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スマホ検索のトップは「天気予報」 農作業の必須情報

農業を始めてから、スマホで最も見る情報は天気予報になった。2週間天気予報、きょう・あすの天気、1時間予報、雨雲レーダー。10年ほど前、日本気象協会の方と仕事で付き合いがあったことから、数ある天気予報サイトの中で、「tenki.jp」を愛用している。

かつては「当たらない」ことの代名詞

およそ半世紀前、子どものころを思い起こす。夕方のアニメ番組が終わると、「ヤン坊マー坊天気予報」の歌が流れてくる。提供は農機具メーカーのヤンマーだった。農業と天気が密接な関係にあるということだろう。ただ、あのころの天気予報は「当たらない」代名詞のように言われていた。確か、きょう、あすの天気、エリアも内容も現在のように詳細ではなく、「ざっくり」としたものだった。

いつでも、どこでも最新情報

気象衛星、観測機器、膨大なデータを処理するスーパーコンピューターなど、気象情報に関する技術は、飛躍的に進歩している。1993年には気象予報士制度が導入され、「天気予報」の多様化が進んだ。加えてインターネットやスマートフォンの普及で、いつでも、どこでも、ピンポイントかつ詳細な最新の気象情報にアクセスできるようになった。

天気の影響大 露地栽培

就寝前、翌朝の天気を確認する。出勤前の1時間半程度でどんな作業ができるか。そんなことを考えながら床に就く。目覚ましの音。窓の外を見る。「雨は降ってないな」。天気予報を信用していないわけではないのだが、一応確認してから、作業着に着替える。

露地栽培では特に、農作業は天気に大きく左右される。植物は水に溶けた肥料成分を吸収して体内に取り込む。施肥後には水が欠かせない。つまり、雨の前に追肥すれば、潅水する必要もなく、最も効果的で効率的。種まきや定植後も雨が降らなければ、毎日のように水やりに通わなければならない。

逆に農薬散布は雨が降ってしまうと、流れ落ちて効果が低下してしまう。そら豆の剪定も、できるだけ、晴れが続く日を選ぶ。剪定後に雨が降ると、病気にかかりやすくなるから。

手を入れた畑は美しい

サラリーマンをしながらの週末農業。土日祝日の天気が気になる。2週間天気予報を何度も見ながら、作業スケジュールを立てる。「晴れが続くから、そら豆の整枝と剪定をしよう」。繁茂した枝の中から、太く、勢いが良い5,6本残して剪定。伸びた脇芽も切る。L字に仕立て終えたその列は、秩序正しく美しい。思い描いた通りに作業がはかどった夜の晩酌は格別だ。

変化する2週間予報 何度もチェック

予報の精度が上がったとはいえ、思い通りに、とはいかない。3日前に晴れの予報だったはずが、前日に見ると週末が雨マークに。予定していた作業ができず、地団太を踏むことも。だから、毎日、何度となく、スマホで検索してしまうのだ。

近年は、局地的なゲリラ雷雨など、天気が急変することも。スコールのような突然の雨に見舞われ、軽トラの中に避難。スマホで雨雲レーダーを見る。「1時間後には、通り過ぎるな」。この、雨雲レーダーは最も重宝する、そして信頼性の高い機能だ。

天気だけは思い通りにはならない。気温や風もそう。抗うことなく、どう対応するかが肝心なのだと思う。ただ、今朝は、久しぶりの晴天だったにもかかわらず、早起きできなかった。二日酔い。当然ながら予定していた農作業はできなかった。天気のせいにはできない、と反省しきり。

(あぐりげんき通信)


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