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日本酒の起源であの映画でも見られた口噛み酒のこと。


お酒。

おいしいだけでなく、気分も上がります。

それは、お酒に含まれるアルコールがひとを興奮状態にする作用があるから。


今でさえ、その眼メカニズムは解明され科学的な知見を持って見ることができます。


それが、太古の時代だったら?

ひとはどう思ったでしょうか。


神さまからいただいたものだからだ!
そう思ったのではないでしょうか。



日本の主食となる、米。
そこから醸されるお酒は常に神さまと深い関係を持ちます。

それは、自然崇拝の概念から、神さま=自然の恵み=農産物といった式が成り立っていたからではないかな、と。


そんな、日本の酒のルーツ。
それは、口噛み酒といいます。


耳にしたことがある方も多いのでは?

そう、大ヒットを記録した「君の名は」で三葉が実家の神事で作っていたお酒です!


地方によってつくり方はさまざまあります。


加熱したご飯に少量の生のお米を混ぜて、それを口に含み容器に戻す。

口噛み酒づくりは、村の未婚で口のきれいな女性が数人で行っていました。

記録としては、奈良時代の風土記に残っています。


しかし、その時点で過去形で書かれていたことや神事などの行事用(普段の食事ではない)から、その時代には一般的でなかったと言えます。

なぜなら、ひとが噛みつくるお酒はほんとうに重労働なものだから。
何か手立てはないか、と思わせるくらい大変だったんですね。


日本の場合、加熱したご飯をそのまま放置しておいたらいつの間にかふわふわとしたカビ=麹菌が生えていて、それを水と入れるとお酒ができる。

そういったことも分かってはいました。


ただ、麹菌が生えることは偶然のことで、口噛み酒のようにつくりたい時につくりたい量を、というコントロールができなかったのです。

それを、意図的につくることができるようになったからこそ、今の日本酒があります。

そして、麹菌を意図的に増やし、生業としたのがもやしやという種麹屋さん。


こういった、麹菌を売るという文化は日本ならではなんです。

島国で湿度が高いからこそ、ものが腐りやすかったお国柄。
そんな、壁を工夫で乗り越えるという文化は今の日本人に繋がるところだと思います。


歴史に誇りを持ち、日本らしい工夫や気くばりをもって、いろんなビジネスが発展していくといいな、させていかなきゃなと感じました。

発酵のこと、毎日更新中。コメントにてネタや知りたいことも随時受け付けています♪ わたし自身も学びながら書いていますので、みなさんも一緒に発酵のものしりになりましょう^^