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メンタルは鍛えられるか

気分の浮き沈みが大きめな人に
「どうやったらメンタル鍛えられるん?」
って訊かれることがある。
気分に振り回される自分にうんざりし、困り、安定しないメンタルをなんとかしたいと、彼・彼女らは願っているのだ。

私は精神科医でもなければ心理学者でもない。
心の専門家ではないから、科学的裏付けのある「メンタル鍛錬法」なんてものは知らない。
なのでこれは私の意見、科学的根拠のない意見として
「メンタル鍛錬法なんかない」
と思っている。

もちろん訊かれた時には、
こういう方法があるらしい、〇〇が効果的って読んだことがある、
と見聞きしたことがあるものを一般論として答えた上で、
「頑張って鍛えようとするもんでもないと思うで」
と言っている。

メンタル鍛錬法を訊いてくる方たちは、よわよわメンタルを鍛えてなんとか自分を変えたいと思っているのは重々わかっておりますが、
「メンタルの焦点当てずに、体をしっかりさせる方に焦点当てようよ」
の意図を持って、頑張ってメンタル鍛えようとせんでもいいんちゃう、なのです。

私のイメージでは、
「メンタルってエネルギーの球みたいなもん」
球なんだけどボールみたいにしっかり形があるのではなくて、
エネルギーが集まって球体になっているようなイメージ。
そして
「固定された居場所が(体内に)ない」
頭の中だったり、胸の奥だったり、肚(はら)だったり、背中だったり、
どこにでも移動できるけど、固定されない。
定位置がないけれど、収まりのいい場所があればそこに落ち着く。
そして落ち着く場所の理想は肚、下腹部、丹田のあたり。

メンタルの浮き沈みが大きめな人は、肚がすわってない・丹田に力がない、そんな印象を受けます。
体幹、インナーマッスル弱めな印象。
なので姿勢も悪くなりがちで、代謝が落ちたり、血流が悪くなったり、浮腫みやすかったりなどの身体症状も出やすいし、呼吸も浅くなりがち。

そういう点から「筋トレは全てを解決する」は強ち間違いではないのですよ。

メンタルに焦点をあてて解決法を考えていると、どうしても頭の方にばかり気がいってしまいます。
この「気」は気持ちの「気」でもあり、生命エネルギーの「気」でもあります。

頭にばかり気がいった状態は、頭がかっかしているー激怒してるんじゃないけど頭に血が上ってる感じになり、逆に下半身は虚となって冷えを感じたりします。

そしてメンタルの理想の落ち着き場所・肚が、居心地の悪い場所になって、メンタルさんは体の中で居場所を探してうろうろ。
頭の方に行ってみると暑いし忙しそうだし、胸の辺りは酸素不足っぽいし、背中はガチガチに硬いし、なんや落ち着かんやん。

これが私のイメージする「メンタルが安定しない」状態です。

だから私は、
メンタルを鍛えようとせんと、散歩とかゆるトレとかでもいいから、体をまずしっかりさせた方がいいよ、と言うのです。
そんな気分にもなれない時は、全身に力が入りまくってガチガチになってることも多い。
そんな時は鍼灸でガチガチの体を緩めて、しっかりぐっすり眠れば、あら不思議、なんかやる気が出てくるんですよ。本当です。
睡眠の質が良くなって、消化吸収の機能も良くなると、ますますやる気が出てきます。

鍼灸でメンタルを鍛えることはできないけれど、
メンタルが落ち着ける体の状態を作ることは可能なのです。

もちろん臨床心理士さんなど専門家のカウンセリングや、心療内科で診断を受けるのもを有効だと思います。
メンタルの専門家という選択肢も忘れないでね。



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