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一夜のぬくもり

寄り添う二人に 月の光が暗闇を映し出そうとする

君に会うことなどあるのかと思っていた
一度会って去りゆく人になるのだろうと
そんなぬくもりを追いかけていた

会えなかった時間(とき)を 取り戻すかのように
会えている時間が 瞬く間であるように
会えなくなる時間を 先取りするかのように


寄り合う二人に 夜の光が暗闇に落とそうとする

君に会うことがこんなにもうれしいなんて
このどうしようもない気持ちをむさぼりたくて
そんなぬくもりに抱きしめられる

昨日が 不安だったとしても
今日が 幻のようだったとしても
明日が 気だるい気分だとしても


寄り添う二人に 陽の光が暗闇を照らし出そうとする

君に会えたことがどうであったとしても
もう会えないと馬鹿なことを思っても
そんなぬくもりを忘れてやりたくて

君のことなど忘れたくないのに
君のことなど見たくても見れずに
君のことを忘れていくのだろうか


君で満たされることが何よりも幸せで
そんなぬくもりがまた追いかけてきて






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