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創作日記

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創作日記を含むわりと淡泊な日記が入っています。
マガジンタイトルは創作日記としてあるけれども、起伏の激しい(とつぜん饒舌になったりする)日記です。… もっと詳しく
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記事一覧

5/15-5/21

五月十五日
中編小説書き上げる。

五月十六日
朝方書き物。いわき映画館にて映画三本。

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Sh制作日記(執筆はじまる)

Sh制作日記(執筆はじまる)

 二十九日
 取材で広度寺。副住職、実業家風の俗物也。形式を重んじ表向きは気が利く人間がままこのような俗物に堕する。先祖に対する興味関心をみせる素振りすらみせず、冷笑をするばかり。私も文章を書くのですよ、とPR誌に載せた小学生の作文のごとき文章を披瀝する、無神経な屈託のなさ。要は芸術などというものに興味がないのであろう。寺院では落語会なども開いているようだが、どうでもいい一門の二つ目の落語に優越感

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日記(授賞式の日に母脳梗塞で倒れる)

日記(授賞式の日に母脳梗塞で倒れる)

 十一月三日
 おおむね無感情に授賞式をおえる。感情面からいっても、論理的に考えてみても、私個人のうちではいたって当然のことなのであるが、自らが喜んでいない、ということを不思議に強調せねばおさまりがつかないまで、無感情である。行きがかり上獲った賞である。ただいい文章を書きたいだけだ。夜、帰ると母が寝たきりになっていることを、気配にて知る。

 四日
 小説の資料集めて帰ると母、寝たきりのままである

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日記

日記

 十一月
 二十五日
 母の転院(脳神経研究センター直轄のクリニックから、隣接するリハビリ用の病院)の手続きに早朝から時間とられる。その隙間にできる時間を縫って「私のなかのわたしたち」読み進める。夕飯の献立は餃子(片栗粉が偏るかなにかしたか、表面部分がパリパリというよりはバリバリになった)、里芋の煮っ転がし(最初に水を入れずに調味料で炒めるように煮詰めてゆくのがコツである)、漬物、大根と大根の葉っ

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日記(「鬼生田貞雄の文学」朱筆期間)

日記(「鬼生田貞雄の文学」朱筆期間)

 十一月
 九分の音楽のなかにあらすじをそらんじている。音楽にプロットを覚えさせて、再生させるとただちに、パラパラ漫画のように展開が流れ、どうじに新しい細部を着想したりすることができる。十月十七日、書き出しを着想してメモをとってあるが、実際に一太郎に向けて書いたのは十一月にはいってからのことだと思う。母が脳梗塞で倒れてからまもなくのことだ。五日に母が入院をし、六日か七日である。なぜだか思い出せない

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日記

日記

 十月十三日
 文化振興課なるところから地域の文学賞受賞の電話。無関心。おめでとうございますと二度云われ、すこし苛立つ。ありがとうございますと述べ、いたってよそよそしく電話を切る。喜びの感情はない。下旬にメディアで公表されるまで口外してはならない旨伝えられる。

「T」制作日記(五)三月三日から四月三日

「T」制作日記(五)三月三日から四月三日

 三月三日
 黄色い付箋紙が貼られたページめがけてワープロ画面を飛ばし、修正しては、ここも駄目だと頭の中にある駄目なシークエンスをめぐってさらに黄色い付箋紙を貼る。いつもやっていることなのだがなぜか身体が動かない。読書も進んでいない。片をつけねばならない。一気にではなく、一日一日、丹念に取り組むことによって。夜食にキャベツとネギ入れたサッポロ一番塩。

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