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朝日新聞が報道した「平和よみがえる南京」の写真特集。③(日本軍による虐殺などなかった証明)を紹介します。


被殺害者数のデタラメ
 
 ご存じのように東京裁判は「偽証罪」のない鼓判で、日本および日本軍の罪悪や悪口はどんなに ウソであろうが、伝聞、作り話のたぐいであろう が、言いたい放題で、決して罪に問われるような ことはなかった。その半面、これに対抗してその 虚妄を否定し、抗議することは許されなかった。
 
 弁護側が提出した反論、反証はことごとく受理さ れず、その却下された書類は八千ページ以上にも およんでいると言われる。(本書は、平成七年二月に「東京後裁判却下・未提出弁護側資料」として全八巻が図書刊行会から刊行された)
 
 
 加えて当時、占領軍のきびしい言論統制下にあ ったマスコミは、南京虐殺事件の検事側証人(米 人3、英人1、中国人9)の言いぶんを、そのま ま、あることないこと、全く聞くに耐えない残虐 ぶりを報道したばかりか、NHKラジオ放送は、 毎夜、「真相はこうだ!」(のちに「真相箱」)として、日本軍の非人道性を劇的に放送した。その 効果は絶大なものがあった。
 
 それがどんなにウソであり、デタラメであっても、抗議したり、訂正を申し入れることは許されなかった。
 
 「白髪三千丈」式の古代形容と、宣伝戦にかけ では天才的な才能を持つと言われる中国は、東京裁判の命をうけ、急きょ、南京に「南京敵人罪行調査委員会」 という組織を作り、軍事委員会、調 査統計局、警察庁、弁護士会、医師会、商工会議所、 青年団、紅卍字会など十四の団体が集って、当時の日本軍の悪逆・非道 について、全市をあげての 大々的調査に乗り出した。
 
 だがその調査は、報告書によると、当初、被害 を申し出る者はほとんどなく、日本軍による殺害事件の目撃者もいない。 再三再四、手をかえ品をかえて占領時の日本軍の悪行を申し出るよう勧誘するのであるが、一向に反応がない、その状況を こう書いている。
 
 「進ンデ自発的ニ殺人ノ罪状ヲ申告スル者甚ダ少キノミナラズ、委員ヲ派遣シテ訪問セシムル際ニ於テモ “冬ノ蝉ノ如ク“口ヲ喋ミテ語ラザル者、或ハ又自己ノ體面ヲ憚リテ告知セザル者・・・等アリ。(そこでさらに)種々探索・訪問ノ方法ヲ講ジ、数次ニ亙リ行ハレタル結果、確定セル被殺害者既ニ三十萬ニ達シ、此外尚未ダ確証ヲ得ザル者二十萬ヲ下ラザル景況ナリ」

 つまり「冬の蝉のごとく」口を割らなかったが、幾度も幾度も勧誘して調べた結果、その数は合計五十万は下らない数字になったと言うのである。
しかも、かれらのまとめた調査報告書なるものは、まことに、”文学的“である。

 「退去ニ當リ敵軍ノ掃射ヲ蒙リ、哀聲地ニ満チ、屍山を築キ、流血脛ヲボッスルノ惨状ヲ呈シ・・・争ヒテ揚子江ニ渡リ、逃レントスル我軍悉ク掃射ヲ受ケ、屍體ハ江面ヲ蔽ヒ、流水ハ亦赤クナリタル程ナリ」

 このような”文学的名文“で、「三十万ないし五十万の軍民が屠殺せられたり」と言われても信用することができるであろうか。しかもこれを読み返してみると、戦闘時の情景で、負け戦の惨劇である。
 ともかくこのような経過を経て、委員会が最終的に東京裁判に提出した「被殺害者確定数は三十四万」であると言うのだ。

その内訳は、次の通りである。
 
一、新河鎮地域 二八、七三〇名(廟葬者、盛 世徵,昌開運証言 )
 
二、兵工廠および南門外花神廟一帯 七、〇〇〇余名
(埋葬者、芮芳縁・張鴻  儒証言)                    
 
三、草鞋峡五七、四一八名(被害者、魯甦証言)
 
四、漢中門二、〇〇〇余名(被害者、伍長徳・陳永清証言)
 
五、霊谷寺 三、〇〇〇余名(漢奸高冠吾の碑文により実証)
 
六、埋葬屍体·崇善堂と紅卍字会 合計一五五、三三七余名
 
(以上、東京裁判「速記録」第五八号による)

 
 ところがこのトータルは、二十五万三千四百八十五人で三十四万にはならない。しかも崇善堂の 埋葬十一万二千二百六十二体は、崇善堂じたいが 当時休業状態にあり、埋葬には関係がないことが 中国側の資料でのちに判明している。つまり、こ の数字は全く架空なのだ。
 
 だいいち二人の人間が二万八千七百三十体もの 死体をどうやって埋葬したのか?  また一人の人 間が五万七千体以上もある死体を一の単位まで正 確にどうやって数えることができたのか?
 
 この大デタラメな委員会報告を、さすがの東京 裁判もそのまま採用しかねたとみえて、その判決(多数判決)で「二十万人以上の殺害」と断を下し た。    しかるに、松井大将に対する個人判決では、その数がさらに半減して「十万以上の殺害」と修 正しているのである。
 
 中国側の「敵人罪行調査書」も大デタラメだが、 「東京裁判の判決」もこれまた、それに劣らず大デタラメであることがお分かりだと思う。
                          (P,6~8)



※ 深田先生から本の紹介の了解を得ています。
 
 
 
 
 


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