「月夜にくるまる」(詩)

昨日は 月にくるまって眠った
けしてあたたかくはない光
だけど たしかに 重たさのある厚みが
わたしの眠りを 撫でていた

黄色く
まるく
たいらかで
どこまでも 音の生まれない手

包まれたわたしは 祈っていたとおもう
眠りに囲まれて
あまりに 一心に ひとを置き去って
一晩の ひたむきさを捧げたと

朝 月光を取りはらう温もりで
目が開いた

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