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真四角な猫背の話


#いいパパってなんだろう

もうすぐ父の日らしいです
私の父はとても良い父だとは言い難い人で
ただ自分が年を重ねてくごとに父の背中や存在が小さく寂しく見えることが増えました。

10年くらい前に親が離婚するまで、私は父が怖くて仕方なかったんです
威圧的でお酒を呑むと暴れて翌日には覚えてなくて、蹴られたり理不尽な理由で怒られたり
当たり前の様にそれが日常で逆らうことが悪な気がしてた
の割には擁護するわけじゃないんだけど良い思い出も沢山あって。
旅行好きな父のお陰でいろんなことに興味を持つ人間になれたり、各地の有名な観光地や食事とか小さい時から知れたり。
子供のときは車内で寝てたら目的地着いてたとかで、そこがどんだけ遠い場所かなんて知らなくてハタチ過ぎた頃になってえらい山奥だったとか、凄い貴重な体験だったとか、なかなかお洒落なプレゼントだったんだなとか知って。

母はよく私からみる父の存在を呪縛だと言っていた
当時は怖れが強すぎて何が呪縛なのかもわからなかったけど自分が親になっても、なる前からも離れてみて呪縛の爪痕と戦ってます。
鈍臭いとか、役立たずとか、馬鹿だとか、そんな風に言われていた自分の記憶にも曖昧な過去に未だに苛まれてたりして。
良かった爪痕もあるんだけども、頼れる年の離れた姉と兄が居るとか、芸術に沢山触れられる環境をくれたとか、小さい時の朝の記憶とか、古き良き音楽とか、細々沢山。

過去はどんなに悔やんだり怒りを感じたり問いただしても消したり書き直したり無かったことには出来ないから「あれはあれで必要な過去なんだ」って整頓してくしかない。
離婚して離れて暮らすようになってすぐ父が倒れたときに病室での姿を見て私はなんでこの人に怯えていたんだろって切なくなった。
近過ぎるから見上げるほど大きく感じていただけで離れてみたら老いた父は小さく見えた、わがままな子供みたいな人だなって。
自分が親になってみたら父が私にくれたモノの良し悪しが余計に浮き彫りになって益々父とどう接していいかわからなくなった
娘になって30年近くなるけど、いまだにわからない
だけど前より自分らしく接することが出来るようになった気がする
良い父ではないけど、小さい背中はなかなか重いなと感じます。

良いパパってなんですかね。

1日お疲れ様です

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