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ラノベにおける描写力について

描写力はあるに越したことはありません。
これは事実です。
が、ラノベにおいて描写力は、そこまで重要ではありません。

最近は、描写がかなり少ない作品も、
多々出版されています。

正直、もう少し描写してもらわないとな~、
状況も背景も景色もわからんよ……
と思うところもあったりするのですが、
描写力よりも、もっと重要な部分があって、
どちらかというと、そちらに力を入れているため、
描写力についてはそこまで重要視していない
というのが現状です。

描写力よりも大事なもの
それはつまり、キャラクター力であり、設定力であり、
物語を読ませるストーリー力
です。

まぁ、当たり前なんですが、小説は面白くないと
読んでもらえません。

面白さを決定するのが、ラノベの場合は、
キャラクターではないかと個人的に思っています。
もちろん、設定も大事ですし、ストーリーを作る力も大事なんですが。

そんなわけで、おろそかにされがちな描写力ですが、
もちろん、まったくなくていいわけではありません。

必要最低限の描写が、きちんと、読者の欲しいところに
入っているかどうか。

ラノベの場合は、これが大切だと思います。
特に重要なのが、キャラクターの描写です。
どんな顔で、どんな性格で、どんな人物なのか……。
それがわからないと、イメージも湧きませんし、
その世界に没入することすらままなりません。

キャラクター描写の次に大事なのが、状況描写です。
今どこにいて、誰と何をしているところなのか。
それがきちんと書かれていないと、今主人公は何をしているのか?
どこにいるのか? どういう状況なのか?
と、読者は迷子になってしまいます。

投稿作でもよくあるのですが、そういったものがちゃんと
書かれていないと、小説の基本ができていないというか、
読者を意識できていないというか、まぁ、小説として
成り立っていない
、と編集者は思ってしまうかもしれません。

そして最後にくるのが、風景描写です。
描写というと、風景描写のイメージがあるかもしれませんが、
ラノベにおいては、風景の描写は必要最小限のレベルでOKです。

読者はむしろ、その風景の描写より、キャラを描写してほしいですし、
早く物語を先に進めろ、
と思うかもしれません。

その点が、一般の小説とラノベの大きな違いかもしれません。

ただ、描写力が少々、軽んじられているラノベ界ではありますが、
そうした中でも、描写力の上手い下手はあります。

上手な方は、まず言葉選びにセンスがあります
目の前に大きな山がそびえたっているとします。
それをどのように描写するか。

一般の小説であれば、言葉を尽くして描写することもできますが、
ラノベの場合は、必要最低限の言葉で描写しなくてはなりません
「大きな山が」と書いてしまっても、もちろんいいのですが、
そこを、絶妙な言葉選びで短く描写することにより、
読者のイマジネーションを豊かに広げることができるのが、
描写力の上手な方です。

描写力はいわば、縁の下の力持ち、みたいな感じですね。
ラノベにおいては、表に出てくることはありませんが、
裏側で力強くその作品を支えてくれている存在です。



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