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エンジニア採用の基本の基本-エンジニア採用媒体をいかに選ぶか?-

弊社はエンジニア採用に強みを持って、採用のご支援をしているのですが、やはりどの会社様でも出る話題は媒体選定です。

「結局どの媒体使ったらいいの?」

この質問にお答えすること何度も何度もあったわけですが、既に媒体を使われているケースでとてももったいないなと思うケースを何度も目にしており、媒体選定の知見を共有出来たらと思い、年の瀬に筆をとっています。

では本題いきます。

口コミという名のKKD(勘・経験・度胸)が影響を与える市場

お話していて感じることですが、企業の人事の方が行う媒体の意思決定は、他社または社内の口コミに依存して選択されることがすごく多いなということです。他にもHRフリーランスやRPO会社の口コミで選択されているように思います。

つまり、各々の経験を元にした非常に少ないサンプルである、口コミという情報から、極めて重要な媒体を意思決定しているということになります。

・運用をやり抜けていないことに起因する採用不成功経験を元に、あの媒体はよくないという口コミ
・よく調べもせずにあの媒体にはエンジニアはあまりいませんよという口コミ
・自分の経験が再現性があるか説明出来ないけど良い人いるよ、とおすすめする口コミ

事実とちょっと違う「その人フィルター」がかかった口コミも含まれているわけで、一回ちょっと落ち着いて考えて意思決定していただきたかった、と思うことが多かったりします。

結局のところ、媒体選定の肝は、「自社でも成功/失敗が再現するのか?」という再現性を見極めることがあくまで重要であって、その再現性を担保するロジックが無いなら、口コミというのは一サンプルでしかなく、勘と経験で決め、度胸で推し進めていることになるので、それなりにリスキーですよねと思うわけです。

KKD(勘・経験・度胸)でいいんでしたっけ?もう少し確からしい選択を

僕が言いたいことは、他社成功口コミ、社内エンジニアの個人としての経験、また経験則だけで語る採用代行会社のおすすめ媒体を、検証せずに鵜呑みにすることはしないでください、ということです。口コミに依拠せずに、確からしい選択をしていただきたい、再現性を推し量れる方法で媒体選定をしませんか?ということですね。当たり前ですが、例外はいくらでもあるので、例外に依拠して意思決定したい方はここでの読者としては想定していません。

あくまでロジカルに、成功確率をあげていくためにはどういう意思決定をすべきなのか?ということを知りたい方向けに説明を進めていきます。

期待値で考える媒体選定

結論としては、期待値ちゃんと計算して選定してみませんか、ということになるのですが、期待値とは、ある試行をした時に得られる平均値のことを意味してまして、この期待値をしっかり計算することで限界は当然ありつつも、それなりに合理的に媒体選定が可能だと思っています。

具体的には、以下の式で期待値を算出していきます。

ターゲットのアクティブ登録者数×ターゲットのスカウト返信率=その媒体の期待値

ここで一旦イメージを掴んでいただくために、期待値で選んでいく上での概念を簡単に図解してみました。

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すごく分かりやすい話で、アクティブなターゲット登録者数が多くて、かつスカウト返信率が高い媒体は、バンクがすぐ枯れることもなくしっかりスカウト活動ができ、かつスカウト作業という非常に工数がかかる行動に対するリターン(スカウト返信)が多いため、期待値が高く、第一優先になりますね、ということが分かります。

次に、ターゲット登録者数は少ないけれどもスカウト返信率が高い媒体、またはターゲット登録者数は多いけれどもスカウト返信率が低い媒体が選択として望ましいかなと思っています。期待値が非常に高いわけではないものの、戦える媒体ではあります。
選択というのはいくつかの要素を含めて総合的に判断がされるものだと思うので、もちろんこの2軸だけではなく、実際は料金体系、費用の多寡など他の要素も勘案しつつ決めていくものではありますが、中心となる期待値の高い・低いをまずは考えていただきたいなと思っています。

