書くことの喜び、その原体験・続
中学2年生の国語の授業のこと。
その年の国語の授業を担当していた五味先生は、少々ぶっきらぼうで包み隠さぬ物言いをするタイプの人だった。中学生が親しみを持てるほどの若さではないが、キャリアの長い女性教師にありがちなお節介さもない。むしろ生徒とは常に一線を引いて接しているような、決してプライベートに立ち入らせないような雰囲気を纏っていた。生徒からの人気はあまりなかったように思う。そもそも中学2年生に人気のある先生など、忘れ物に寛容か、授業中の雑談が多いか、生徒からのいじりを引き