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NHK文芸選評

昨日昼、NHKラジオの文芸選評で俳句を放送していただきました。
池田澄子先生、アナウンサーの石井かおるさま、スタッフの皆さま、ありがとうございます!😄


10/7 池田澄子先生 兼題「菊」
祭壇の菊のその後を思ふなり

最初から40:40頃のところです。10月14日(土)の午前11:50まで、今週分の聞き逃し配信が聴けるので、よろしければ聴いてみて下さい。

番組内で池田先生が紹介されたご自身の菊の句と、コメントも素敵でした。29:15頃のところです。

死神を宥めて帰す菊膾

もし死神が来ても、菊膾にちょっと日本酒でも添えて差し上げたら、宥めて差し上げたら、帰っちゃうんじゃないかな。

死神も池田先生のような面白い女性だったら、自分だけ戴くんじゃなくて、ちょっと一緒にお酒吞みたいなあ~ってなるのではないでしょうか。菊、酢、酒は邪気祓いの効果があるといわれますが、死神を嫌って祓うんじゃなくて菊膾と酒を振舞う、なんて遊び心が楽しい。

あと、なるほどと思ったのが、こちらもご自身の菊の句についての解説。27:40頃からのところです。

横歩きして行列や菊から菊

私の場合は、菊の句を見ると、行き過ぎっていう学習の中で、強い句ばかり並ぶと息苦しいので、ほっとして頂くために、こう、なんだろう、うすい句を入れるんですけど、そういうところに(自分の句集に)菊が使われているみたいでしたね。

あまたの菊の鉢が並べられている会場で、途切れなく人が流れていく。菊の香りが立ってきます。そういえば、博物館等ではみな展示物の側を向いている。だから横歩きになる。考えてみれば妙だし、面白い動きです。

句集の中に強い句とそうでない句を配置よく並べるのが大事、ということですね。これは、もしかしたらnoteの記事にもいえるのかもしれません。自分のnoteを一冊の本と見立てる場合、日々の投稿のなかで、内容濃いめのと、うすい目のと、ひたすらバカっぽいのをバランスよく配置する、とか。

・・・いやいや、noteは好きに書いたらいいか(笑)。うすい句という表現も、俳句の世界では普通なのかもしれませんが、私は面白く感じました。

私は池田先生の代表句、

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの

すごく好きなんですが、この句のイメージ通りの、形式に囚われない自由な発想を尊重される方だと、講評を聴いていて思いました。