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【デトロイト・メタル・シティ]厨二病みたいなことを言うが、自分はDMCにハマる人の気持ちが分かる側の人間だ

ネタバレあるよ〜☆

アマプラでもう何回も見た。実は諸事情で映画をあまり観ないタイプで(年に10本ほどしか観ない)稀に観てもましてやもう一度見返したりすることがほぼ無い。

でもデトロイト・メタル・シティだけは例外で……痛いほど気持ちが分かってしまうから……。
たまに挿入歌も主人公クラウザー(根岸)の気持ちになって聴くアタイのことを嫌いにならないでくれ……(ファンになったと語られただけで絶交されるバンド、DMC……)

漫画原作の作品はオタクに嫌われやすい☆(アタイの見解は……ノーコメントで……)
でもDMCに関しては本当に申し訳ないけど……個人的に映画の方が良かったです!!!主人公が「本当の自分」を巡って戦う様子はやっぱり音楽とステージがあることでほんと違う。
もちろんDMCという世界観を作ってくださった若杉先生はすごい尊敬してます!!!でも共感という立場から見るとね!

簡単なあらすじ〜
あらすじ紹介苦手だから汚くてごめんなさい☆

主人公根岸くんは「オシャレバンドマン」になることを目指して上京。

ハイでました!「オシャレ☆バンドマン」。マジでアタイ自身……。アタイ、高校生の頃の口癖は「かっちょいい芸術家になる」なんていう、薄っぺらいどころじゃないセリフを言ってたんですよ……今も似たようなもんかもしれませんが……。

話戻ります。
たまにアコースティックギターで弾き語りをするが、見向きもされない。
だがそんな彼の才能を見抜いたプロデューサーがいた。でもそれはオシャレポップではなく……

白塗りの悪魔系デスメタルバンド、「デトロイト・メタル・シティ(DMC)」。

下品で攻撃的な歌詞、過激なパフォーマンスから
ゲテモノバンド
子供に聴かせたくないアーティスト
などメチャクチャ言われてしまう。

「こんなこと本当は歌いたくない!」
「オシャレポップは諦めてない!」
と奮闘する根岸の心、暴れ出すクラウザーの心。

曲とライブと一緒に繰り広げられる。

 https://www.uta-net.com/song/69548/

「サツガイ サツガイせよ」

この「自分以外みんな氏ね」的な破滅具合…。
根岸が「こんなことなんて歌いたくない」って言うのも頭もげるほど頷く。でも同時にハマる人もいて、アタイはそのハマってしまう人の気持ちも痛いほど分かる。

なんでたろ〜って考えるとやっぱり、闇堕ちに尽きる。

アタイは素直で純粋と言われてきた側である。小学校の頃はみんな仲良く飾らずに、そんな自分を受け入れてくれる人も多かった。だが中学生になるとみんな変わる。

「俺はお前らとは違う」とか言われるわ、優等生が急に先生に歯向かうわ、こっそりエロ本は読むわ、ノートに「sex」とか落書きされるわ。

森の奥に潜むお姫様のことしか考えてなかった追いつけないアタイらはもう、いきなりそういうところにぶち込められると闇堕ちするしかないんだよ……。

中学生になってグレてDMCにハマってしまった根岸の弟くんのように、中途半端な厨二病やエロを繰り広げる同級生とは分かり合えないから、学校とか友達とか家族とか捨ててサツガイサツガイせよって言う。それがきっとDMC信者だ……(あくまでも個人の感想なので、また別の意見もあるはずだが、アタイはそう見ている)

DMCのファンたちはきっとそういう部分でクラウザーさんに救われたんだろうなぁと想像しちゃうのよ……。「本当の自分」ではないとしても……。

一方、「根岸」の姿の曲、ラズベリーキッス

https://www.uta-net.com/song/198318/

映画の冒頭、根岸の上京時のワクワクを現すシーンにこの曲が流れている。

でもね……この曲も一見すごい陽の塊のようにも見えて「神様がハモってる」だの「いつのまにか虹の上を歩いてる」だの、割とオシャレポップにしてはかなり全能感丸出しな作りになってるのが根岸への解釈一致すぎる……。表現仕切ったカジヒデキさん、ただのその辺のオシャレアーティストではない!!!

