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【Bリーグ】CS決勝(琉球vs宇都宮。2022年)、自分なりの展望(その1。渡邊雄太の結婚、CS準決勝も少し)。

 プロローグ

 「日本バスケ史に語り継がれる、壮絶なる激闘」
 そう言い切っていい。「5月22日日曜日」、CS第2S(SF)の第2戦は、
 「川崎vs宇都宮」「琉球vs島根」
 の2試合共に、すさまじい試合になりました。

 「川崎vs宇都宮」、最終スコア「73-77、宇都宮の勝利」。
 「比江島の『優勝への執念』」
 「琉球vs島根」、最終スコア「72-70、琉球の勝利」。
 「エバンスの『歓喜のブザービーター』」




 歴史に語り継がれる場面、試合は、いままでいくつもあります。
 NBA、レジー・ミラーの「8.9秒で8得点」。
 高校野球、横浜vs明徳義塾、「ラスト2イニングで6点差の大逆転」。




 いま、リンク添付させて頂いた、レジー・ミラーの「8.9秒で8得点」。
 自分がバスケを見るようになったのは、2008年頃、セルティックスの「BIG3」結成(ピアース、ガーネット、アレン)と記憶してます。
 ですので、この「8.9秒で8得点」は、いわば「映像越し」です。
 でも、この「8.9秒で8得点」のエピソードを知って、バスケットボールの魅力に惹かれた。

 でも、国内バスケは、ほとんど話題にならなかった。
 そう、ひとえに「JBL/NBL」と「bjリーグ」に分裂していたから。
 ですので、NHKBS1での中継も、なかった。
 (女子のWリーグは、当時から中継が時折ありましたけど。)

 2016年、やっと訪れた「完全プロリーグ元年」(Bリーグ誕生)。
 もっと早くにこれが叶っていたら。この思いは、正直ないといえば嘘になります。
 2019-2020シーズン。自分がBリーグを生観戦を含めて見るようになったのは、このシーズンからです(Bリーグ初年度の「2016-2017」から、テレビでは見ていましたけど)。

 レギュレーション、特に外国人枠の「オンザコート」が現行レギュになったのは、2020-2021、つまり昨季からです。そういったことも、踏まえる必要はあるでしょう。
 ですけど、Bリーグ誕生から6年。日本バスケが、CS準決勝という大きなステージで、「壮絶なる激闘」を2試合も同日に見られるほどまでレベルが上がったことを証明したのだと。正直「とても感動」の想いです。


 この、「CS準決勝の振り返り」。及び、「CS決勝の展望」。
 (「CS決勝の展望」が、今回の最大のメインです。)
 これをテーマに綴らせて頂きます。


 ですけど、です。昨日(5月26日木曜日)。日本バスケ界にとって、「衝撃の話題」が飛び込んできました。


 渡邊雄太の結婚発表。これって「Bリーグ帰還」フラグと映るのは自分だけ?



 「渡邊雄太と、久慈暁子(元フジテレビアナウンサー)が、婚約を発表」
 一人の人間として「おめでとう!」と強く思います(その後、27日金曜日に結婚を発表)。

 ですけど、です。一人のバスケファンとして、正直真っ先に抱いたこと。

 「ああ、これ、渡邊雄太、Bリーグ帰還説、フラグが立ちましたね。」

 そう。勿論、感情論が許されるならば、「NBAで1年でも長くプレーして欲しい」、そう強く願ってます。勿論、今オフにNBA球団との契約を叶えて欲しい、そう強く願ってる。ですけど…、と。




 正直、自分は、渡邉が今オフにNBA球団との契約を叶え得る可能性は

 「再建球団、具体的には『キングス、マジック、ピストンズ、ペイサーズ、ロケッツ、サンダー』といった球団から『(失点数減少目的での)DF型要員』としての話があるかどうか。それがなければ、恐らくBリーグ帰還だろう。」

