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長男の話6【天才的な一面】


自分にとってストレスでも、
1度足を踏み入れたコミュニティからなかなか離れられないのは
自閉症スペクトラム傾向にある自分ならではのことなのだろうか?


めーくんを追いかけて追いかけて
仲間に入れようと頑張って
家でどん底の気分になる。
むいちゃんやめいみちゃんのように座って長く待つことが出来ないのに
子連れランチに出かけたり、
何かしらの行動を共にするのがきつかった。

ママたちとは話は合うし
もっとたくさん話したいのに
その場にめーくんがいないから
ゆっくり会話をする間もない。

それでもシャットダウンしてしまったら
めーくんはこのまま人に興味を持たず、
成長しないかもしれないと思っていた。


むいちゃんママとめいみちゃんママは2人ともすごく美人で、気遣いなどもちゃんとした人だった。
特にむいちゃんママは遊びに来た時の手土産が人数分の絵本や、パパに買わせた高級あんみつ、フルーツ盛り合わせなど豪華で
一体いくらかかっているの?と言うぐらいよいものばかりだった。

めいみちゃんママは外国人で、
おそらく日本のママの感覚が分からず
むいちゃんママに合わせていろいろ頑張っていたところもあるかもしれない。


ある日、めいみちゃんがむいちゃんにおもちゃを譲るのを嫌がり独り占めしようとしたことがあった。
めいみちゃんママは「あやまりなさい!」とかなりしつこくめいみちゃんにつめより、めいみちゃんは収集がつかない程にギャン泣きしていた。

圧倒的に礼儀がなってないめーくんには寛大だが、
我が子は日本に馴染ませるため必死だったのだと思う。皆我が子のこととなると命懸けだ。




むいちゃんとめいみちゃんは自分で靴をはくよう促され、何かを貰ったら「ありがとう」というまで許されない。
ものはお友達に貸さないといけない。
食べる時はしっかり座ってなきゃいけない。

めーくんは当時なにもできなかったけど
教育しようとしても指示が全く耳に入らない状態でそれ以前の問題だったので
私がなにかめーくんに教育をほどこすことはゼロに等しかった。

彼女たちの教育にはとても悪影響だったかもしれない。

それでもめーくんには皆に一目置かれる特技があった。

むいちゃんとめいみちゃんが必死で言葉を覚えようとしていた時期、
めーくんは数字も色の名前もマスターしていた。
数を数える、ひらがなを読む、書く、
そういう類のことは同い歳の子達の中で圧倒的に早かった。

パズルもかなりのピース数をすさまじい速さで完成させるので
遅れている一方で「天才だ、、」と言われることも多かった。

発達障害の子が天才的や一面を持っていることは
当時の私も知っていたので、誇らしい反面不安要素でもあったことを覚えている。


現在5歳のめーくんは100桁の繰り上がり計算ができる。紙に書くこともなく暗算で答えるのでどういう頭になっているのか親にも理解ができない。
引き算、かけ算、割り算、
そして分数、少数、パーセントの計算。
数学の興味はどんどんレベルアップしていく。


現在でも交流のあるむいちゃんママは
「リアルガリレオ」とめーくんのことを褒めてくれる。






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