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よもやまバカ日本昔話 〜天岩戸開き神話 下の巻〜

これは悠久の大地に暮らす
根っこがバカな国津神たちと
その頭上で暮らす相当バカな
上場ファミリア、(株)天津神グループの
すったもんだバカ話

そう、よもやまバカ日本昔話の最終話です

上の巻は、こちら↓

中の巻は、こちら↓

では続きです

→さて一方、洞窟内

狭すぎてやたらと
光に満ち満ちている洞窟内
ずいぶんと外が騒がしいではありませんか

天照大神:

なによ

なんなのよ

なんで私が居なくなったのに
盛り上がってるのよ

団地妻、さいこー?

欲求不満のあの高音は
フトダマしかいないじゃない!
あいつ、また女だまくらかしてるのか

天照大神は作戦とは知らず
外のヤンチキ騒ぎが気になって気になって
仕方がなくなったのです

私が居なくなってせいせいしたなんて
絶対に許さないんだから

私は、絶世の美神で
最高神の正当な継承者
天照大神なのよ

天照大神は岩戸まで近寄り
呪術の力で
岩を少しだけずらしたのでした

そして、そーっと
外をのぞいてみたならば、、、

んがぁっ!?

広がる暗闇の中
天照大神の目の前には
若くて美しい
美神の女神が立っているではありませんか

な、な、なんなのよ、このブス!
わ、わ、私の代わりのつもり?

その美神のもうちょい向こうでは
団地妻の妖艶なダンスが
クライマックスを迎えそうになっています

やったーやったー
団地妻ぁー

やったーやったー
あんな婆さんもーいらねー

フトダマ・イエローは鼻血を垂らしながら
軍神の呪術をかけまくって

ウズメ・ピンクは股を開きまくって
コヤネ・ブルーが鋭角から
スマホをかざしてるのでした

天照大神:

ちょ、ちょ、ちょ
あんたたち

ここに私、ここ
ここにいるの私

あなたたちの源、分かる?
私いないと、あなたたち消滅、分かる?

天照大神は自分より
団地妻の股間に夢中になってる配下神に
屈辱を感じ
また一歩、また一歩と前に進んでしまうのでした

コヤネ・ブルー
フトダマ・イエロー:

やったーやったー
団地妻ぁー

やったーやったー
あんな婆さんもーいらねー

天照大神の思いをガン無視し
団地妻の股間にスマホをかざし
シャキシャキ画面を
タップしているコヤネ・ブルー

天照大神は彼らのあまりある裏切り行為に

失神しそうになったところ

失神しそうに、なったところ

なったところ



死角に潜んでいたテヂカラノヲ・ブラックが
天照大神の左手をグワシと掴み

そいやぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!

自慢の怪力で
洞窟の中から天照大神を
外へ引き摺り出そうとしたのでした

ぎ、ぎ、ぎ

ぎや、あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!

が、しかし
予想を遥かに超えた怪力は
天照大神を引きずるどころか

空中へ放られ
天照大神が弧を描き
まさかのまさか崖の下へ
落ちていったのでした

ガツン!

いっだぁぁぁぁあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"い

突き出た岩が顔面を直撃 鼻血ブー
枯れ木の枝が目だまに刺さり ロボトミー

前転、側転、宙返りを幾度となく繰り返し

やっとのところで
崖下で土煙りに巻かれ止まったのでした

途端

あたりは、朝日が立ち込めて
世界が光に包まれはじめています

コ、コ?
コケコッコぉぉぉーッ!!

かたちはどうあれ
天照大神が出てきたおかげで
いつもの朝が再び訪れたのでした



崖の上では
崖下で米粒くらいになった
ボロボロの天照大神を見下ろし
ソッキンジャーは頭を並べて驚愕しています

あわわわわわわわわわわわわわわ

やってもーたぁー

テ、テヂカラノヲ!
お前のバカ力は本物のバカやな

姫さま、ぐちゃぐちゃやぞ

姫さま、ぐちゃぐちゃや

団地妻の股間で、やばなったわ
ピンク、オマエのせいで
姫さまぐちゃぐちゃやないか

ウズメ・ピンク:

なんだとこのカメラ小僧
もいっぺんいってみろコラ
股間見せろ言ったのフトダマだろ

コヤネ、オマエ写メ撮ってたな
スマホかせこら!

この、この、この
や、や、やめ、スマ、
この、スクショ、やめ
この、この、や、やめ、この!

ウズメ、フトダマ、コヤネが
股間記録の攻防戦で
三つ巴になっているところ

あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!

冷静なハズのオモイカネが
青ざめた顔して
開いた岩のあたりを指さしていたのでした

なによ

攻防戦でボロボロになってる
コヤネ、フトダマ、ウズメ
オロオロしてる巨人、テヂカラノヲ

4柱は、オモイカネの指差す方へ
ゆっくり視点をずらしてゆくと







ぎゃあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!

5柱全員、気を失う臨界値

な、な、なんと

絶対に壊してはいけない

絶対に壊してはいけない

絶対に壊してはいけない

(株)天津神グループ最強の神器、やたの鏡が

姫さまにぶつかって
粉々になっとる、、、

そう、天照大神が
岩戸からこっそりのぞいた時
自分より若い美神の女神がいると思ったのは
実は大きな姿鏡に映った自分自身だったのです

その鏡は、やたの鏡と言って
(株)天津神グループの神器だったのでした

CEOタカミムスビが
困っときに売って金にしろと
けっこう生々しく
ソッキンジャーに託したものだったのです

だからと言って

天照大神を放り投げて
まさか鏡に衝突させ
しかも鏡を粉々にして
肝心の姫さまは崖下でぐちゃぐちゃ

などと

性悪の最高神タカミムスビが
許してくれるハズがない

ハズが、ない

右足と左足それぞれにロープを巻きつけられ
それぞれのロープの先には金牛と銀牛がいる
その金牛と銀牛は互いに真逆の方に
一歩一歩と歩み出し
しだいに一歩一歩と
我らの体は股から
どこを基準にしてるのか分からない不均衡さで
2つに裂けてゆくのだ

バラッバラだ

ソッキンジャーはゴクリと唾を飲みました

間違いない、あのジジィなら
やる
牛のためにあの天満宮作ってたし

死なないはずの神たちが
死を覚悟し
ソッキンジャーたちは恐怖のあまり
しばし呆けていたのでした

すると

ウズメ・ピンク:

あれ?

な、な、何だか
姫さまの朝日

弱くない?


そういえば、いつもより
朝日の力が弱い気がします

まさか、姫さま

死んだ?

ソッキンジャーの不運は
どこまでも止まらず
もう何があっても驚かない
くらいの気持ちです

その後、ソッキンジャーは
互いに何の言葉を交わすことなく

洞窟へ向かって静かに歩き出すのでした

開いた岩戸をもとの場所に戻して

ここには、誰もいません

と書いた札を貼り
自ら中に入り、封をしたのでした

あれから1800余年

ソッキンジャーの姿は見ることもなく
天岩戸付近では
ウズメ・ピンクの泣き声が
さめざめと聞こえてくるそうな

事故現場 宮崎県高千穂町 天岩戸神社


 〜古事記から日本書紀へ記録はうつり〜

姫さまである天照大神は
彼女はそれ以降
怨霊神オオヒルメノムチとなり

世界の人口の半分を
ことごとく抹殺したのでした

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