 と思ってます。特に2月のトレードデッドライン終了以降、渡邉はラプターズで「飼い殺し」の起用法に陥っていた。というか、トレードデッドラインの少し前から、そのような感じでしたし、トレードデッドラインで「話がまとまらなかった」のではと想像してます。
 今オフでのBリーグ帰還の可能性としては、婚約発表の以前でだと、「50%~70%」。ですけど、今回の婚約発表で、

 「(今オフでのBリーグ帰還の可能性)70%~90%。」
 (それも「贔屓目に見て低く見積もって」です。「比江島が今オフに島根に移籍する可能性よりは高い」と正直思ってます。)

 これが、正直な見立てです。しかも、渡邊は5月上旬に既に帰国しているといいます。ああ、「Bリーグ帰還フラグ」により説得力があると。
 少なくとも、今オフに渡邊がNBA球団の契約を叶える可能性については、自分は正直「とても悲観的」です。それほどに、特にトレードデッドライン以降のラプターズでの起用法は「酷いといえる飼い殺し」でしたので。

 とはいえ、確かGW頃の時点では、渡邊は来季、NBA球団への契約を叶えられる見通しを述べていた記憶が…と。自分は、最終的にはBリーグ帰還になるのではと、NBAの今季のRS終了時点から既に読んでましたけど、だからといって具体的なイメージが浮かばなかった感じでもあるのです。
 そう、Bリーグの球団側の視点からすると、渡邊の入団のチャンスがあれば勿論欲しいけど、「可能ならば」のニュアンスではのイメージだったんですよね。


 実は今オフ、とても気に掛かっている言葉があります。
 下記に、リンク添付をさせて頂きます。



 「今シーズンは客席50%制限という状態でスタートし、不安が先行する開幕でしたが、大阪エヴェッサにおきましてはリーグ4位の集客順位となるなど、ご来場くださるみなさまに支えていただいた一年であったと感じます。
チーム運営は負傷者が多く、これまでになく苦しい状況が続き、なかなか勝利する姿をお見せできずに歯がゆくもありました。
 しかしながら、思ったように成績は伸びなかったものの、それでも応援してくださるファン・ブースターのみなさまの存在に改めて気づかされた一年でもあり、本当に感謝してもしきれぬ思いでございます。
 苦しい時も温かいお言葉を贈り続けて励まして頂きましたみなさま、本当にありがとうございました。

 ダイナミックに体制も変化し、新しく強い大阪エヴェッサを作り上げていくために、これからも皆さまと共に歩み続けられれば幸いでございます。」
 (出典:「2021-22シーズン終了のご挨拶」[大阪エヴェッサ公式HP、2022年5月9日])
 (https://www.evessa.com/news/220509_02/)



 5月9日。大阪は球団社長名義での「シーズン終了の挨拶」で、
 「ダイナミックな体制の変化」
 と、いわば「啖呵を切った」明言をしてます。

 確かに大阪は今オフに、球団社長及びHCの交代を発表しました。
 (ちなみに新HCはまだ発表されてない。木下博之さん[SR渋谷AC。現役時代に2016-2019に大阪に在籍]、マティアス・フィッシャーさん[西宮HC]が既に候補といわれている。GMは阿部達也さんが続投です。)
 ですけど、球団社長及びHCの交代だけで、「ダイナミックな体制の変化」という「啖呵を切った言葉」にはならないだろうと。しかも、ブラウン、ハントの残留発表をも踏まえて考えるとなおさらです(正直自分がGMならば「放出やむなし」の判断でしたので)。

 「昨オフに辻を獲り逃した」といわれている。売上高は伸ばしている。
 ですので、補強資金はけっこうあるといわれてます。

 「有力日本人のSG/SF」「3Pが打てるセンター」
 今オフの大阪の、明確な「要補強ポイント」は「この2つ」です。
 (前者の「SG/SF」については、できればDF型がより望ましいと自分は思ってます。例えば阿部[島根]は、まさしく「ドンピシャの補強ターゲット」でしょう。)


