1002/「うち」と「そと」

引っ越し前日。
田舎から父と母がやってくる。

最後の片付け作業をガンガン手伝ってくれてありがたいし、新居に必要なものを色々と揃えてもらったりして頭が上がらない、のだが、「片付けできない娘ですみません」はごもっとも、なのだが、
誘導尋問的に「やっぱり専業主婦がよいのでは?女は子育てを最優先すべきなのでは?」という考えを押し付けようとしてくるのには辟易してしまう。

何故、それを言うのだ。
何故、夫に同意を求めるのだ。
私たちは8年間過ごしてきて、お互いの向き不向きがわかってきている、つもりだ。

引っ越しに際して、片付けの時間はたくさんあったが身重なこともあり動ききれてない私もいたし、この5年間で今までの家をもっと綺麗に使えたのかなという部分はもちろん反省点として、あるが、あるのだが。

そもそも私は「家事」がとても苦手だし、それがメインの仕事になってしまって、基本的に家にいなくてはいけなくなって、お金を自分で稼げなくなってしまうのだとしたら、それは、とても窮屈だと思うのだ。

夫が「うーん、そうですね。でも専業主婦向いてなさそうだし、外にいた方が生き生きとしていそうだから」と返してくれて、なんだか安心した。

夫婦として。
育休がとれて決まったお休みもあって、なんなら時短勤務なんかも可能なワークライフバランスのとれた「夫」を求めることもできただろう。
でも、そうではなくて、全部の時間を持っていかれそうになってしまう仕事を、全力でまっとうしたい夫を、私は選んだ。

もちろんお互いに出来る限りの努力はしていきたい。けれど、相手のことを思い遣って、求めすぎない、許しあうことも大切だろう。

……

私の実家は両親どちらも家にいる環境で、過保護すぎるほどに大切に育ててもらったことにも感謝している。
一方で、これから私達が作っていく家族は、環境も、夫と私の性質も両親とは違うのだ。

自分たちの「よいと思っていること」を押し付けるのは、違う。それがよいことだったことを否定する気はないけれど。「うち」ではなくて、私たちが作っていく家族はどこか「よそ」であり。2人で決めていく家族のかたちは、それはそれでいいのだろう、ときちんと認めて欲しい。理解して欲しい。押し付けないで欲しい。

なかなかその辺りをわかってもらうのがとても難しい。難しくてもどかしい。両親が良いと思う[嫁に出しても恥ずかしくなかった娘像]と私はすこし、いやかなり、違うかもしれないけれど、それを選んだのは夫だ。

(もんもん)

そんなこんなでいよいよ、引っ越し当日。
新居に先回りしてもろもろの待機中。

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