ちなみに今のアタイは「自然を愛するアーティスト」になりたいって思ってる。だから自分の作品が正直「根岸のうざいほどの全能感」みたいなトコロがあるなって薄々感じてる……。
それはまさに「お遊戯なら外でやってくんない?」とか言われちゃいそうな、自己満足が強い作風に見えちゃうんだな。
そう言われちゃうのが不安で強迫的に汚言を発声させちゃったりすることがある!例えば(⚠️不快な言葉が出てきます注意)

「ウンコモリモリ森喜朗」

とか。ヒドイでしょ……泣
あと、「オシャレ第一人者」みたいな人って、根岸に対して「お遊戯なら外でやってくれない?」って言ったオシャレ四天王のアサトヒデタカみたいに、こっちから見ればなんか鼻につく部分が少なからずあるというか、これがアタイだったら本当に純粋に自然の喜びを描いているつもりの自分に自然派オシャレ漫画家が「お遊戯なら外でやってくんない?」とか言われたらもうね……お前をウンコモリモリ森喜朗にしてやるってなるよねwwwしないけどねwww

これは極端にしか生きれねえ人間あるあるでしかなく、これを読んだ人に「筆者キモイな……」って思われることは承知wwww

ちなみにアタイが目指してる作風は「宮沢賢治」「トーベ・ヤンソン」「ガラクタ通りのステイン」「マクシム・ゴーリキー」「ゴールデンカムイ」だったりするんだけど……(知らないので気になるのがあったらぐぐって)うんwwwでもなんかこの辺の人たちは気持ち分かってくれそうwwwむしろもし薄いオシャレ人間に「お遊戯なら外ry」と言われたら「ウンコモリモry」ってなりそうなタイプの方々多そうだよねwwwそもそもオシャレアーティストには理由が無ければ媚びなそうwww

それもそう、
「ポケモン」の原作者である田尻智先生もアタイと同じだったらしい
「一番好きな映画は何?」と聞かれたら答えるのが、「ピンクフラミンゴ」っていうこれまた下品で攻撃的な映画だった。下品&攻撃的(ドルチェ&ガッパーナ的なwww)な作品は怖いもの見たさで見てしまうらしい。

(絶版してるので図書館にあったやつを読みました)

田尻先生の幼少期。1960年代のまだ開発されていない町田市。自然が溢れていて、彼は虫取りやザリガニ取りをしていた。
70年代に一気に開発されて、里山は東京のベッドタウンと化する。隣の釣り堀はゲームセンターになった。

自然との触れ合いを好んだ田尻先生はそれを忘れ、一気にゲームにのめり込む。その時代のゲームセンターは今と違って不良がいっぱいいるような場所……。

ポケモンを知ってる方に言わせれば「タマムシシティ」を思い出す。玉虫色の夕日の中ゲームセンター。その隣は汚染された湖。彼の青春時代の景色を強く感じる部分だ。

彼の人生がひっくりかえった。
まさに「極端な転換期」そのもの。ゲームのフリークになった自分と、あの頃生き物と触れ合うのが好きだった自分。それがサトシ君のポケモンだったんだなぁ……!

追記〜
私はカントー地方が出てくる部分のゲームはハートゴールド、ソウルシルバーしかやってないのですが……
ググってみると、第一世代(赤緑青ピカチュ〜)では自然のポケモン(コイキングやトサキント、ニョロモなど)が出てくるのですが、一気に環境汚染が進んで金銀世代になるとベトベターの池に……。
ゲームに夢中な田尻先生は忘れていたのかもしれないけれど、今思えば「あの生き物たちはどこへ行っちゃったんだろう」という表現にとても感動したのです……。

お気に入りのニョロモのぬいぐるみ。けっこうリアルで可愛いです。

下品&攻撃的が好きな先生にはドン引きしたけれど、後々考えれば納得してすごく勇気をもらった、つまらん自然大好き大学生がここにいる。

こっから超ネタバレ☆

全くオシャレポップは見向きもされない根岸だけど、メタルの覇権「ジャック・イル・ダーク」
(なんと、リアルメタルの覇権ジーク・シモンズ本人役!楽曲「ファッキンガム宮殿」はアタイも社長のように着メロにしたくなりました)
には目をつけられて、彼の引退ライブで勝負することになる。

過激な戦いの中、色々な人の応援を思い出す。
サツガイなんかしていない大事な家族や友達、「DMCに救われた」と言うファンたち。
とうとうジャックに認められ、ギターを授けられる。そこで歌ったのが下品&攻撃的のメタルではなく、甘い恋人だった。


いっそそういう二重人格キャラを上手に売り込んだ方が……いや、下手にやると解釈違いだとブーイングが来るだろうか……。だから物語なんだよね……。物語だから面白いんだ。

人生は近くから見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇だ。
チャップリンの言葉。

アタイはデトロイトメタルシティにハマる若者の気持ちが分かってしまう側の人間だと自覚している。

絶対根岸(クラウザー)のように苦しんでしまうに違いない。でも絶対ね!アサトヒデタカみたいな人生だったらつまらないと思うのよ!

そんな自分を恨んだこともあったかもしれないけど、自分が愚かだからこそ燃える。

あの歌に、あの絵に、あの小説に、あの作品に一人泣いた時を思い出す……。

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