記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

映画『シド・バレット 独りぼっちの狂気』を観てきた

2024年5月17日公開の映画『シド・バレット 独りぼっちの狂気』を観てきました。
僕がピンク・フロイドを聴くようになったのは昨年からで、今では一番好きなバンドです。

※軽くネタバレを含みます

『シド・バレット 独りぼっちの狂気』

シド・バレットはプログレッシブ・ロックの代表格とされていて、商業的にも成功したバンド、ピンク・フロイドの創設メンバーで、サイケデリック期の重要人物のひとりです。

映画では彼の学生時代からバンド結成、そしてバンド脱退後の生き様に迫ります。

作中でのザ・フーのピート・タウンゼントのインタビューからもわかるように、彼のインスピレーションは多くのミュージシャンに影響を与えました。

ピート・タウンゼントはエリック・クラプトンとピンク・フロイドのライブに行った時の様子を振り返り当時はまだ誰も使ったことがなかったエコーをかける機材を2台も使用し、ぎゅおんぎゅおんとかき鳴らしていたのが印象的だったと応えています。

サイケデリック・ロックを象徴するあのジミ・ヘンドリクスもまだそのような表現はしていなかったと語るシーンはとても興味深かったです。

ライティングなどの空間演出にもこだわっており、
映像はとても幻想的でした。


監督を務めたのはピンク・フロイドをはじめ、レッド・ツェッペリンやAC/DC、ポール・マッカートニーなどのアルバムアートワークを手がけたアート集団”ヒプノシス”のストーム・トーガソン。

トーガソンの死後、映像作家のロディ・ボグワナが完成させて公開にいたりました。

タイトルの『独りぼっちの狂気』はピンク・フロイドの8枚目のスタジオアルバム”The Dark Side of the Moon”の邦題『狂気』を意識したのでしょうか。


初期のバンドを率いていたシド・バレットですが、ドラッグを起因とする精神異常によりバンドを解雇されてしまします。
その後の人生はロックスターとは程遠い生活を送っていたと言います。

カーテンも閉めきった暗い部屋に閉じ籠り
絵を描いては破壊していたといいます。

photo by ストーム・トーガソン
来場者特典のポストカード

この写真は1970年に彼のアトリエで撮影されヨガのシーンです。

彼の生き様は悲しいものだったのでしょうか。
終盤のインタビューでデイヴィッド・ギルモアは
「彼に会いに行かなかったことを悔やんでいる」
と語っており、グッとくるモノがありました。


そしてエンドロールに入るのですが、
途中で脱退したロジャー・ウォーターズが再びピンク・フロイドのライブで
”Wish You Were Here”を歌う直前に言う言葉がとても感動的でした。

(YouTubeにライブ映像ありました)


ピンク・フロイド好きな人は絶対見に行ってください。
というかコレ読んだ人は全員見に行ってください。


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?