ターゲットのアクティブ登録者数×ターゲットのスカウト返信率=その媒体の期待値

の式に当てはめて優先順位を決めてみると、例えば以下のようなイメージです。

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媒体Aはそこそこバンク数のアクティブ登録数があり、スカウト返信率もそれなりに高い、これを掛け算すると30人と会えそうという期待値が出ますね。次に媒体Bは登録数は多いものの、返信率が低いので期待値としては18人に会えそうというなります。媒体Cは30人と登録数は少ないけど返信率は他社の2倍以上ありますねと、でも期待値は6人だけでしたとなると優先順位2はB媒体をおすすめすることになるかと思います(企業ごとの選考歩留まりによる部分もありつつも期待値としてCは低くなります)。

媒体Aは、新しすぎず古過ぎない採用媒体をイメージしていて、Bは古くからある採用媒体のイメージです。登録数多いけどスカウト打ち込まれすぎてバンクとして反応がどうしても悪くなっている状態ですね。媒体Cは新興の採用媒体でよくある期待値のイメージで、反応はいいけど相性外すとPDCA回せないくらいしか登録数いない、というイメージです。

前述した口コミでもったいないなと思う意思決定をしているケースは、以下を第一優先に利用しているケースです。

ターゲット登録者数は少ないけれどもスカウト返信率が高い媒体
・ターゲット登録者数は多いけれどもスカウト返信率が低い媒体

先の例でいくと、媒体BやCのイメージですね。もちろん期待値はゼロではないのでやりようで成果は出せますが、もっとちゃんと調べたら良い媒体あるんだけどなと思ってしまうケースが多いんですよね。

期待値を計算するには具体的にはどうすればいいの?

大枠の意思決定の流れのイメージを持っていただけたかと思いますので、より具体的にどう期待値を計算していくための材料を揃えるのか、ということに最後触れて終わりにしたいと思います。

■アクティブな登録数はどう調べる?
各媒体の営業やCSの方に、自社のターゲットとなる検索条件を丁寧に伝えた上で、ログイン1ヶ月以内の検索結果数を調べていただき報告してもらう。 

■スカウトの返信率はどう調べる?
こちらも普通に媒体の営業に聞けば教えてくれることが多いです。
自社のターゲットを丁寧に伝えて、過去のスカウト平均返信率を出してもらう。ここで注意なのは、できる限り自社の近しい属性×職種の組み合わせで平均を出してもらうことです。例えば未上場のスタートアップでサーバーサイドエンジニアの平均返信率は?と問うイメージですね。

尚、ここで教えてもらった返信率は、スカウト運用後のKPI振り返りの時のベンチマークの値にもなります。このあたりは別途記事にしますが、ベンチマークの値から上振れしてるの?下振れしてるの?を見ていくことで自社の健康状態を知ることが可能です。

また、媒体別で結構注意が必要なのが、一見して高い返信率を教えてもらったとしても、よくよく聞いていくとデータが異常に偏ってたり、中身の精査が必要な返信率だったりするケース(媒体側が持ってるスカウト返信率というデータは、あくまでスカウトを送って何かの返信が返ってきた値の比率でしかありません。つまり、辞退の返信や正社員ではなく業務委託希望の返信など、返信そのものの内容は問わず計測されてるわけです。従って、見かけ上の返信率が高かったとしても、スカウト返信後会える比率が半分になっているようなこともあり、返信率半分として試算した方が良いケースなど)があったりするので、そのあたりは媒体の方にしっかりヒヤリングした方が良い点だったりします。

期待値が高いところから選択するのがおすすめ

ということで、口コミだけでなく、媒体の方に丁寧にヒヤリングしてみて、期待値を試算してみてから媒体選定してみてはいかがでしょうか?口コミを聞いてすぐ使うのではなく、是非一度計算してみていただけると嬉しいです!

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