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「まぶたを逸れて」(詩)

私の至る道は

そこは行きつく場所なのか
流れ辿る場所なのか
不鮮明なまま
言葉だけが 間をおいて投げてよこされる
導きと言えるかもしれないし
遠雷を受け渡そうとしているのかもしれない

あなたの瞳を通ろうと
瞼に手をかけたけれど
言葉は違う方向から
投げて寄こされて
惜しみながら 別れたのだった

どこからが 慈しみで
どこまでが 幼さで
どういったところまでが無邪気と言い募れるのだろう

やわらかな瞼の肉を 固い靴底で踏み越えるような
私の耳に 落ちる音
そのたび そのたびに 拾う音
投げかけられた 言葉の数を 数えたりはしていないけれど

私がさいごに 踏みしめる地面が
頬を打つかたさでないといい
問うても返さぬ 言葉の方に 今日も歩く

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