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ノイタミナ【#好きな番組 #創作エッセイ】

好きな番組というテーマでこの話をしていいのかわからないけれど、学生のころによく見ていた番組でフジテレビの深夜に放送されている『ノイタミナ』というアニメが好きだった。

最近では、サブスクリプションの配信があるので、わざわざ観たいアニメを深夜にアニメをライブで観る必要がなくなってしまったせいか、ノイタミナを観る機会が減ってしまっている。

ただ、当時は現在ほどアニメの配信がなく、見逃してしまえばDVDを買ったり、録画している友人に見せてもらうなどの方法しかなかったから、深夜に欠かさず観ていた記憶がある。

ノイタミナがどのような番組なのか知らない人のために引用文を載せておきます。

フジテレビでは2001年4月期より深夜アニメを継続して放送していたが、2004年9月の2番組の終了をもって一旦消滅。それから半年後の2005年4月期からの復活に当たり、番組枠に命名されたのが『ノイタミナ』である。『ノイタミナ』という名称は「Animation」(アニメーション)のローマ字表記を逆転させて発音したもので、「アニメの常識を覆したい」「すべての人にアニメを見てもらいたい」という制作スタッフの想いに由来する。

Wikipediaより引用

ノイタミナでは様々なカテゴリのアニメが放送されており、名作もたくさんある。その中でも当時、私がとても好きで観ていたアニメが『PSYCHO-PASS』だ。

フジテレビで放送されていた人気ドラマ『踊る大捜査線』の監督が、総監督として携わったオリジナルアニメ。

近未来サスペンス。残虐なシーンはあるものの、世界観や登場人物のキャラクターなど魅力的な部分が多く、夢中で毎週のように観ていた。
もともとミステリやサスペンスドラマが好きだったのもあり、その後の続編や映画なども描かさずチェックしたのを覚えている。

私は学生のころからほそぼそと創作活動を始めた手前、近未来SFや刑事ものというジャンルは手が出せないと感じていた。だからこそ、そういった作品はいわゆる見る専。細かな世界観の設定や心に残るような台詞などすごいなあと思いながら、観ていた。

『PSYCHO-PASS』の魅力をひとつ語るなら、その巧妙に練られた世界観だろう。
シビュラシステムという人工知能によって、人間は24時間常にそのシステムの監視下にある世界。犯罪係数を数値化し、その数値が一定条件の数値を上回ると、潜在犯として警察に拘束されてしまう。犯罪をこれから起こそうと企んでいたり、精神的に不安定な人間が主な対象で、そのシビュラシステムによって、犯罪を未然に防ぐことができる世界が舞台となっている。
街にある街頭スキャナによるスキャンで即座に犯罪係数が測定されている状態。そのため、街に出て暮らしている人々は安心して生活ができる。

それなら警察という存在が必要ないようにも思えるが、まだそのシステムには穴があり、犯罪者予備軍である潜在犯がシビュラシステムの目が届かない地下などに身を隠して生活していた。

当たり前のように受け入れている世界。
現実でもAI技術の発展により、いずれAI無しでは生活できないようになっていくようにも感じる。こうした世界はアニメや映画の話だと考えていた、という人も多いはず。無差別殺傷事件やテロ行為のようなニュースが起きる度に、この『PSYCHO-PASS』の世界なら犯罪を未然に防ぐことができたのではないだろうかと考えてしまう。

もちろん『PSYCHO-PASS』の世界にあるシビュラシステムは完璧ではない。だからこそ問題が起きたり、そのシステムに抗おうとする人間も生まれる。
AIだって受け入れられる人間もいれば、反発しする者も現れるだろう。

私が将来、AIに対してどういった態度で向き合えば良いのか。この作品を通して考えさせられるのも面白い部分である。


話を『ノイタミナ』に戻すが、制作スタッフの思いに「すべての人にアニメを見てもらいたい」というのがあった。
数十年前は、アニメが子供向けという概念があった(今でもあるのかもしれないけれど)と思うが、ノイタミナはその概念を覆す一翼を担った番組だと感じている。

『PSYCHO-PASS』以外にも、ぜひおすすめしたいアニメはたくさんある。
言葉を借りるわけではないが、私はアニメは年代や人種など問わず、すべての人が見るべきだと思う。日本のアニメが世界的にも評価されている昨今、映像美や声優技術なども合わせてもレベルが高い。そして何より、そのストーリーが、人の心を動かす。

心を動かされた人々が、その作品に対してのスキを誰かに語ることで、きっとワクワクが詰まった日常が待っていると信じたい。



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