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note blog #3 来院される患者さんにもストーリーがある

TSUKIMORI Salonの月森です。

今日はこのテーマ『ストーリー』です。
鍼灸師であるすべての人には、鍼灸師になるためのストーリーが隠されています。どういうキッカケで鍼灸師を目指したのか、どういう施術をしていきたいのか、どういう鍼灸師でいるのか、その個人個人のストーリーがありますよね。

実際の臨床では、患者さん自身にもストーリーが隠されています。

患者さんのストーリー

ストーリー=物語り を皆さん持っています。

例えば、

・家で育児に追われている中、自分自身の体のケアを考えているけれどできない。何とか都合をつけて来院し体をケアをしにきた。

・数年前から肩の痛みがあり病院にも他の治療院にも行ったけれど完治できず、友人のご紹介で来院。けれど、定期的に通う事は難しいけど、何か治すキッカケを望んでいる。

・スポーツをしていて、診断名はあるものの、治療やリハビリをしても改善しない。どうしたら良いのか分からず、練習もできない。そんなときに、学校の先生から薦めてもらい来院。どうしても痛みを治したい。

そう、それぞれに悩み、経過があり、事情があります。

それを丁寧に聞いて、丁寧に診察を行い、施術方針を立てていく。その施術がキッカケで良くなる方向に向かえば私たち鍼灸師は嬉しいですよね。

ストーリーを聴きとる

問診では痛い動きや場所、どんな動作で支障が出ているのかを問うていきます。
医療面接という言葉は最近は当たり前かな?医療面接では患者さんの背景や環境など、その人を大きな枠組みで診ていく視点から問診を行うことです。

以前、医療面接の論文を発表した経験があります。
専門学校時代のゼミがキッカケで、全日本鍼灸学会の学生ポスター発表でなんと優秀賞をいただけました。

ですが、医療面接というカテゴリーではおさまりきらないのが、臨床の現場。

患者さんが何に困っているのか
どんなことを問題として把握しているのか
どんな環境でどのような生活をしているのか
その生活の中でどのような心情になっているのか
家庭における立ち位置や役割
お仕事の環境や立場
体質的にどういう性格でいるのか、、、

いろんなことを聴くこと、または感じ取る(第6感)ことが必要です。

四診で分かる色々な視点

東洋医学の診察は四診と呼ばれます。
四診の中では、【望診・聞診・問診・切診】と大きく四つに分類され、ここからまた分かれていきます。

よく耳にする診察としては、舌診、脈診、腹診ですよね。

舌を望んでわかること
脈を診てわかること
腹に触れてわかること

ここから患者さんの体で起こっている生理現象を推測し、問診をしながら確認していく訳ですが、その診察で得た所見と問診で聴き取った内容とを比べていくんですね。

脈やお腹など体全体を診ていくと、患者さんの普段の体の使い方や性格、行動など推測できてきます。そうすることで患者さんを大きな枠組みで診ていけるようになります。

医療面接や問診だけでない、情報までもです。

患者さんのストーリーを聴くだけではなく、感じ取り確認できるようになりますし、その情報が治療するときに手技が変わり、手も変わり、方針までも変えて治療に向き合えます。

患者さんがなぜ、当院に来て施術を受けようと決意したのか?
そのストーリーに応じて、施術の方針や施術のスピーディー感も変化し、患者さんのお悩みや人生に大きく寄り添うことが出来ます。

患者さんのストーリーを意識するようにしてみましょう。



つきもり



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