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【詩】ひぐらし

街中では聞けない ひぐらしの声に
うっとり耳をすましていたら
あなたも隣で同じことをしていた

そのあと聴いた 古いオルゴールの音色にも
同じように目をとじて 耳をすましていた

JAZZが好きだと言ったら それも同じくで
古代の民族楽器の音色
小川のせせらぎの音
森の木々の葉がふれあう音
ことごとく 同じ音に響き合う

おなじ耳を持っているのかな?

いつか ひぐらしの声につつまれて
一緒に暮らしたいと 願っていた
懐かしく 切なく響く あの音のさざなみ

小川が奏でる かろやかな音や
さわさわと囁く 木々の声の中で
あなたと二人 隣り合って耳をすまし
静かに微笑んで暮らせたらと 夢見ていた


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