 とはいえ、今オフの大阪。今季は「球団史上ワーストの勝率[21勝36敗、勝率.368]」に終わったことを考えると(しかも内容も「ニュービル個人軍」が顕著化してしまった)、
 「かなりの大型補強、特に『代表レベル』『CSレベル』の選手の補強は絶対にマスト」
 と強く思ってます。
 ですけど、比江島、ベンドラメは、獲得候補の一つに大阪は挙がってますけど、ベンドラメは「ニュービルとの兼ね合い」で脱落でしょうし、比江島は「優勝したい」の基準的にこれも脱落と自分は思ってます。


 比江島、ベンドラメという、「『今オフの移籍市場』での2トップ」が獲れる勝算は「ほぼゼロ」。でも、誰か大物選手を獲れないと、「CS出場権争い」に向けて「勝負にならない」。
 (来季の大阪は「3地区制の西地区」。自動進出の「2枠」は琉球、島根が有力。「ワイルドカード」では名古屋D、さらに熟成路線の広島も高確率で絡むと考えられるので、いまのままでは「ワイルドカードも正直厳しい」と映る。)

 大物選手を獲れる勝算があるからなのか、それとも大物選手を獲らねば勝負にならない認識はあるからなのか。
 いずれにせよ、それ故の「ダイナミックな体制の変化」という言葉と想像します。

 そう、補強資金を実質的に「渡邊に一点集中」もあり得るのではといえる、現時点での大阪の動き。ブラウン、ハントの残留は、少しでもリソースを渡邊入団の実現に回すためではとの解釈は、正直違和感を感じません。
 いや、あるいは、渡邊の入団実現を叶えるんだという「決意」「覚悟」の現れが「ダイナミックな体制の変化」発言なのかもと。勿論、いずれにせよ結局は想像の域を出ない感じではありますけど。




 で、「今オフの渡邊入団の有力候補」のフラグが立ってる2球団目があります。そう、「京都」です。
 5月25日水曜日、つまり「前回の記事」として、「今オフ、京都は何がしたいのか?」というテーマで、綴らせて頂きました。
 今オフの京都は、「総入れ替え」といえる「極端といえる解体的再建」の動きです。親会社が変わり、「事実上の増資」をしてることは確定だけど、それがどれほどなのかは正直読めません。
 「楽観的に考えて」の場合で、資金力は広島と同等の感じかなと。ただ、よくて「ミドルマーケット」の球団である訳で、その補強資金でどのようにリソースを配分するのかの不透明さが、より読みづらくしています。

 ですけど、です。これほどまでに極端な「解体的再建」、勝算をどのように描くつもりなのか?と正直感じます。
 ただ、「解体的再建の最中心選手に『渡邉』を据える可能性は、ゼロではないかもね」とも、感じるんですよね。


 というのも、京都の新しい親会社の一つ、「マツシマホールディングス」。馬主事業で、「武豊騎手で凱旋門賞を目指す」を理念としているといわれてます。それで、です。


 「『外国人枠or帰化枠』を使わずして、『外国人枠』クラスのEFFが見込めて、しかも恐らく『SF/PFに高次元で対応できる』感じで、その上『ポイントフォワード』的にも振る舞える、その特徴こそ『渡邊雄太』の魅力!」


 そう、いまの京都は「実質的に全くの更地」であるからこそ、渡邊に最優先的に補強資金のリソースを充てられるかもしれない、と。
 もうひとつ気に掛かることとして、京都は「実質的に全くの更地」ですので、正PGも現時点ではおのずと未確定です。

