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時折 夜を覗かせて

部屋にこもっているとやっぱり随分と調子がいいものだから、最近の不調は本当に花粉のせいなのだと思いしる。今日は家で仕事をすることにした。途中、リモートで尊敬する人と話す機会があって、その人が会議の最後に「頑張ってください」と強い言葉でおっしゃって下さったりして、それがかえって感情の行き場を困らせた一日だった。

わたしの部屋はよくみると流石に一年前より好きなもので溢れていて、ものを決められた場所に置くのが上手くなっている。単純だけれど大人になっていくとはこういうことかなあ、と思う。まだタバコを吸ってなかったころ、何が好きかも分からなくて、いろんなものを欲しがったり、手に入れたりして、色々なものに飽きて、部屋を片付けられないままわたしは様々な感情の濃度を味わったりしたけれど、最近はあまりそういうことはなくなって、やっていきたいと思うことや、欲しいと思っているものは安定してきた。時々使わなくなるとわかっていながら買っちゃう高いノートとかあるけれど。

「時折 夜を覗かせて 君はシルエットになる」

何度も書いているとは思うけれど、美しい言葉というものはそれだけで充分すぎるくらいに愛おしい。温度ある音楽と共にあればなおさらだ。寝巻き姿で、わたしは今日も回りくどい言い回しを消さずに、だらっとしたまま言葉を紡いでいる。文章は今よりもずっともっと「美しいものを書けたら」とは思うけれど、それ以前に、わたしは温度のある言葉を丁寧に届けてくれる音楽と毎日を過ごせたら、それで今は十分だ。

今日もまた、「これ好きそう」って思ったアルバムを選んで、仕事で切りつめたものをゆったりゆっくりほぐしながら夜を過ごして、「あ、やっぱりそうだった」なんて思ったりして。

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