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人との距離の近さと距離感の難しさ

仕事に関して話したいことがたくさんあります。

今回は1度目の転職先について書いていきます。

最初の転職先は故郷のタクシー会社でした。
その地域の数ある会社の中でなぜそこを選んだかというと、
自分が生まれた場所だということ、地理に明るいこと、知人が一応いたこと、幼少期にそのタクシーにお世話になったことが理由でした。

タクシー運転手さんのお話やブログは数あるので、調べるといろいろと出てくると思いますが、とにかく人と接するお仕事なので、人との距離感についてよく考えさせられます。

私が勤めていた会社は観光地の中でも歴史のある会社でした。
そして需要も多く、リピーターも町内で1,2を争うほど。
抱える案件も多いので、必然的にあらゆる人に巡り合うわけです。

老若男女問わず、ゆりかごから墓場まで。
さまざまな人、シチュエーションに遭遇してきました。

あまり書くといろいろと長くなってしまうのでやんわりと書きますが、
とにかく、私の社会人人生の中で一番濃い時間になったと思います。

タクシーは1日の勤務時間も長いので、お客様一人(一組)との時間が長くなることもしばしばあります。
ましてや地方で観光地ということで、買い物のお手伝いや用足しの足としてはもちろんですし、病院送迎や学校の送迎、突然の観光案内などなど、イベントがない日がないくらいでした。

都市部ではいわゆる流しや付け待ち、無線配車が主流なので、決まったパターンはあるかと思いますが、私がいたところはとにかく柔軟さが求められ、そんなことも?!というようなことが日常茶飯事でした。

そうした様々なシーンでどれだけ運転に集中し、どれだけお客様に快適で安心・安全に過ごしていただけるか、試行錯誤と努力の毎日でした……

会話の度合い、車内環境の具合、咄嗟の判断、要望に応える技量、それでいて客とサービス提供側という位置を意識した対応。
これらはどのタクシー運転手にも求められているとは思いますが、地方で観光地となると客層がまたアチコチで大変です。
街の人やご近所さんなどだと、かなり人との距離は物理的な距離に加えて近さが増していますし、観光だと営業トークでこなしつつも心をつかまなければとなりますし、そうとはいいつつも、事務的であまり干渉してほしくないという人ももちろんいますので、とにかく距離感のとり方1つなんですよね。

タクシーは狭い車内の中となりますので、こうした部分がかなり過敏になるというか、お客様の態度にも出やすくなりますし、しかもお賃金にもつながります。
ここら辺は自分なりの努力をしてなんとか営業1,2に食い込みはしましたが、それでも課題や改善は山ほど、涙や傷を負うことも山ほどありました……

勤めていた会社はアットホームな雰囲気が売りにもなっていたことと、防護板がなかったことがあってか、本当に人との距離が近かったんです。
勤務中なのにお茶してけ!
最終(夜勤)終わったら一杯しようや!
お昼や夜にお弁当渡されたり、飲み物なんてしょっちゅう渡されたり、営業所に置かれたり。
お客様のご家族や親族に紹介されるとか、観光の写真に写るだとかもしょっちゅうでしたし、業務外でも親しくなるとかも当たり前でした。
このご時世では考えさせられるようなことは多いですが、正直あたたかかったなと思います。
良い事ばかりではもちろんなく、とんでもないことにも遭遇はしましたが、ここでは割愛します……

こうした仕事での経験があったおかげで、人との接し方についてはかなりの経験値になったなと思っています。
今の仕事が辛いなと感じたり、生活の中で何かさびしくなったり、元気がなくなったときは、そのときの仕事のことを思い出しながら日々頑張ってます。

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