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よもやまバカ日本昔話 〜天岩戸開き神話 上の巻〜

これは悠久の大地に暮らす
根っこがバカな国津神たちと
その頭上で暮らす相当バカな
上場ファミリア、(株)天津神グループの
すったもんだバカ話

そう、よもやまバカ日本昔話の始まりです

→天津神本拠地、高天原

(株)天津神グループのCEOは
天下の老神タカミムスビ
彼は地球が宇宙の藻屑だったころに
突然現れた独り神で
その歳は、軽く億を超えると言われています

そんな遺跡のような老神なので
今ではもともとの屈折した性格だけが残り
公務すらまともにできない
呆け呆け老神になってしまっているのでした

タカミムスビの末娘イザナミは
継承神位第二位でありながら
黄泉の国でバケモノに成り果てしまい
その兄、継承神位第一位のイザナギは行方不明

バケモノになったイザナミを見て
気が触れてしまったらしいと
もっぱらの噂でした

となると

後継神として期待がかかってくるのは
イザナギの娘でタカミムスビの孫娘
継承神位第三位の天照大神です

器量もまぁまぁ、頭もそこそこ
グループにしては珍しく貴い御子だと
八百万の神々たちは
今回こそはこの底辺の状況を脱したく
天照大神に多大な期待を寄せていたのでした

ある日、天照大神が
神殿外のトイレに向かっていた時の事です

天照大神:

あー緊張したぁー、人を裁くとか
むりむりー
おじいちゃん、毎回全員死刑!って
あれまぢでむりー

毎日毎日、胃がキリキリマイ
あぁーいたたたー

罪人の審判
これもまた最高神である
天津神グループの公務なのです

天照大神は
彼氏を作って
スプーンにすくったアイスクリームを
アーンしあっこする
普通のJKになりたかったのです

こんな毎日、苦行だわ
おかげさまで
最終排便から20日も過ぎている

そろそろ指突っ込んででも出さないと

そう思い天照大神は
神殿の外にある便所に向かっていたのでした

便所までは
私用の米畑の畦道を通ります

稲穂は天津神グループのシンボルなので
このあたりは至る所で
米を育てているのでした

夏のさなか
稲穂が天に向かって最後の伸びを見せた頃
新米の『ゆめぴりか』楽しみだわぁ
と、気もそぞろに思っていたのです

そんな時

んんんんん

んんんんんんんんんんんんん

と、のぶとい声がどこからか
するではありませんか

はて、こんな所で誰かしら

ここは天津神の神域
グループ以外の神が
そうそう入れる場所じゃない

どなた?

天照大神は稲穂の向こうの声の主に
恐る恐る声をかけてみるのでした

んんんんん

んんんんんんんんんん

返事はありません

仕方がなく
天照大神は唸り声の方へ
稲穂の間を分け入りました、すると

は!

勢いよく空に向かって伸びる
稲穂の茂みを抜けるとそこは
ミステリーサークルのような窪地が開け

大柄な男神が後ろ姿で
ウンコ座りをしているではありませんか

んんんん

んんんんんんんんん

天照大神は
その踏ん張る誰かがすぐに分かりました

あなた、スサノヲじゃないの!

天照大神の呼びかけに

あ?

と険しい顔で振り向く男神
ちょうど男神のケツの穴からは
みっこがこんにちはー、でジャスト真っ最中

そう、彼こそ天照大神の実の弟
(株)天津神グループ、継承神位第五位
スサノヲだったのです

天照大神:

あなた!
ここは神聖なる米の苗どころよ
稲穂を時計回りになぎ倒して
その中心にウンコするなんて

一体全体
何を考えているの!?

スサノヲ:

はぁぁぁぁ?
ババァ何言ってんだ
テメェの顔にクソぶっかけるぞ!

スサノヲはJK気分でバカ丸出しの
神位第三位継承権の天照大神に
すごんだのでした

天照大神:

バ、バ、ババァですって?
し、死ねないんだからしょうがないじゃない
私サザエさんと同格なのよ
ふんがくっくって毎週言ってるんだから

少しは同情してくれたっていいじゃない

あ、あんたこそ、なによ
コンビニの駐車場にたむろする
ヤンキーじゃない
この糞づまりゴリラ
貴い姉の私に
ジャスト真っ最中のケツとブツを見せるなんて

呪ってやるわ!

そうだわ、あんたなんか
地中深く封印されるよう
呪ってやるんだから

あんたがこの後
倒すはずのヤマタノオロチは
私が太陽の力を使って
乾物にしてやるから心配無用よ
ちょっと古事記の内容が変わるだけなんだから

令和の頃には、糞づまりゴリラのスサノヲ
なんて呼ばれているでしょうね

ばーかばーかばーか

と、天照大神は出せるだけの舌を出し
スサノヲを挑発しました

なんだとこらぁー???

スサノヲは怒りが噴火寸前の表情でしたが
ジャスト真っ最中なので
天照大神に仕返しができません

いい気味だ、と
言いたげな顔をしたのも束の間

天照大神は
背筋に寒気が走るのを感じたのです

弟神スサノヲは
(株)天津神グループの中でも
敵うもののいない力持ち

そのスサノヲに後から
デコピンなんかされた日には
頭蓋骨だけじゃなく
脳みそまで飛び散ってしまう、、、

この美しい、私の顔もろとも
脳みそまで弾け飛んだら、、、

天照大神は挑発してしまったが最後
便所に行くことも忘れて
一目散に
地上に逃げることを決心したのでした

中の巻に、続く↓

下の巻は、こちら↓

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