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採用を通して思う事

経験も実績もまだまだの私なりに、会社では採用にも携わっています。採用に携わり始めた最初の頃こそ緊張していましたが(採用する方も緊張するのです)、採用を通して思う様々なことをまとめます。

〇基本的な身なりと挨拶をしっかりと

通常面接というのは会社が必要としているけど足りていないポジションに対して求人を出し、 "その会社に入りたい人” が面接して欲しいと言って来られます。求人誌に募集を出したりハローワークに求人を出したり派遣会社に紹介してもらったり人材紹介サービスを使ったり、HP上で募集したり、はたまた知り合いや知人に「誰か良い人いない?」「仕事探してる人がいたら声かけて」などの地道な営業活動、会社の入り口に求人の立て看板を出したりと、まぁ色々な方法で求人します。
欲しい人材によってその人が利用する媒体も変わるので、ある程度アタリをつけて求人を出すということをします。例えばうちは物流を持っていますが、物流のドライバーさんだとハローワークやフリーペーパーからの応募が多いとか、内勤の工場勤務の方だと派遣会社からが多い、というように色々です(あくまで当社調べ。)。このネットの時代に立て看板に効果なんかあるの?とお思いのそこのアナタ。農場なんかはいつもその道を通る地元の人が応募をしてくるので、うちの農場のうち一か所はほとんど立て看板で集まった人が働いてくれています。業種や立地や応募してくる年代によって、効果的な求人媒体というのは全く変わってきます。
そしてここが前回の記事でも書きましたが、うちが理念ベースで人を集めることが出来ていない弱い部分でもあります。つまり理念に共感して面接に来てくれる人というのが今は圧倒的に少ないので、色々な人が面接に来ちゃうということにもなるわけです。
最初に書いたように本来面接はその会社に入りたくて来られていると思うのですが、中にはキティちゃんサンダルだったり彼女連れだったりタバコを胸ポケットに入れたままいらっしゃったり、「ラクそうだからです」とか言っちゃったり、聞かれてない事を30分も話す方なんかも来ちゃうわけです。まぁこれはあまりにも論外のケースで、ほとんどの方は普通に面接を受けに来られます。
面接に限った話ではなく、挨拶をしない(できない?)人というのもザラにいて私はいつもつくづく思うのですが、こういう身なりや受け答えに難あり・・・という人が相当数いるので、普通の恰好して普通に挨拶して、ちゃんと御礼やお詫びが言えて感じよく受け答えするだけで、それだけで社会の中でめちゃめちゃアドバンテージが取れるなぁと思います。これ、出来ている人には当たり前すぎてピンと来ないと思いますが、これはめちゃめちゃアドバンテージです。
身なりがきちんとしている人はたくさんいます。だけど偉い人でもなんらか肩書きがある人でも、気持ちの良い挨拶や気持ちの良い会話を楽しめるという人は、身なりがきちんとしている人の中でもさらに少ないんじゃないかという印象です。
面接でも仕事でも取引でも、好きじゃない人よりは好きな人と働きたい人が多いでしょうから、つまり自分を好きになってもらわないといけないのです。「私が好きだなと思う人はどんな人かな」と自分に問いかけてみて、その人になったつもりで振舞いたいものです。

〇丸くなるな、星になれ

では身なりがきちんとしていて挨拶や受け答えが感じよくできればそれでOKかというと、それでOKな場合もあります。というか、よっぽどの大企業や専門性の高い仕事でなければ、地方の中小企業ではだいたいそれでOKではないでしょうか。慢性的な人出不足と労働人口の減少をもろに食らっている地方の中小企業にとって、現役世代できちんとした人というのはもうそれだけでお宝人材です。次元の低いお話で悲しいようですが、それが現実という中小企業は多いと思います。うちだってそんな人が来てくれたらヤッタ~!て小躍りで採用します。
ところが、そんなステキ人材でもお断りする場合があります。
特に悪いところや気になるところはないけれど、、この人と一緒に働きたい!と思う引きもない…という場合。その時は営業職を募集していたからというのもあったと思いますが、その時に感じたのが、(身なり挨拶はきちんとした上でね)、あくがあっても毒があっても良いから、ひとつ引っかかるような尖りが欲しいなと思ったんです。
お勤め先と経歴とたくさんのスキルが書いてあるんだけど、
「○○レストランに勤務、受付業務・接客・メニュー作成・事務管理業務」ではなくて「○○レストランに勤務、一度に運べる皿を2枚から4枚に増やし接客効率を上げ、結果的に一時間当たりのお客様の回転率が1.3倍になり売上アップに貢献しました」とかさ、
「○○ホテルに勤務、フロント業務・接客業務・販促物作成」ではなくて「○○ホテルに勤務、仕事柄クレーム対応を非常に多く経験しましたが、おかげでクレーム対応についてはかなり耐性があります。そもそもクレームが起こらないようにするための先回り接客や露払いが得意分野になりました。クレームは仕入れです!」とかさ。(それは木下斉さんか笑)
そういう事を聞きたいなと思ったんですよね。
こんなに立派な実績じゃなくて良いから、これまで自分がしてきた仕事をどのくらい追及していたのかが知りたかった。目の前の仕事に一生懸命になれる人なのか、それが感じられる人が良いなぁと思ったんですよね。
丸くなくて良いから、ひとつ尖った何かが欲しい。仕事を通してスキルアップしたい人であればあるほど、自己実現したい人であればあるほど、丸さよりも尖りが必要です。目の前の仕事に一生懸命になり、同時に得た経験を人に話せるようになるくらい自分の中に落とし込んで自己理解も深めていく。面白いと思うのはそういう人です。

まとめ

採用をする側になって初めて、どんな人が採用されやすいかが分かるのは逆説的ではあります。しかしながら採用に限らず、要は一緒に仕事をしたいと思うのはどんな人なのか?という私なりの考えを今回はまとめたわけなので、今後の仕事すべてに通じてくる事です。自分に当てはめて行動しようと思います。自分の振舞いで新たなデータが取れたり、新たな気づきがあったらまたまとめていきたいと思います。

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