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【大人の女性のADHD②】ADHD薬をやめたらこうなった

年末年始は、パワースポットで有名な米アリゾナ州のセドナで過ごしました。そのご利益もあってか、旅行中は心身ともにとても調子が良く、ADHDの薬を一度も飲まなくて済みました。

帰国後も数日は薬を飲まなくても調子が良かったのですが、次第に生活に支障をきたすようになり、ついに今日、約3週間ぶりに1錠飲んでみました。
すると5分もしないうちに、それまで感じていた頭痛は何処へやら、体がすーっと楽になるのでした。

【ADHD薬をやめると何が起こる?】ステージ1:ハイになる

薬を飲むのをやめてから1~2週間は、いつもよりハッピーでポジティブでエネルギッシュな気分になれました。でも、これは薬をやめたからというより、旅行に行っていたからかもしれません。

【ADHD薬をやめると何が起こる?】ステージ2:不注意の増加

薬を止めて1週間くらいすると、
「不注意が増してきたな」
と気付き始めましたが、基本、元気でハッピーなので、あまり気にならず、気持ち的には問題ありませんでした。
しかし
「元気+不注意」になると、生活に支障が表れます。

1. 怪我をする

いくら不注意なADHDでも、セドナの急な岩山を登る時など、明らかに危険で注意が必要だとわかっている時は、注意することができます。問題は日常生活で、油断している時です。セドナの後、カリフォルニア州サンディエゴの岩場のビーチで滑って転んでしまいました。かなり痛かったのですが、恥ずかしいのですぐに立ち上がったらまた転び、そのせいで膝には大アザ & 足首を捻挫してしまいました。

2. 置き忘れ度が増す

これは薬を飲んでいても必ず生じる私の生活の一部のようなものですが、薬を飲まないと自分でも驚くほど「置き忘れの程度」が増してしまいました。
私は携帯をどこに置いたかわからなくなることが多く、1日1回は必ず探し回るハメになります。その度に家族に電話をしてもらい、音を頼りに探します。

薬を飲まないと、その頻度とレベルが変わります。
昨日は電子レンジの中から発見され、自分でも
「どーしてこんなところに!!」
と驚いてしまいました。

薬を飲んでいるときは、見つけた時に、
「あ、そうだった。ここに置いたんだっけな!」
と思い出せるのですが、飲んでいないと
「いつ、どんな状況で、こんなところに置いたんだー?」
と全く覚えてないことが多くなるのです。

3. 今やったことを忘れる

これは昨晩から起こり始めたことです。
私のスキンケアは非常にシンプルで、お風呂上がりに
化粧水 + オイル
の2ステップだけです。
その後、髪を乾かします。

昨晩は髪の毛を乾かした後、ふと
「あれ?オイルつけたっけ?」
と思ったのです。
顔を触ってみましたが、つけたようなつけなかったような…すっかり馴染んでいてよくわかりません。
とりあえずもう一度つけておきました。

そして今朝、お化粧をしながらUV下地をつけたかどうか忘れてしまいました。顔を見ても触っても良くわからなかったので、とりあえずもう一度つけてみました。

ここまでのひどい「物忘れ」は、薬を飲んでいるときには起こりません。

4. 頭痛 & 気象病

あまり知られていませんが、ADHDは環境変化に敏感で、そのせいなのか、睡眠パターンや体のリズムを正常に保ち続けることが苦手な人が多いです。

今朝起きたら、何となく頭が痛い。
梅雨時によくある、いわゆる「気象病」のような症状。
ウェブサイト「頭痛ーる」で今の気圧チェック。
すると今日の東京は「正常」。
「気圧のせいじゃないのか〜。じゃあ、風邪ひいたのかな?」

「気持ちの問題かな?」
とも思い、出かけましたが、今日の頭痛はかなりヒドイ!
「頭痛薬、買って飲もうかな?」
「でもその前に、ADHDの薬、飲んでみるか」
5分後
はい消えたー。
ADHDの薬、恐るべし。
同時に
「やっぱりこの不調はADHDによるものだったんだなー」
と思うのでした。

【ADHD薬をやめると何が起こる?】第3ステージ:食欲&物欲が増す

なんですかねー。ドーパミンが正常に得られなくなったせいで、脳が何とかドーパミンを増やそうと、私に快楽行動をさせようとしているんですよね、これは!

1.  買い物依存症的

私は基本的にあまり物欲がありません。
お金への執着もないし、人混みの中での買い物も好きではありません。

ところが最近、何だか急に欲しいものが増え、毎日のようにウィンドーショッピングに出かけているのです。

昨日も仕事帰りに銀座に立ち寄り、デパート巡りをし、
今日は、頭が痛いというのに、渋谷でぶらぶらしてきました。
このような行動は最近の私では、あり得ないことですが、自分がADHDであることを知らなかった若い頃の行動パターンそのものなのです!

とにかく何か新しいもの、何か良い物を見たくて、出会いたくて、いつもは面倒で大嫌いな街中で、いろんなお店に立ち寄り、ウィンドーショッピングをしてしまうのです。感覚的には宝探しみたいな、ワクワク感を求めているのです。

2.  摂食障害的

食べ物に関しても基本的に私は「健康的な食べ物」が好きで、お菓子は何となく気持ち悪くてあまり食べないのですが、昨日は久しぶりに自分のためにお菓子を買い、全部1人で平らげてしまいました。

しかもやたら「食べること」に興味津々になっています。
何か美味しいものが食べたくて、新しい食べものにトライしたくなります。
そしていつも
「今日のお昼は何食べようかな?」
など、食べることばかり考えてしまいます。

この嗜好も摂食障害だった若い頃と同じです。

結論:投薬は環境との相互関係で

今の私はもう旅行中ではありません。自分が暮らしている社会で生きる大人として、やるべきことや責任を果たさなければなりません。

このままだと、余計なものをいっぱい買ってしまう、散財してしまう、デブデブになり、何かの依存症となり、健康と生活を害してしまうのも時間の問題です。

ですから、今日からまた投薬を再開しようと決めました。

ADHDの方へ:薬を飲むべきかどうかで悩んでいる人へ

あなたの生活環境はどのようなものですか?
頭が痛い時や体調が悪い時に休める環境で暮らしていますか?
多少のミスや失敗をしても許される環境ですか?
程よい「快楽」で満足していますか?

これらが生活に支障がない環境であなたが生活しているのならば、薬の必要性は低くなると思います。

でももし以下のような生活上の問題があるなら、投薬をすると楽になります。あなたが今うまく行ってないことは、あなたの能力や性格のせいではなくて、ADHD脳のせいかもしれません。自己嫌悪に陥る前に、ぜひ受診してお薬を試してみてくださいね。

▶︎ 薬がないと体調不良が起こる場合:頭痛がひどい、体がだるいなど。
▶︎ ADHDによるドーパミン不足を、不適切な方法でドーパミン分泌を促進するような「快楽行動」が増えている場合。
例:食べ物、買い物、アルコール、ギャンブル、セックス、薬物などの依存症。スピード違反など危険行為
▶︎怒りが抑えられない等で人間関係、夫婦関係がうまくいかない、子供へ虐待じみた対応をしてしまう場合。









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