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現役看護師です。 認知症看護をもっと楽しみたい! 看護師の仕事は素晴らしい! 看護のこ…

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現役看護師です。 認知症看護をもっと楽しみたい! 看護師の仕事は素晴らしい! 看護のこと、日々のことなど、色々書いてみます。 #認知症看護特定認定看護師 #認知症看護 #看護師

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認知症看護道への入り口

今年は本当に暑いですね… 目を止めて頂いた皆様。初めまして。オレンジです。 私は都内の急性期病院に勤務しています、 認知症看護特定認定看護師です。 私は仕事ばかりをして過ごしてきましたので、何の取り柄もない看護馬鹿なのですが、真面目に向き合ってきた分、それでもよかったと思える部分も 大きいのです。 さて、わたしの勤める病棟は、HCUも含んでおり、脳神経外科、脳神経内科、泌尿器科、救命センターの後方ベットという構成です。手術やADLに介助を要する方、しかもせん妄、脳の変性疾患

    • 病院の一角

      こんばんわ。  今日は私の勤めている病院の唯一の憩いの場の 重要性について考えてみたいと思います。 入院した人のサーカディアンリズムは崩れやすい こんなことを聞いたことはないでしょうか。 午前中の日光を浴びると 覚醒が良くなる。 これはホルモンの影響と言われていますが、 こと病院においては、 午前中の散歩ほど、看護師の手が足りない。 引き継ぎやケアに追われ、瞬く間に昼が過ぎ 散歩をできる人での確保は難渋を極めます。 わたしの勤めている病院は、駅が近くにありますが、敷

      • 忘れられない人

        私には、忘れられない人がいます。 私の看護師人生において 分岐点となった患者さんです。 その女性は、くも膜下出血で意識障害を伴って いました。胃管から栄養を入れており、話しかけても目を開けてくれるぐらいで、ら明らかな意思疎通は困難な状態。 歳はまだ若く、私と同世代であり お子さんが居ました。 旦那さんはとても熱心な方で その方のために、毎日面会に来ていましたが、 私には いつも子供達の世話を1人任せてしまって、駄目な旦那なんだ。その罪滅ぼしだ。 と…仰っていました。

        • 認知症の人と入院環境

          高齢者の身体機能の低下は 生活上で様々な障害をもたらします。 ここで注目してほしいのは 物理的環境 この物理的環境とは何か? 音、光、温度、匂いなどです。 入院すると、個別性がなくなった環境で 同じ色のベッド 全室同じ色のカーテン 同じ入り口が画一的に並ぶ廊下 大部屋で各ベッドのカーテンを閉め切ると、 どこが入り口なのか、わからない 音は聞き慣れないモニター音や、ナースコール 忙しない足音や、機械音、人の話し声 生活する上で、線引きしている排泄の匂いが強くしたり、薬

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        認知症看護道への入り口

          言葉で作られる世界

          皆さんの世界は どの様な言葉で作られていますか? ついついイライラすると乱暴な言葉が出る事もある私ですが、 こと仕事においては、その在り方や意味合いは少し違います。 私が認知症看護の認定看護師養成学校で 最もハッとさせられた言葉 言葉は世界を作る病院でも、施設でも 少なからず、言葉での制止や、下手したら脅しの様な言葉は存在しているのではないでしょうか。 スピーチロックという言葉も最近ではよく耳にしますが、言葉での行動制限も虐待の第一歩であると言われています。 「食べな

          言葉で作られる世界

          認知症かも?と思う時

          みなさん 認知症の人と接する時 この人が、いつから認知症を自覚して どのような経緯を経て、今の状態に至るのか 気にされたことはありますか? 入院してくる認知症の方も いきなり 場所がわからない 何度も同じことを聞くなどの認知機能障害が 出ているわけではありません。 私は、物忘れ外来にいらっしゃる患者様に 認知機能検査を行っています。 この物忘れ外来。 生活上の困りごとを抱えていらっしゃる方や、 家族の介護をしていて、「自分が認知症になったら困るから」の理由で認知機能が大丈

