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見ているのは肉体ではない(365夢Screen137)

あらゆる現象は
あなたに認められることによって
現れていると述べられたとき、
その言葉は誤って理解されるかもしれない。

その言葉を聞いてあなたは、
すべての現象は自分が認めてはじめて
現象できるのだと理解するかもしれない。

そしてその理解は
言葉の上では確かにそのとおりだ。

しかしもしあなたが、
その「自分」という言葉を、
肉体として生きている
あなたという個人のことだと考えているなら、
それは少し違う。

いや大いに違うかもしれない。

なぜなら、
肉体として生きているあなたという個人は、
あなたが知覚している
対象物のひとつにすぎないからだ。

肉体という仕掛けは
あなたが知覚している現象世界の一部、
つまり対象物のひとつにすぎない。

たしかに、
あなたがこの次元の世界を知覚するためには
人間の肉体という仕掛けが必要かもしれない。

しかし、
肉体という仕掛けはひとつの道具、
ひとつの対象物であって、
現象世界を知覚しているのは
あなたの肉体ではないのだ。

あなたは
その肉体という道具を使って
この次元の現象世界を見ている者だ。

望遠鏡や顕微鏡を使って対象物を見るとき、
あなたは望遠鏡や顕微鏡が
対象物を見ているのだとは思わない。

望遠鏡や顕微鏡を使って対象物を見ているのは
あなただ。

望遠鏡や顕微鏡は
それにふさわしい対象物を
あなたが見るための道具にすぎない。

その証拠に、
あなたは望遠鏡や顕微鏡それ自体も
自分ではないひとつの対象物として
見ることができるはずだ。

ところが肉体については
あなたは少し違う考え方をするかもしれない。

自分はこの身体の中にいるのであって、
この肉体である自分が
知覚の対象物である現象を見ているのだと。

だがそれはあなたの勘違いだ。

その証拠に、
あなたが望遠鏡や顕微鏡を
対象物として見ることができるのと同じように、
あなたは自分の肉体を
対象物として見ることができるはずだ。

ならば、
望遠鏡や顕微鏡が
あなたがふさわしい対象物を見るために使う
道具であるのと同じように、
あなたの肉体もまた、
あなたがふさわしい対象物を見るために使う
道具であるのがわからないだろうか?

現象世界を見ているのは
あなたがそのために使う道具である
あなたの肉体ではない。

望遠鏡や顕微鏡を介して対象物を見ているのが
望遠鏡や顕微鏡自体ではないのと同じことだ。

望遠鏡や顕微鏡が一つの対象物であるのと同じように、
あなたの肉体もまた一つの対象物にすぎない。

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