諦めなさい
カエシがついているから
抜けないのよ

そう言われてハッとする

ああ
そうだ
抜こうとするから
苦しいんだ

楔の正体を確かめようと

パクっと咥えて体の一部に取り込んだ
楔を抜こうとして

あーでもない
こーでもないと
ムンバイ空港とか
阿佐ヶ谷高円寺ガード下とか
封印バンド活動とか
生活優先とか
しつこく書いているのを

noteのソート機能にかけて見返すと
あら嫌だ恥ずかしいってくらい
擦りまくってるのよね苦笑

でもねえこれはお焚き上げっていうか
成仏してもらいたくて
お念仏唱えてるつもりなんだ

振り返る
記憶をエグリ出して
マグマじゃないけど
表面は冷えても内側ってのは
外気に触れさせないと
冷えないんでね笑

でも

そうかもしれない

抜けないんだ
この離婚の二文字の楔は
それに抜く必要もないし
私達が家族がそうやってともに暮らした記憶だから

気の遠くなる時間をかけて
古代の生物の沈殿と圧縮が
鉱物を生むように

楔もまた
時間の中で私の血肉と化合して行くのかもしれないし

ヘミングウェイオジサンとカジキのように
向き合い続ければ
ひょんな拍子に針が抜けて
こんな小骨かよと拍子抜けするのかもしれないし

そんなことを思う雨の降る土曜日に