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*成功へ導く! 米糀作りの道具たち

米糀作りを成功させる秘訣は、使う道具が握っている。
と、言っても過言ではないくらい、使う道具は糀の出来を左右する、
と思っている。
成りくさしの米糀から脱出できないでいた時期に、
この道具達を思い切って変えていったことで、
グンと糀の出来具合が良くなったのだ。

なので、あなたに糀作りを成功してもらいたい私としては、
これをきちんと伝えておく義務があると思うので、
こころして聞いてくだされ。

大きなザル


浸水させた米を水切りする際に使用する、大きなザル。
3キロの米を水切りするとき、これを2つ使う。
なるべく広く米を広げることで、米粒の表面の水分が早く切れる。
米糀用の米を蒸すポイントは、
米粒の中にはしっかり水分がはいっていて、表面の水分は切れていること、
が大切。そうすることで、ぱらっとした米に蒸しあがる。
小さいザルを使っていると、いつまでたっても水分は切れず、
中の方を触ってみるとびしょびしょなんてこともある。
大き目だと、早く水分が切れるので、時間の節約にもなる。

蒸し布


これも、ぱらっとした蒸米を作るためにとても重要な道具。
写真のものは、確かかわしま屋で購入した、
パイロンなんちゃら・・蒸し布。
これに変えてから、蒸し布に蒸米がくっつかず、飯台に広げるときにも
スルッと出てくれるから気持ちがいい。
ちょっとお値段したと思うが、長年使えるので素は取れるのではないかな。

和蒸籠と飯台


サイズを間違えて買ってしまった、大きな飯台。
和蒸籠が30cmサイズであるから、結構な大きさである。
しかし、このサイズでも間違いではなかったかも、と思わせるほどの
活躍ぶりである。
ここまで大きなものを買う必要はないけれど、蒸した米をここに
広げると、余分な水分は吸ってくれるわ、
広げられるから蒸発するは、で
今までは団扇でガンガン扇いでいたのがウソのように
ほおっておいても水分が飛んでいる。
反対に飛ばしすぎてはいないかしら、と不安になるほどである。


和蒸籠も買って良かった道具のひとつである。
それまでは、アルミ製の蒸し器を使っていたのだが、
蒸米がところどころベタっといてしまうのが気になっていた。
ベタっとした米は糀になりにくい。
和蒸籠に変えてからは、適度に水分が蒸発し、水滴が出ないので
ほんとにいい具合に蒸しあげてくれる。
そして、肝心なのは、もしかしたら蓋、かもしれない。
写真の蓋は、祖父母が長年釜戸で使用していたものである。
木製の蓋も、水滴ができず、適度に水分を蒸発させながら蒸してくれるのだろうか、和蒸籠と共に大活躍だ。
アルミ製の蒸し器を使っているなら、蓋に水滴が溜まらないよう工夫する必要がある。

米袋と種糀菌


蒸した米に麹菌をまぶして保温する際はいつも
米袋を使用している。
麹蓋という杉でできた容器も販売されているので、
買うのもなんだし、と作ってみたことがある。
しかし、作り方が悪かったのか、板に厚みがあるためか、
酸素がうまく供給されていないような、ところどころが成りくさしになった。
なので、米袋である。
仕込み始めは丸めて保温できるし、
盛りからは米を広げてちょうどよいサイズだし、水分もこもらず、
蒸発しすぎず、使い勝手は良いように思う。
お試しあれ。


先ほどから何度か紹介しているかわしま屋さんで
購入できる種麹菌のもやし。
京都のメーカー菱六さんのもので、いつもお世話になっている。
細かく分けると同じ米糀でも、甘酒用、味噌用とあり、
作り方は同じなので、お試しあれ。
そして、種麹菌を蒸し米に振りかけるときは
茶こしなどを使うとまんべんなく、全体に振りかけることができるので
必須である。

保温気


糀作りを成功させたいのであれば、
できればあった方がいい。
使わなくなった冷蔵庫を改良して、保温気作りましたとか、
糀部屋作りました、とか言える人なら別だけど。
湯たんぽや行火などで代用するなら、温度が上がりすぎないように、毛布などでくるみながら、直接熱が当たらないようにしてみよう。
沢山仕込むなら、コタツの弱設定くらいで温度計を差し込んで確認してみよう。
30度前後を保てる環境ができれば仕込めるよ。


やっぱり、日本の昔からの道具っていいな~と思う。
プラスチックやアルミ製品も軽くてお手軽に使えて便利ではあるけれど、
特に生き物である発酵食品には、道具も生きているものを使った方が
相性が良いのかもしれない。
大きな失敗はないけれど、
なんとなく、納得のいかない米糀しか作れないなら、
道具を見直してみるのもひとつの方法ではないかと思う。
納得のいかない米糀でも、甘酒になってくれるし、味噌にもなる。
あの手この手でやってみたけど、進歩しない。
だからまーいっか、と納得できないときは、
道具!大事ですよー。


あのてこのてでもぐらをつかまえるんや

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