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【2023.11月まとめ】SF百科全書への道②#13

11月に紹介した2冊のSF小説に登場したガジェットや思想などを、この記事で紹介します。

我心匪石 不可轉也 
我心匪席 不可卷也

『顔の美醜について』

  • カリーアグノシア(美醜失認処置)

顔の美醜に関する判断だけを失認させる処置。ニューロスタットというプログラム可能な薬剤を注入し、特定の部位のニューロスタットを活性化、非活性化させるプログラムができるヘルメットで、顔の美醜を判断する神経回路を閉鎖させることで、美醜失認を起こさせる。

(参考記事)

『ユートロニカのこちら側』

  • アガスティアリゾート

マイン社とサンフランシスコ市が共同で建設を進めているサンフランシスコ特別提携区。様々な自身の情報をマイン社に提供することで、報酬が得られ、都市内で無料で安全な生活が得られる。

  • マイン社

アガスティアリゾートを運営する会社。

  • 情報等級(アガスティアランク)

マイン社の情報銀行(アガスティアバンク)に情報を多く貸し出したり、ボランティア活動などの社会的活動をおこなったりすることにより、上昇するランク。ランクに応じて特典がある。アガスティアリゾートへの移住には、一定以上の情報等級が必要と言われている。

  • 無気力性症候群

アガスティアリゾートに移住した人の一部に起こる病気。視覚や聴覚を含む、ありとあらゆる情報を全てマイン社に預けることで、どこか自分の人生を奪われているような気分になり、性的不能、社交性やコミュニケーション能力の低下、食欲の低下、慢性的な頭痛、幻聴や幻覚などの症状が現れる。

  • サーヴァント

情報管理AI。

  • ユアーズ

マイン社の八王子ラボで開発されている過去のデータからその当時を追体験できるもの。ヘッドギアをつけて立体映像を見ることができる。

  • スティック

ホログラム式携帯端末。

  • ABM

特別区管理局。アガスティアリゾート内での犯罪を防ぐ警察組織。

  • 予備殺人者

近い将来殺人者になる恐れのある人間。

  • BAP

ABMが使用している予備殺人者をリストアップするための行動予測システム。
脈拍、情報履歴や購入履歴、視覚・聴覚のデータからストレス値や暴力傾向を割り出す。特に危険な人物は診療所に隔離してメディカルケアを実施する。

  • 4C

マイン社が情報の価値を決めるもの4つの頭文字。Completeness(完全性)、Coherence(一貫性)、Continuity(継続性)、Closedness(閉鎖性)。ある継続した期間にわたり閉じた系で発生した完全で一貫した情報に価値がある。
これに対し、ある哲学者は人間が人間であるための3Cを提唱した。Contingency(偶然性)、Curiosity(好奇心)、Complication(複雑さ)。

  • ユートロニカ(永遠の静寂)

サーヴァントやBAPが、意識を醸成してきた騙し合いを引き受けることにより、人間の利他的行為がより低コストで行われることで意識がなくなってしまう世界を指している。

(参考記事)


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