 そう、「ベンドラメ」。「A東京、秋田、群馬」と、具体的な移籍先の候補球団の噂があり、「具体的なオファーを出した球団」が既にあるともいわれてます。


 A東京(「SR渋谷ブースターの猛反発」は不可避。「優勝したい」だけならば最有力の選択肢だが、「引退後のこと」や「志向するバスケスタイル」に照らせば、デメリットの方が大きいのでは?)
 秋田(「志向するバスケスタイル」では「最もドンピシャ」。しかも「優勝を叶えるためのラストピース」と位置付けも明確。しかし「補強資金を捻出できるのか?」の疑問符はある。)
 群馬(「優勝したい」から最もかけ離れており、「志向するバスケスタイル」的にも符合できるかは不透明な感が。はっきり述べれば「ベンドラメにそもそも何らかのメリットがある?」の感が拭えないが。)


 そう。候補としていわれている3球団それぞれに、明確な「決め手」がないのです。尤も秋田は、「補強資金的には(要補強ポイントは「正PG」と絞れてる訳だから)いけそうな気がするけどなあ…」と自分は思ってますが。

 そう考えると、あくまでも「渡邊の入団への勝算があるならば」という注釈付きになりますけど、ベンドラメ獲得レースの芽が出てきます。
 新しい親会社は「ドンと注ぎ込むときは注ぎ込むだろう説」、これがもしもそうであるならば、「ゼロではないかもしれない」と。

 そう、新HCは、NBAの筆頭ACを経験した、いわば「大物」であること。
 「全くの新しいプロジェクトの最中心選手」にやりがいを見出せるならば、ということ。
 仮に、「渡邊とベンドラメのデュオ」を中心に据える、いわば「昨オフの広島をなぞりながら、その強化版を目指す」ならば、「ゼロではない」感じではあるよなあ…、と。
 (尤も、裏を返せば「ゼロではない」の域を出ないとも感じますし、「京都の新しい親会社の資金力を最も楽観的に考えて」の話です。現実論としては「抜本的な再建チーム」であるので、それをも踏まえると「現実性としてあまり想像できないなあ…」の感じですけど。)


 そして、です。「今オフの渡邊入団の有力候補」のフラグが立ってる3球団目。それが「広島」です。


 「クラブが目指すのは堅い守備から、アグレッシブに攻撃していくスタイル
 「外からも得点できるインサイドの選手や、強い守備ができる選手が増えればチームに厚みが出る。
 (『中国新聞デジタル』2022年5月10日付配信
 「ドラゴンフライズ今季の反省は『やはり守備』 岡崎GM、現チームの成熟が基本線」より引用。)



 「外からも得点できるインサイドの選手」「強い守備ができる選手」
 渡邊は、この2つの条件をいずれも高次元で満たしてます。
 この、岡崎GMのインタビュー記事の時点で、岡崎GMの中で、渡邊が補強候補リストにあるのかは、勿論わかりません。
 ですけど今オフの広島は、「要補強ポイント」が「とても明確」なんですよね。それはひとえに、「志向するバスケスタイル」が明確だからこそ
 いま挙げた3球団の中で、「最も優勝に近付けそうな球団」も、「広島」です。そう考えると広島は、渡邊の補強レースの「ポールポジション」といえるかもしれません。勿論、岡崎GMの中で「渡邉の補強に全身全霊を尽くす」という考えがあればの注釈付きにはなりますけど。

 渡邊の故郷は、香川です。で、いま獲得候補の球団として挙げたのは、いずれも「西日本の球団」です。
 京都は補強資金がどれほどあるか不透明ですけど、大阪、広島は「補強資金をドンと注ぎ込む可能性は充分にあり得る」と読んでます。


