世界神話学入門

ポイント

 ○ ゴンドワナ型神話群とローラシア型神話群

 ○ 神話の過ちと恐ろしさ

 ○ 令和の神話

【感想】

  ゴンドワナ型神話群は、主にストーリーは短いのが多いのが特徴。

 特に、アフリカ中南部やオーストラリアなどの地域が多い。

 ローラシア型神話群は、ゴンドワナ型神話群よりもストーリーが長くて世界の創造の神話まである。

 特に、ヨーロッパや中国、日本が多い。

 ローラシア型神話群は、今でいえば
ロード・オブ・ザ・リングやスターウォーズ、マーベルシネマティックユニバースのような1つの長いストーリーとして定番であるが、それが悪い方向に進む時もある。

 ストーリーは、しっかりしているが
しっかりしているからこそ逆に1つのことしか信じなくなるのがローラシア型神話群
の欠点である。

 もちろん、ローラシア型神話群にも
寛容な面があったりするようだが、
歴史を見てみれば排除的な面は否めないかもしれない。

 特に、前に観たDCコミック原作の
ジョーカーは、その例に入るかもしれない。

 ジョーカーという1つの幻想に執着してゴッサムという街は暴動が起きてしまい壊滅的になるが、ジョーカーという作品の下地にあるのはキリスト教というもっとも強力なローラシア型神話群でもある。

 アメリカの宗教を占めるのもキリスト教の中でも強い、プロテスタントを皮肉ったのもそのためかもしれない。

 キリスト教というローラシア型神話群の幻想に執着してしまい破壊や殺戮が起きてしまう恐ろしさを書いたジョーカーだが、

 アメリカでは、問題になっている米連邦議会襲撃事件の首謀者ジェイク・アンジェリ被告は、北欧神話に傾倒していて、マイティ・ソーのハンマー「ムジョルニア」や
生命の樹「ユグドラシル」のタトゥーをしていた。

 それが、幻想としての神話の恐ろしさがアメリカで蔓延しているし、

 時計の針が逆戻りしてしまったのも事実だろうと思う。

 だからこそ、神話は破壊や憎悪のためでなく幸せや信用のための神話が必要になってくると思う。

 それが、令和の神話だろうなと思いたいですかね。

 1人1人が、考える神話に。

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