あの日のオルガン (2019)

あ行に並んでいなければ
知りもしなかった作品。








疎開保育園といって
戦争中に
園児たちと保母さんで
疎開をしていました
という
実話に基づいたストーリー。









子どもの安全のために
保母さんを信頼して任せる
という親もいるけど


まだ幼い子どもたちを
疎開に出すのが不安な親もいたりで
最初は揉めますが


東京にも空襲がやってきて
親たちも決意します。




ただ、疎開先で
(古寺にみんなで住む)
子どもたちも不安定になるし

保母さんたちも慣れない土地で
(何もない古寺にみんなで住む)
ひとりで数人の子どもを担当するので
なかなかに参っていきます。


それでも試行錯誤しながら
みんなが前を向いて
生きてたんだな、と思いました。





この作品で印象的だったのが


保母さんたちの奮闘と
子どもたちを守ることを軸にしていて

「戦争はダメだ!」みたいなメッセージを
強調していなかったところ。




戦争のせいで
こんな大変な目に遭ってるのに



このストーリーは
決して反戦映画の類ではなかった。

その時代を生きた人たちの物語だった。


それがすごくよかった。




あと、2時間程の映画で
主演もちゃんと決まってるけど

サイドストーリーというか
主演でない保母さんたちの
個性だったり物語も
しっかり伝わって来て

誰も置いてけぼりにされてなかった。







リアルタイムでない時代の作品で
常々思うんだけど、

戦争を経験してない人が
語りだけで戦火の描写を表現する時。



この作品で言うと
戸田恵梨香が
空襲の様子を語るんだけど


彼女も実際には
戦争を体験していないのに

まるで目に浮かぶような
語りをできるのって、

あれ何?

すごいよね?




最近同じこと思ったなーと
振り返って

思い出した。


朝ドラらんまん
宮﨑あおいだ!

物語終盤で出て来た時

戦争を語るシーンがあって
その時も情景が目に浮かんだんだよなぁ。




アイズ ワイド シャットを観た時も
それは戦争ではないけど

語りだけで
情景を浮かばせるシーンがあって
それも感動したんだよなぁ。


あれすごいなぁ。

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