【Impression of reading】「頭のいい人」はシンプルに生きる(ウエイン・W・ダイアー 2006)

心理学博士による書籍。「いかに犠牲者とならない人生を送るか」の示唆に詰まった一冊。マズローの「自己実現」の心理学をさらに発展させ、「個人」の生き方重視の意識革命を提唱、新個人主義の旗手として世界的に評価され、ベストセラーになった1冊である。書籍全体で、「良い人生」を生きる為にどうすれば良いのかという事が、心理学的目線で書かれている。主体的に有意義に生きていく為の示唆に富んだ内容で、内容では、人間関係や外的要因によって生み出される不快感や苦悩等を『犠牲』という言葉を定義して述べられている点が面白い。また、一部この『犠牲』をどのように回避するか、等、日常的なカフェの店員とのやり取りで描かれていて滑稽でユーモアがある。書籍の中で、「自分は決して何かの奴隷や犠牲にならない」と強く決意すること、そしてそこから、『行動』につなげていく事の重要性が描かれている。『行動』こそが私たち人生の一瞬一瞬を形作る重要なものなのであると気付かされる。また「成功は旅であり、目的地ではない」、「毎日を一番ポジティブな状態で生きる」ことを述べている。人間関係や人生に対する漠然とした不安を持つ方にもおすすめできる一冊であると考える。非常に勇気づけられ、また日常生活の中でも活かす事のできる内容になっているのでぜひ一度手にとって読んでみてほしい。

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