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#38 ”砂防ダム”ありますか?

前回の「白いダイアは?」の答えは、「雪」でした。小学校の社会の教科書に載っていたのですが、今でも載っているのかな?当時、何故、「タダの水」にそんなに大切だと大人が言うのか、小学生の私には理解ができませんでした。海外に行ってみて、いかに「いつもの自分の環境が、世界的に見て恵まれた環境」なのかと言うのを気づかされました。日本海があるおかげで、台風があるおかげで飲料水に恵まれ,湿度は高いですが、基本的に雨量が樹木が育つのに十分で、比較的住みやすい気候帯に属しています。同じ緯度の国々でも、これだけ木材資源を豊富に切り出しても、植林さえすれば持続的利用ができる国はそうはありません。

 新型コロナでいま世界が”震えて”います。日本が比較的その影響を、外国と比べたら相対的に少ない被害で済んでいるのは、この「いつもの自分の環境が、世界的に見て恵まれた環境」のおかげです。日本の医療制度・スタッフの充実が大きな要因の一つだろうというのは、素人(しろうと)でもわかります。国民皆保険制度は、少子高齢化に共ないその維持に大きな財政的負担が必要ですが、この”コロナショック”に対して、大きな”社会的な砂防ダム”として、その機能を発揮しています。

 「砂防ダム」見たことありますか?山登りをするとき、マイカーで現地に到着して登り始めると、川のところにコンクリートのダムのようなものがあるの見たことありませんか?あれは普段は、「無用のちょうぶつ」に見えます。しかし土砂降り(どしゃぶり)の大雨がドシャアッと降っているとき、川の中で大きな石が転がり災害が起きるとき、しっかり土砂(ドシャ)を防(ふせ)いでくれるダムなので砂防ダムと言います。いざというときに備えて、日ごろから用心(ようじん)をしておくと、いざというときに効力を発揮します。

 新型コロナと言う大きな「社会的な土砂災害」が世界中で起きている今、日本の日頃の地道な努力が今、効果を発揮しています。登山する人はわかると思うのですが、砂防ダムは結構、大水の土石流で埋まっていることがあります。次に備えて「メンテナンス」を怠ると、次の災害では”無用のちょうぶつ”になります。今、新型コロナの”第一波”が終わったようですので、第二波に備えて次の「砂防ダム」をメンテナンスしましょう。心の中には、他人への心配(こころくば)りをする「おもいやりダム」を作りましょう。