 仮に、NBAの移籍市場が開幕して、そこから1週間以内で渡邊の移籍先が決まらなければ(あるいはそれを待たずして、Bリーグでのプレーの意向が示されれば)、「渡邊の補強レース」が現実のことになります。
 結局は、「どうなるか、見てみよう」に尽きます。NBA球団との契約が叶えば(勿論、「まとまった出場機会が見込めることが前提」になる感じではありますが)、それは勿論とても嬉しいことですし。そして何よりも「渡邊自身にとって最も納得できる球団に出会えること」が最も大切なことと思うんですよね。それがNBAなのか、Bリーグなのかは、現時点ではわからないですけど。
 ですけど、「渡邊雄太、結婚」という電撃的なニュースは、今オフの移籍市場の「Xファクター」になり得るかもしれない、と。それで急遽、言及させて頂きました。


 少しですけど、CS準決勝の振り返りを

 では、「CS準決勝」の振り返りを、少しですけどさせて頂きます。

 まず、「川崎vs宇都宮」。結果は「2勝0敗、宇都宮が決勝進出」。




 正直、「川崎vs宇都宮」の流れ自体は、
 「アギラールの欠場」(=やる前から「ビッグラインナップ」を封じられてしまった)
 「本拠地開催権は川崎なのに、宇都宮のブースターが『50%近く』を埋めたこと」
 この2つがとても大きなファクターになってしまった、と映ります。

 後者については、「これもスポーツ」といえばそうです。
 「宇都宮のブースターの熱量は、純粋にすごい」、これを改めて証明したということに尽きます。

 ですけど、前者です。正直、一バスケファンとして、とても悲しい気持ちになりました。
 川崎は、昨季から「ビッグラインナップ」を戦術的生命線にしてきました。ですけどこの「ビッグラインナップ」、本質的には
 「『vs宇都宮』のための戦術。」
 自分は、そう解釈しています。

 川崎にとって、宇都宮はいわば「天敵」。
 そして「超えなければいけない壁」。
 そのために、何か違いを生み出したい。
 それで見出した道が、「ビッグラインナップ」。
 「旧実業団の資金力」が為せる業、といえるかもです。

 実際、昨季の宇都宮のCS。
 「『vs川崎』での『ビッグラインナップ対策』に、精神的な消耗を想像以上にしてしまった。
 これが、決勝で無意識的に響いた可能性はあると、一バスケファンとして映ってます。それほど、特に宇都宮に対して影響力は大きかった。

 これに加えて、宇都宮のブースターの「有形無形の圧倒的な熱量」。
 第1戦は、この「ダブルパンチ」が最後まで効いた感じでした。
 「70-83」という最終スコア以上の「力の差」に、正直映りました。


 で、第2戦。試合は激しい接戦になり、
 「『4Q,4:44』、『61-61』」
 で、「クラッチタイム突入」になりました。

 「『4Q,2:41』、『64-63』、川崎がリード」
 で、宇都宮が60秒TOを行使。

 そして、「クラッチプレイ」になった場面。「『4Q,1:36』、『67-65』」。
 ジャニングのハンドリングに対して、鵤の守備。
 これに、フォトゥが加勢して「ダブルチーム」に。
 で、フォトゥがスティール。鵤との「アウトナンバー」になり、鵤のレイアップ2Pで、「67-67」。
 スコアの上では「同点に追いついた」ですけど、とりわけここで特筆は、「鵤の守備」です。

 いわば、「ポストシーズン・鵤」
 NBAで、レイジョン・ロンド(元セルティックス等)が「プレーオフ・ロンド」の愛称を持ちますけど、これに相通ずる感じがあります。
 CS(ポストシーズン)での鵤は、RS(レギュラーシーズン)に比して、明らかに「ギアが2段階ほど上がる」。




 鵤は、「守備型のPG/SG」の最高レベルの日本人選手としてよくいわれてます。ですけど、守備を測る指標の代表格であるスティールは、実はRSでは「30分換算」で「1.00」に届くかどうかです。スタッツ的には、実は目立つほどではない。
 ですけどこれが、CSになると、昨季まででですけど
 「13試合で20スティール、1試合に『1.54スティール』。30分換算だと恐らくもっと跳ね上がる?」
 と、スタッツが跳ね上がります。これ一つをとるだけでも、「ポストシーズン・鵤」と表現するにふさわしいでしょう。

