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― 外国人介護士支援の話をしよう ―【後編】介護福祉士国家試験合格へ導く日本語授業

日本語教師アイディア塾塾長の竹丸勇二です。
お待たせしました。前編に続きお話しを続けます。

1.介護の日本語授業は、どんな授業なのか
2.介護の日本語教育の魅力について

ゲストとして登壇くださった田中講師は、1について、

「普通の日本語授業とまったく同じ授業をしています。」

と、笑顔であっさりとおっしゃいました。

田中講師は、介護福祉士国家試験合格に向けた授業の特徴として、

1.範囲が広いうえに、合格するには、膨大な知識が必要になる

2.学習者の日本語能力を上げながらレベルに合う授業にする

3.遅番や夜勤で学習が授業に参加できない状況下で授業する

4.  1年目にN5・N4レベルからN3レベルへ引き上げる必要がある

の4点を述べられ、
授業を行うポイントとして、次の5点を挙げられました。

1.簡単なものから難しいものへ、「i +1」で進める

2.学習者同士が、協働学習で助け合い、教え合いながら進める

3.分からないことは皆で考え、調べたり、施設で確認しながら進める

4.理解したことをグループ整理し、他の人に分かるように説明していく

5.頑張ったこと、できたことを認めあい、皆で褒めあう

つまり、
国家試験合格へ導く日本語授業でも、

学習者中心、協働学習の授業で、教え合いながら学び合う、
学習者が、まず考え、大量にアウトプット(対話)し、
自分達でできることを増やしていく授業を行うということでした。

この点について、
介護福祉士兼日本教師の内藤講師は、

「教師がテキストを一方向から説明する授業は、お薦めしません。」

「説明しても学習者は覚えられませんし、受け身にするだけです。
介護の日本語では、学習者をパンク(挫折)させないことが大切です。」

と補足されました。

学習者中心・協働学習の授業スタイルは、
夜勤等で、授業に参加できない学習者のフォローを可能にします。
教える方も、教えられる方にもメリットが大きく、強い結束も生まれます。

この授業の効果を、田中講師は最近の事例で紹介されました。

2023年に国家試験に合格した学習者に、
「受験勉強は大変でしたか?」と尋ねると、

「田中先生の授業を、みんなとしっかり受けるだけで、
特に、それ以外で勉強はせずに合格できました。」

と返され、田中講師は驚かれたそうです。

この学習者は、当初N4レベルでクラスでは静かな方でしたが、
1年目の授業で半年程経過した頃『自立学習』に入って行き、
田中講師は、徐々に手を放していったとおしゃっていました。

「ファシリテーションを使って、授業を進めることで、
学習者は、自分達で課題を解決できる力を身につけていきます。
学習者が自立していくのを見て、それを改めて実感しました。」


と嬉しそうに語ってくださいました。

最後に、介護の日本語教育の魅力についてお二人にお聞きしました。

「この分野は、介護の知識や経験がなくても、入って来れる分野です。
学習者が自分たちで自信をつけていくプロセスを、応援できる素晴らしい仕事です!」
(田中講師)

「私たち日本語教師でなければできない仕事であるという点、
日本語授業が活かせる仕事だという点が、最大の魅力です。
やる気のある若い人から元気とパワーをもらえる仕事です!」
(内藤講師)
と、お話しくださいました。

素敵ですね。

介護福祉士国家試験合格のための日本語授業は、
「結果」を出すことが求められるシビアな分野ですが、
これは、留学生でも生活者の日本語教育でも同じことです。

私は、今回のアイディア塾で、皆さんのお話しを伺い、

「教育」の究極の目的とは、

学習者が教わるところから一歩前進し、
自立して取り組めるようになる、つまり、

『内発的動機付け』を起こすことにある。」と思いました。

最後に、田中講師から、メッセージです。

皆さん、是非、介護の日本語教育に是非、関わってください。
私たちと一緒にやりましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました。
アイディア塾に参加くださった皆さん、ありがとうございました。


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