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地球温暖化の影響で、氷が溶けて南極にいるコウテイペンギンのヒナが溺死。イギリス研究者調べ。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

地球温暖化ならぬ、地球沸騰化とも言われている、2023年。

日本では暑さで家畜の牛が大量に死んだり、野菜なども生育不足で出荷できないものも増え、野菜の価格がスーパーなどで高騰化するなど、今年のさらなる異常気象が、より深刻なダメージをもたらしています。

そんな地球温暖化の現代に、日本から遥か遠く離れた南極でも、ある生き物が悲鳴を上げていました。

2022年、地球温暖化で南極の海氷が溶けたことで、そこで暮らしていた1万羽近いコウテイペンギンのヒナが溺死した可能性があることを、イギリスなどの研究チームが発表しました。2023年の冬はさらにコウテイペンギンのヒナが溺死する被害が増える恐れもあるとします。

今回はコウテイペンギンを巡るこの社会問題について考えていきたいと思います。

2022年、南極にいるコウテイペンギンのヒナが大量に溺死。一体なぜ?

急速に進む地球温暖化の影響で南極の海氷が急激に減って、コウテイペンギンの存在そのものを脅かされています。

2023年8月24日の科学誌[ネイチャー](電子版)に発表された報告によりますと、イギリスなどの研究チームは、2018~2022年の衛星画像を使い、繁殖期の個体数を繁殖地ごとに調査しました。

南極半島西側のベリングスハウゼン海に生息する、630組~3500組のつがいで構成されているコウテイペンギンの繁殖地を調査した結果、5繁殖地の中の4繁殖地で2022年、ヒナが全滅していたことが明らかになりました。

ヒナが1羽も生き延びられなかった可能性が極めて高いことが明らかになりました。この南極半島西側のベリングスハウゼン海では同2022年、膨大な量の海氷が消失していました。

繁殖地の海氷が消失したことで、コウテイペンギンのヒナが泳げる様になる前に冷たい海に落ちてしまったと考えられます。

コウテイペンギンのヒナが独り立ちするまでは防水性を持つ大人の毛に生え替わっていないことで、多くが生き延びられなかった可能性があります。

論文を執筆した極地研究機関「英南極調査所(BAS)」のピーター・フレットウェル博士は、「地球温暖化の原因となっているCO2の排出が減らないと、この美しい鳥たちを絶滅の淵に追い込まれてしまいます」と警鐘を鳴らしました。

コウテイペンギンについてこれほどの大規模で「壊滅的な繁殖失敗」が記録されたのは初めてのことでした。地球温暖化に伴って、2100年までにコウテイペンギンの繁殖地の90%以上が「準絶滅」状態に陥るという悲惨な予測を裏付けました。

コウテイペンギンが巣作りをしてヒナを育てるためには、陸地と繋がる安定した海氷を必要です。5月~6月にかけて卵が産まれ、孵化したヒナは耐水性の羽毛が発達して12月~1月ごろに巣立ちます。

ですが、2022年は海氷が例年よりも早く分裂したことで、一部地域では11月までに完全に消失してしまいました。毎年この時期の衛星画像は氷の上の黒いコウテイペンギンの集団が見えていましたが、それが突如として1つも無くなったといいます。

参考:コウテイペンギンのヒナが全滅、南極の海氷消失で壊滅的影響 CNN.co.jp(2023年)

南極の海氷の面積は2016年になって以降、激減していると言われてきました。地球温暖化の影響があると指摘されています。

2022年に発表された別の研究でも、地球温暖化の原因となるCO2汚染を世界中が抑制できなければ、コウテイペンギンを筆頭に南極の在来種の65%が、21世紀末までに全て姿を消すだろうと予測されていました。

今年は本当に異常気象

2023年の夏は、世界中で熱波や山火事も頻繁に起こり、洪水が発生した国も多く、災害からの復興が多く求められた年でもありました。

日本の近くのアジアでも、50度を超える気温を記録した国もありました。

日本で動物が見れる場所は、動物園や水族館などですが、今年の異常気象に、動物たちもバテて、寝たまま起き上がれない動物もいたそうです。

南極は日本より気温は低いですが、それでも海氷が溶けて、コウテイペンギンのヒナが大量に溺死している。凄く悲しいことですね。

この異常気象を食い止めなければ、動物もヒトにも多くの災害に巻き込まれてしまう。個人でできる対策って何だろう?と、改めて考えさせられたこのコウテイペンギンに関する社会問題でした。


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