーストラリアのパートナーの人でした)
後者では、毎回プロジェクトに応じてメンバーがアサインされる遊撃的な組織体制なため、プロジェクトという実務的な観点を踏まえ、どのように成長したいかをより詳しく話す場としての1 on 1がありました。どのような貢献をしたいか、どんなフィードバックが欲しいか、どんなことをするかなどです。
この2つの1 on 1自体は評価とは別になっていますが、話し手も受け手も会社としては評価の一部であり、会社のミッションそのものでもあるため、やるのが当然であり、やらされている雰囲気もない社風になっていました。ミッションから、実務に落とされ、仕組みとしてうまく回っていると離れて改めて思い、素晴らしい会社だなと思い、事例として紹介させて頂きました。 

本日の記事はここまでです!いかがでしたか?
1 on 1はコミュニケーション手法の一部ですが、こういったコミュニケーションの1つ1つが会社全体の雰囲気を決めたり、組織変革やイノベーションが生まれやすい組織にもつながっていくものだと考えています。
1 on 1などコミュニケーションの取り方、会社のコミュニケーション施策、さらには組織変革などのテーマで興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください!


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