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子どもの頃読んで信じてたものが違うように見える時

 入院中の次女が学校の課題で歴史の人物を調べるという。
普段は自分でするけれど、ベッドから出られないしWi-Fiもつながらない。
ということで、代理で本人が希望した人の資料を集める事にしました。

 彼女から挙がったのは野口英雄や平塚らいてう、与謝野晶子、田中正造など。
→次女は伝記漫画が好きな人。
→母は大人になってから歴史に興味が出て、サピエンス全史とか医学の歴史なんかを読んだ人。子ども時代、子供向けの伝記本は読んでいた。

今改めて伝記漫画を読むと、まあまあいい感じに切り取ってるやん?という事に気が付きます。
スポーツの世界大会で日本贔屓の解説を聞いている気分に似た感情。

大人になってこういう事はよくあったけれど、まさか伝記までとは。
大げさだけど、日本はまだそんなに都合よく史実を変えない国と思ってたのに・・な部分が刺激された気持ちになりました。

今回特に感じたのが、野口英雄さんの伝記でした。

 次女が読む野口英雄の伝記漫画は私が過去に習った野口英雄。
私が子どもだった頃の伝記は、なんならもっと英雄色が強かった気がします。

でも医学の歴史に出てくる野口英雄はニュアンスが違います。
梅毒の成果は認めつつも、黄熱病をはじめとした色んな論文が否定されたり、作ったワクチンの効果がないと言われたり、世界的に非難されるあれこれがあったり。

でもそういうのは伝記漫画には出てこない。
個人的にはウイルスの存在や、論文の査読の重要性、インフォームドコンセントが確立する前の時代の様子など色々感じるものがあり面白いけれど、伝えたいメインの筋じゃないからだろうか。
でもさすがに漫画に描かれる野口英雄はきれいすぎる気もする。

 そう思うと、各国の国内で持たれている印象と、周りの国から見られている印象が違う人、物事というのは無数にあるんだろうな。

前提が違うと話が嚙み合わないけれど、史実に基づいて国が大切にしている事が国ごとに全く変わって理解し合えないのも当たり前なのかもしれない。

領土問題、侵略問題、色んな事がそもそも積み上げた内容も積み上げ方も国によって違うんだろう。

国によって認識が違う事ランキングとかあったら面白い(興味深い)だろうな。特集してくれたり本になっていたら読みたいなと思った朝でした。


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