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コロナ禍での日本のIT需要の変遷 ~エンジニアに求められる成長意欲~


 近年、DXやMaaS、ブロックチェーンなど、新たなIT先端技術の言葉を世の中で多く耳にするようになってきました。情報技術の発展により、様々な業態・分野でIT需要が増加し、コロナ禍によるテレワークの増大もIT需要増加の一例だと考えられます。需要が増加する中で、ITの供給側、つまり企業のサービスや人材に求められるスキルも増加し続けているのではないでしょうか。今回は、コロナによる働き方の変化で企業側が求めるIT人材の現状や、スキルアップについて述べていきます。

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伸び続けるIT需要

 冒頭でも述べたように、ITの需要は増加しています。下記図1は日本国内のIT投資の増減を表したグラフです。ピーク時に比べると現在には減額が見られますが、堅調であると言えます。しかしながら、コロナ禍の影響を受けて、2020年度は、減額しています。原因は、コロナ禍で業績が悪化し、IT投資額を積極的に増やす企業が少なくなったことだと考えられます。
 しかし、IDC Japan の調査によると、2020年後半から、ITサービス事業者の受注状況は回復傾向にあり、2020年前半に延伸されたプロジェクトも徐々に再開しているため、2021年は、プロジェクトベース市場を中心にV字回復となり、プラス成長に回帰すると予測されています。コロナ禍でも、IT需要は徐々に伸び続けていくと見込むことが出来ます。

          図1:IT投資インデックスの推移

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不足しているIT人材

 伸び続ける需要に対して、供給側、つまり人材の状況を見てみましょう。日本では、IT人材の不足が問題視されています。中国やインド、ベトナムなどの海外エンジニアを利用した、オフショア開発が利用されているのは、そのためです。下記図2,3は日本のIT人材を量と質の2つの側面からアンケート調査を行った結果です。この表を見ると、9割弱のIT企業が量と質ともに不足していると回答しています。つまり、日本ではIT人材の要員不足とスキル不足の課題を抱えているのです。需要が伸び続ける一方で、供給側はそれに対応しきれていない状況だと読み取れます。
 
   図2:IT企業のIT人材の“量”に対する過不足感【過去5年間の変化】

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           (出典:IT人材白書2020)

   図3:IT企業のIT人材の“質”に対する不足感【過去5年間の変化】

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           (出典:IT人材白書2020)

いざ、スキルアップへ!
 
 統計的にIT人材のスキルアップが求められていると分かりましたが、実際にどのようにスキルを磨くべきなのでしょうか。下記図4によると、「WEB上での情報収集」や「書籍・雑誌による学習」がポピュラーであることがわかります。常に世の中でどのようなITへのニーズがあるのか、最先端技術が発達しているのか、把握すべきなようです。
 また、オンライン講座でのe-learningも近年では主流になってきています。サブスク制で講義の動画をオンデマンドで配信しているものや、オンラインでリアルタイム講座を受けるものなどがあります。内容は、WEB系、ゲーム系、開発系の言語学習から、ニーズ把握やプレゼンなどビジネススキルまで多岐にわたっているようです。
 また、IT資格取得を自主的に励む人も比較的多くいます。個人の能力を客観的に証明することができる資格は非常に便利です。ITパスポート→基本情報技術者→応用情報技術者の流れで、IT職種全般に使える資格は取っておくべきでしょう。さらには、エンジニア系ならば、システムアーキテクト、マネージャー系なら、ITストラテジストなどを取っておくと、良いアピールポイントとなります。


図4:スキルアップやキャリアアップにおける自主的に取り組んでいること

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           (出典:IT人材白書2020)

※先端IT従事者とは、自動運転/MaaS、ブロックチェーン、AR/VR、アジャイル開発/DevOps、デジタルビジネス/X-Tech、IoT(Internet of  Things)、AI・人工知能、データサイエンス、5Gの業務に関わる人々

 終わりに

 今回は、IT人材の現状とスキルアップの一例をご紹介いたしましたがいかがだったでしょうか。コロナ禍となり、飲食業やアパレル業は打撃を受けていますが、IT業界は追い風となっている1面があります。その中で、人材不足ということは、売り手市場であり、スキルアップをすれば、自身で仕事を選ぶ機会も増していくと考えられます。e-learningや資格取得を駆使して、ぜひスキルを磨いて行きましょう。
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