 「この鵤の1プレイで、流れは宇都宮にいった」。
 自分は正直、そう思ってます。




 で、「ラスト46秒」。
 エースの比江島は、「8本のFTをすべて成功」。
 いわば「46秒でFTだけで8得点」です。

 しかも今季の比江島は「数値以上にFTで苦しんでいた」感じでしたので、なおさらとても心に響く感じがありました。


 では、もう1試合である「琉球vs島根」。結果は「2勝0敗、琉球が決勝進出」。

 第1戦。最終スコアは「94-85、琉球が勝利」でした。
 ですけどこの試合、3Qの途中までは「島根ペース」でした。

 しかし、です。「『3Q,4:23』、岸本のビッグプレー」が、試合の流れを一気に琉球ペースに変えました。この時点でのスコアは「48-59、島根がリード」でした。
 「ビュフォード→トラビス」のラストパスを、岸本が読み切ってスティール。そこから一気に走って、「岸本→並里→今村」へ。で、今村が「右コーナーの3P」を成功で、「51-59」にする。

 そこから一気に流れは琉球へ。3Q終了時点で「62-62」。
 「4Q,4:53」での「クラッチタイム突入」の時点で、「81-75、琉球がリード」に。
 「80点超え」、本来ならば「島根が理想とする試合運び」です。いわば「島根のフィールド」で、琉球は勝ち切った。


 で、「第2戦」。試合は終始、接戦で進みます。
 3Q終了で「53-58」、4Qのクラッチタイム突入時(4:57)で「61-60」。
 スコア的には、「琉球がより望む展開」でした。いわば「ロースコア」でしたので。

 「4Q,0:52」。安藤誓が「右45度からの3P」を成功させて、「68-68」の同点に持ち込む。ここで琉球が「60秒TO」を行使。
 その後、琉球がダーラムの2FT(2回共に成功)、島根がビュフォードの1on1をいずれも成功させて、「70-70」。
 で、「4Q,0:11」。琉球が「60秒TO」を行使。「デザインプレー」の決着になる。




 琉球の「デザインプレー」は、「岸本の3P」でした。
 「残り3.1秒」。岸本の「右45度からの3P」は、リングにはじかれる。
 しかし、跳ね返ったボールは、味方であるエバンスの下へ。
 で、「残り0.6秒」。エバンスのハイポスト2P。

 ブザーが鳴った瞬間は、ボールは空中にある。故に、ラストプレーとして認められる。
 そこから0.3秒ほど。「入ったー!」。
 会場(沖縄アリーナ)は、「歓喜の瞬間」に。
 「72-70、琉球が決勝進出」。
 まるで、映画のようだよ!これが現実で起きたんだよ!
 正直、一バスケファンとして「とても感動」でした。


 第2戦の、「琉球の勝因」。というか、「島根の敗因」といった方がより適切でしょうか。


 【CSのSF第2戦(琉球vs島根)、島根の主要選手のスタッツ。】
 ビュフォード(EFF32、34pt[FG〈13/29〉、自FG試投/チームFG試投〈29/68、試投比率42.6%〉])
 安藤誓(EFF-1、6pt[FG〈2/12〉、3P〈2/9〉、2A]



 そう、わかりやすいほどの島根の「ビュフォード個人軍」化
 より正確には、琉球の守備に「ビュフォード個人軍」化へと仕向けさせられた。「安藤誓が無力化された」。
 自分は、そう解釈しています。




 ですけど、です。
 自分は、川崎も島根も「誇り高く散った」、そう伝えたいです。
 「だからバスケットボールは素晴らしい」、それを凝縮した「CS準決勝」であったよ!と。

 「2022年5月22日」。日本バスケ史において、とても濃密な1日になった
 一バスケファンとして「ありがとう」の想いです。


 【バスケットボール#11A】

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