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ギャルに解決されてしまったトロッコ問題よりも難題のジャックバウアー問題

【18禁:成人向けAI倫理講座】
⚠️ 注意 ⚠️

 このコンテンツには暴力的なシーンが含まれているため18歳未満が閲覧することを禁止します。成人の方のみご覧ください。本来なら20歳未満閲覧禁止にしたいところですが、日本の成人の定義は、2022年4月1日から18歳に変わっているんです。嘘だと思うなら政府広報をご覧ください。私は知らなくて、そりゃぁビックリしました。

#ジャック・バウアー は、アメリカのテレビドラマ『24- #TWENTY -FOUR : #トゥエンティフォーの主人公であり、俳優 #キーファー・サザーランド によって演じられました。このドラマは、1シーズンがリアルタイムで24時間を描き、ジャック・バウアーが #テロリストの脅威 からアメリカを守るために戦う様子を緊迫感ある形で描いています。

 ジャック・バウアーは、アメリカ政府機関の#CTU :Counter Terrorist Unit=対テロリスト部隊』のエージェントとして活動しています。24ではしばしば、極端な状況下での #倫理的 #ジレンマ に直面する場面があり、そのたびにジャックは#目的のためには手段を選ばないという厳しい選択を迫られます。これがこのドラマとジャック・バウアーの魅力の一部であり、多くの視聴者を引きつけています。

 突然ですが、お約束の #アニメのコーナー です。日本ではアメリカのドラマはあまり有名ではないかも知れませんが #蛙男商会 #秘密結社 #鷹の爪 に登場する #ジョン・ジョロリン やアメリカ大統領直属機関のTTTT #テロ特別対策ったい )のことは、鷹の爪ファンの皆様にとっては常識でしょう。CTUとTTTTの共通点は、どちらも #架空の組織 だということです。

ジャック・バウアー問題を理解する重要性

 ジャック・バウアー問題に類似した問題として、哲学者の #フィリッパ・フット が提唱して、その師弟の哲学者の #ジュディス・ジャーヴィス・トムソン #AI倫理 のテーマとしてとりあげて有名になった #トロッコ問題 (Trolley problem)を挙げることができます。トムソンはこの問題に多くのバリエーションを追加し、その解釈と考察を多角的に行いました。詳細については、以下の記事をご覧ください。

 この #悲劇のジレンマ 問題には非常に重大な欠陥があり、パラ校のギャルによって、既に解決済みです。私も同じことを突っ込もうかと思っていましたが パラ校に先を越されてしまいました。

トロッコ問題解決するギャル【アニメコント】 #パラ高

 そこでトロッコ問題にかわる重要なジレンマの概念として #AI無知倫理学会 が提唱するジャック・バウアー問題について、以下に説明します。

ジャック・バウアー問題:拷問か交渉の選択

 ある日、ジャック・バウアーは #大統領暗殺 を目論む #テロリスト集団 の情報を掴む。彼はその情報源として1人の容疑者を拘束する。ジャックはこの容疑者から情報を引き出そうとするが、時間は刻一刻と迫っている。24時間以内に問題を解決しなければならない番組制作上の都合もあり、この刻一刻感は半端じゃありません。

選択肢1: #拷問
 ジャックは法を犯して容疑者に拷問を実行する。これにより、容疑者から情報を得る可能性が高くなるが、その情報が正確かどうかは分からない。また、無実の人物を傷つけるリスクもある。

選択肢2: #交渉
 ジャックは容疑者に、全面的な免責(FULL IMMUNITY)を条件として提案し、捜査に必要な情報を引き出そうとする。しかし、これには #司法取引 手続きに時間がかかり、大統領の命を危険に晒す可能性がある。

 ジャックはどちらの選択をすべきか? 法を犯してでも確実に情報を手に入れるべきか、それとも時間がかかるが法的に適切な方法を取るべきか?

 このジレンマは、法や倫理と効果的な結果を求める現実的な選択の間での対立をテーマにしています。それぞれの選択には利点とリスクがあり、どちらが正しいのか一概には決められません。

ジャック・バウアー問題: #時限爆弾

 ジャック・バウアーの個人的な情報網を通じて、市内の商業ビルに時限爆弾が仕掛けられていることが判明する。爆発すると、数千人が犠牲になると推測される。ジャックは2つの情報を得ている。

選択肢1:ビルの一室には #テロリスト が人質として5人の子供たちを閉じ込めており、テロリストは時限爆弾の起爆装置を保持している。ジャックがこの部屋に突入すれば、子供たちは間違いなく殺されるが、数千人を救うことができる。

選択肢2:他の部屋には時限爆弾の解除方法を知っているテロリストが一人隠れている。ジャックがこの部屋に突入し、拷問によりテロリストから情報を引き出すことができれば、子供たちと数千人を同時に救うことができるが、その確率は50%であり、失敗すればすべてが終わる。

 ジャックはどちらの選択をすべきか? 間違いなく5人の子供を犠牲にして数千人を救う道を選ぶべきか、それとも50%の成功確率で全員を救うリスキーな選択を取るべきか?

 このジレンマは、確実性とリスク、そして犠牲の大小に焦点を当てています。どちらの選択も簡単には決断できない難しい状況を提示しています。

ジャック・バウアー問題: 二重の選択

 ジャック・バウアーはテロリストによる複数の攻撃計画についての情報を入手する。彼の前には2つの選択肢がある。

国際和平会議:この会議には多数の国の首脳部が出席予定であり、テロリストたちがこの会議を攻撃する情報をジャックは持っている。成功すれば、多くの国が経済的、政治的混乱に陥る可能性がある。

地下鉄テロ計画:テロリストたちは、都市の地下鉄に複数の時限爆弾を仕掛けており、これが爆発すると数十万の市民が犠牲となると予測される。

 ジャックの手元には、どちらか一方のテロ計画を完全に阻止する情報とリソースしかない。彼はどちらの計画を阻止すべきか? 多くの一般市民の命を救うために地下鉄のテロ計画を阻止するべきか? それとも国際的な混乱を防ぐために和平会議のテロ計画を阻止するべきか?

 
このジレンマは、直接的な人命と長期的な国際的な影響という2つの異なる価値観を対立させています。どちらの選択も大きな影響を持つ可能性があり、簡単な答えは出せない問題となっています。

ジャック・バウアー問題: 裏切りの疑念

 ジャック・バウアーの古い友人であり、過去の任務で何度も共に戦ってきた #トニー・アルメイダ が、突如としてテロリストの一味として名前が挙がる。情報によれば、トニーはあるテロリスト組織の情報源として機能しているらしい。しかし、トニー自身は自らの無実を主張している。

ジャックの直感:ジャックの直感や過去の経験から、トニーが裏切ることは考えにくい。しかし、それが真実である可能性を完全に排除することはできない。

新しい情報:ジャックの手元には、トニーが関わるであろう次の取引の情報がある。この取引を追跡することでトニーの真意を確認することができるかもしれないが、追跡の間に他の重要な任務が遅れるリスクがある。

 ジャックはどうするべきか? 友人の無実を証明し、真実を追求するために取引の追跡を試みるべきか、それとも彼の直感に従い、他の重要な任務に集中するべきか?

 このシナリオは、ジャック・バウアーの個人的な信念や関係とプロフェッショナルな責任との間の葛藤を中心に据えています。どちらの選択もジャックにとっての価値観や信念を問い詰めるものとなっています。

 このようにジャック・バウアー問題は、多様なバリエーションが作れて、これだけで漫画の原作が書けるくらい重要なテーマです。

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