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【日記】センター試験と本屋さん

こんにちは、深見です。
共通テスト(かつてのセンター試験)が終わりましたね。自己採点の結果が良かった人も、悪かった人もいるでしょう。


センター試験のことを思い出そうとすると、私の頭にまず浮かぶのが「1回目」の思い出です。
何を隠そう、私は1浪しています。1回目のセンター試験は、そりゃあ散々でした。どれくらい散々だったかというと、自己採点をするまでもなく、試験終了時点で「あ、こりゃ駄目だ」と確信したくらい散々でした。

高校生という身分相応に、青くさい悩みをいくつも抱えていた当時の私は、試験終了と同時にまあまあ絶望して、そのまま街に繰り出しました。家に帰りたくなかったのです。
直行したのは、本屋でした。


当時の私の救いは、本と音楽でした。とにかく、本がたくさんあるところに行きたかったのです。泣きながら店内に入ってきた学生に、店員さんもさぞぎょっとしたでしょう。(それとも、センター試験の直後ということもあり、何かを察したでしょうか)

棚と棚の間をうろうろし、結局何か買ったのか買わなかったのか、記憶が曖昧です。ですが、その時の気持ちだけははっきりと覚えています。
心細くて、後悔していて、今すぐどこかに行きたくて、何もかもどうでも良くなっていて、自分のことが嫌で嫌で仕方なかった。だから本に逃げようと思って、本屋へ行った。


今思えば、あの頃は日々を乗り切るのにいっぱいいっぱいでした。正直に言うと、受験なんてしてられる精神状態じゃなかったと思います。ようやった、自分。いや、ようやってないから1浪したんですが。

でも幸い、私には1浪させてもらえるだけの環境があり、1年を何とか乗り切れるくらいの体力も残っておりましたので、翌年には無事に志望校に入学することが出来ました。


浪人している間も、何かにつけて本屋に寄っていました。だいたいが、気持ちがどうしようもなく沈んだときに行っていたので、正確には本屋に「逃げていた」と言うべきかもしれません。
(その逃避の過程で道尾秀介氏や貴志祐介氏の作品に出会ったので、逃避も悪くはありません)

当時の私にとっては、本屋は逃げ場であり、砦であり、居場所でした。今の私にとってはどうでしょう。考えてみましたが、「生命線」と呼ぶのがふさわしいような気がします。

今私が住んでいる町は、それほど都会ではなく、近所には本屋が一店しかありません。大型書店の閉店が相次ぐ昨今、この一店に撤退されたらマジで死ぬ! 死んでしまう! ……という気持ちのもと、通わせていただいています。(本屋はだんぜん実店舗派です)

私は私の「生命線」を守るべく、今日も本屋で本を買います。
ネットでだって本は買えるけど、でももしかしたらこの本屋は、誰か別の人の逃げ場であり、砦であり、居場所なのかもしれませんから。


本試験まで、みんな一生懸命勉強するのでしょうね。
大丈夫。元気があれば、人生、なんとかなります。元気がないときは、逃げ場所を見付けて、ちょっと元気を補充しましょう。

春はもうすぐそこまで来ています。がんばれ、受験生!

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