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アマチュアにあってプロ作家にないもの

実は、アマチュアが持っていてプロ作家が持っていないものもある
と言ったら驚きますか?
もちろん、逆にプロ作家だから持っているもの
――読者とか人気とか名声とかお金とか――
というのは、いろいろあるかもしれませんが。

アマチュアだからこそ持っているもの。
それは――

【自由】です。
執筆の時の「自由さ」「気楽さ」です。

プロ作家もね、ある程度自由にものを書いている人もいますよ。
でもね、「読者からの期待」「編集部からの要望」や、
「ジャンルの制限」「売れるものを書く責任」とか……
まぁ、長くやっていればやっているほど、制限の中で生きています

特に名前が知られた人気作家になると、次の作品はどんなものか?
という読者の期待があるので、
どうしようもないものなどは出せなくなります。
まぁ、あんまり変なものは、出版社のほうで止めるでしょうけども。

そして、プロ作家は、常に「売れ行き」「人気」と戦っています。
人気がなくなったら、売れなくなったら終わりです。
そういう不安心配は、常につきまとうものです。

ペンネームを変えればいい、と思うかもしれませんが、
独特な個性で売れている方は、ペンネームを変えても、
やはり個性は一緒、隠しきれません

ペンネームを変えても気づかれないような方は、
こういってはなんですが、あまり個性では売っていない、
つまり作家買いをしてもらえない作家……ということになります。
ちょっと悲しいですよね。

アマチュアは、プロ作家よりも、「自分の書きたいもの」に
忠実に、真摯に向き合うことができます。
出版社から「これじゃダメだ」「読者はこういうものを求めている」
とか言われませんからね。

一方でプロ作家は、自分の書きたいものを根っこに置きつつも、
常に「読者目線」を忘れずにいないといけない……、
どこまでも自分中心ではいられない、という側面があります。

いわば、趣味でやっているのと商売でやっているのとでは、
全然違う
、ってことです。

商売の世界は、ビジネスはやはり厳しいです。
常に売れ行き、お金とにらめっこしなくてはなりません。

アマチュアの世界のほうが、「芸術」に真摯に向き合うことができる
そんな側面もあるということです。
「売れるかどうか」だけで判断しなくていいので、そこは気楽ですね。

アマチュアのみなさん、プロ作家が持っていない「自由さ」
そして「気楽さ」を、存分に満喫していますか?

プロ作家になったら、そこまで自由には、読者や出版社や
自分の将来に縛られずには、書いていられませんよ?

かくいう私も、プロ作家に対する時と、
アマチュアの方と接する時と、だいぶ気持ちは違います。
どう違うかというと……一番は「売れ行き」ですね。
プロ作家と接する時は、どうしても「売れ行き」
つまりお金のことを考えなくてはいけないので、
正直、気を張っています。

アマチュアの方と接する時は、「売れ行き」の
代わりに、「どうすれば小説が面白くなるか」
「上達するか」だけに専念
できるので、芸術に真摯に
向き合っている気がして、気持ちは楽な部分があります。

ある意味、「ココナラ」での講評サービスは、
私にとって「癒し」でもあるということです(笑)。
そんな部分があることで、バランスが取れている気もします。

プロの現場は商売の実践場
戦いの場なので、気は抜いていられません

プロ作家を目指している方には、ちょっと遠い世界のように
感じるかもしれませんが、今いる場所にも実はメリットや恩恵がある
と思ってぜひそれを存分に活用していただきたいですね。


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