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真夜中の決意表明

私には、ことばについて強い興味を持った原体験がある。

小学生のころ、友達が同級生から天然パーマをいじられることで悩んでいた時のことだ。

個人的にはその天然パーマは、お姉さん達がコテで髪の毛をくるくる巻いたみたいで、どうしてコンプレックスに思うのか、分からなかった。

だから私は友人に、「むしろうらやましいよ、大学生みたいでかわいい!」と言ったのだ。
励ましのつもりではなく、それが小学生の私の本心だった。

後日、その友達の母が、私の母にその出来事を「感謝している」と話したそうだ。
友達は、長年の「コンプレックス」が「チャームポイント」に変わったと言った。

その日からことばは、「悩みを解決する魔法」に思えた。


別の日には、母がプレゼントしてくれた「みんなのなやみ」という重松清さんの本を読んだ。

思春期特有の、誰にも相談しにくい悩みに対して、重松さんが回答していくというものだった。

私はその本を通して、悩みが解決しなくても、「人からのことばで気持ちが軽くなる瞬間」を何度も体験したのだった。


ここで、私の大好きな本からの一節を紹介したい。

絶望から逃れる道や方向が分からなくても、精神を広げることはできる。
広げることによって、いつか絶望が耐えられるものにならないとも限らない。

イーユン・リー「理由のない場所」より引用

これはもう私の心に、深く深く刻まれていることばだ。

私は、悩みのすべてが解決できるとは思えない。
ただ、悩みを悩みでなくさせることは、ことばによってできると考えている。

ことばの力を信じているのだ。
だから、そんなことばを届けていきたい。

私にできることは微力でも、誰かのこころの中でたしかな栄養になる。
おこがましいが、そんなことばをつづるのが夢なのだ。

これまで私は自分のしたいことから目をそらし続けた。
いつの間にか、あきらめる理由を作ることの方がうまくなってしまったのかもしれない。

でも、ことばへの愛、想い、こだわりだけは
捨てることができなかった。あきらめることができなかった。

だから今日、私は宣言する。

「私は、ライターです。」

ことばにすることから、世界は変わるのだ。

これまでの選択も、正解に変えていきたい

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