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赤ちゃんの発話の遅れに対処する:関わりの重要性

前回の記事は、人と関わろうとしない赤ちゃんには、早めの介入が必要であることを述べました。

今回は、赤ちゃんが人との関わりが少ないと、どのような不利益があるのか、それを解消するための方法についてお話しします。
赤ちゃんのひとり遊びは発達に有益であることを強調する一方で、長期間のひとり遊びには警告を発しています。テクノロジーが子供の発語に与える影響にも触れています。子供との関わり合いの方法としては、家庭の中での子供との過ごし方、アイコンタクト、言葉の使い方、遊び方など、子供とポジティブに関わるための実践的なヒントが示されています。

赤ちゃんのひとり遊び

赤ちゃんのひとり遊びは、集中力や自立心、探究心、問題解決能力を育む重要な要素です。そのため、赤ちゃんがひとり遊びに集中している場合は、その時間を尊重し、邪魔せずに遊ばせておくのが良い方法です。

ただし、赤ちゃんが他人との関わりを求めない場合は、長時間ひとり遊びをさせることは避け、早めに積極的な関わりを始めることが重要です。

なぜなら、赤ちゃんは人との関わりの中で、生きていく上で必要な基礎的なスキルを学ぶからです

保育者や周囲の人々との関わりを通じて、コミュニケーション能力や愛着の形成、感情のコントロール、社会的な手がかりの理解などを習得していきます。

長時間ひとりで遊んでいる赤ちゃんは、必然的に、保護者との触れ合いが不足しがちです。このような状況が問題を引き起こす可能性もありますので、適切な対処が必要です。

発話が遅れる・発話がないことのデメリット

子供が発話が遅れることによって直面する直接的な問題は「自分の要求を伝えられない」ことです。
欲しいものを「ちょうだい」と言えない、嫌いなものを「いらない」と言えないので、イライラし、怒ったり泣いたりすることが頻繁に起こります。親も子供が泣く理由がわからず、戸惑いや不安、無気力感で疲れてしまいます。

子供が自分の考えや感情をうまく伝えられないと、自分の気持ちを相手に伝えることも、相手の気持ちを理解することも難しくなります。その結果、愛着や社会的関係に問題が生じる可能性があります。

さらに、ただ単に不安で怖いですよね。もし今、突然見知らぬ言葉の国に連れて行かれたら、どうでしょうか?言葉が通じない生活とは、そんな感じです。

テクノロジーの影響:子供との関わり

テクノロジーの進化は、子供との関わりに影響を与えています。現代社会では、多くの人々がスマートフォンや他のデバイスを使用しているので、子供とのコミュニケーションが不足しがちです。

親の携帯電話使用と子供とのコミュニケーション

例えば、授乳中にSNSやYouTubeを見たり、おむつを替える時に携帯電話の着信や通知に反応することがあります。授乳やおむつ替えなどの日常的な瞬間は、子供の言語や情緒的発達に重要です。しかし、親がスマートフォンを手に持ちながら育児をしていると、子供とのコミュニケーションの機会が減ってしまいます。また、子供は自分よりもデバイスが優先されているように感じ、安心できないかもしれません。

愛情とサポート:子供の自信と成長の基盤
赤ちゃんは「自分は大切にされている」と感じると、自信を持ち、社会的なスキルを発展させることができます。そのためには、大人が彼らに対して一貫した関心と愛情を示し、彼らの成長を支援することが必要です。テクノロジーを活用すること自体が悪いことではありません。しかし、子供たちとの関わりを阻害しないように、バランスを保つことが重要です。

具体的な関わり方のアイディア

幼児を長時間ひとりにしておくことは、子どもの発達にとって理想的ではありません。質の高いふれあいを確保するための実践的なヒントをいくつかご紹介しましょう。

保育園に預ける

保育園に預けることも一つの方法です。在宅勤務をしながら育児を頑張っている人もいますが、この場合、子供が長時間一人になることが避けられません。そのような場合は、保育園に預けることをお勧めします。保育園はデジタルデバイスを使わず、子供の年齢に合った遊びを提供してくれます。また、保育士とのコミュニケーションを通じて、子供の成長を支援してくれます。

以下の関わり方のヒントはアメリカの言語療法士Laura Mizeの書籍の内容を参考にしたものです。「こんなことできない!」と気持ちを害する方もいらっしゃるかもしれませんので、これ以降を有料とさせていただきます。

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