          認知症かも?と思う時

          覚悟を決めた人

          看護師をしていれば 様々な方の選択肢を目にします。 治療よりも余生を選ぶ人 家族との時間のために、治療を選ぶ人 選択肢がなく、受け入れようとする人 様々な人の選択の中には その人たちなりの、覚悟が見えます。 今日ここに書くのは ある覚悟を決めた、1人の患者さんのこと。 私には、心や魂を揺さぶられるような そんな経験でした。 大型車の運転手をしていたその方は、 記憶障害を主訴に来院し、病名告知を受け 入院されました。 心配するご家族とは対比するように その方は何を聞きても

          覚悟を決めた人

          認知症と食事

          認知症ケアチームには、さまざまな食の相談が 来ます。 ⭐︎食べ物で遊ぶ ⭐︎認知症で食べられない この2つが主な相談内容で多いところです。 ミールラウンドとして、食事の場面をまずは 観察しにいくわけですが、 認知症がある🟰食べ物がわからない こんなスタッフのバイアスが大きく関連し、 そのほとんどが、原因をきちんと査定できていないことが大きな問題のように思います。 私達は食事という一連のこの行動を考えてみても 様々な事が影響し合っていることを考えてみてください。 ま

          認知症と食事

          ストレスの解消法

          おはようございます。 寒くなってきましたね。 夏の疲れが、今身体に出てきているのか 寝ても寝ても、いくらでも寝れる今日この頃。 私にとっては睡眠の秋… さて、以前に私の毎日の業務については お話ししたことがありますが、 日々日々、業務に追われています。 看護師の職場というのは、 昔ほど、まあ昭和で言う「陰湿な教育」はなくなり 最近は噂話もタブーと教育されてきている若者たちの中で働いていると、悪口や、自分にとっての嫌な話を人に話すことも「悪」となってきています。 このよう

          ストレスの解消法

          コロナと認知症

          約3年前から未知なる病原体COVID-19と 医療スタッフは戦うこととなったのですが、 最初の1年ほどは、一般病棟には、ほぼ罹患している患者はおらず、3次救急から救命センターに患者が集められ、私は同じ病院にいながらもいつ自分も感染するのかヒヤヒヤしていました。 それがみるみるうちに コロナの病棟が出来、スタッフが集められ、派遣されるようになってからは、他人事ではなく 世の中が在宅ワークに切り替わるなか、日々遅くまで残り、休みもなく出勤した辛い毎日を思い出します。 コロナが

          コロナと認知症

          Twitterで、いつも応援してくれていた フォロワーのふくさん…もうずっと返信がない…膵臓癌を患っていたけど何かあったのかな…

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          医療者の選択と言葉なき声

          こんばんわ。 本日は、高次脳機能障害をもつ患者さんについて お話ししたいと思います。 高次脳機能障害とは、脳卒中などの病気や交通事故などで脳を損傷したことで、思考・記憶・行為・ 言語・注意などの脳機能に障害が起きることです。 外見からは分かりにくく、反社会的な行動などにもつながることもあり、周りの人から十分に理解を得ることが難しいところもあります。 ある病棟で相談を受け、患者カンファレンスに参加したわけですが、そこでは日々、高次脳機能障害を持つ患者さんからの暴言や暴力に対

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          認知症を知るためのおすすめの本

          今日は 私が認知症を深める上で 何度も繰り返し愛読している本を紹介します。 この本には 認知症の人の記憶障害などの中核症状のみならず、 認知症の人の心の中、心情までが書かれており、 「あー、そういうことだったのか」とスンナリ納得できるもの。 この本がきっかけで、佐藤眞一先生が書かれている認知症関連の書物はほぼ読みあさりました。 「老い」についての書籍も多く執筆されており、 これから自分も向き合うであろう老化について 、また親の事を思い出したりしながら 読み進めていくと、

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          私の第2の人生について

          私は現在大学病院で働いています。 20歳で看護専門学校を卒業してから 今の病院で、ずっと従事してきました。 何度も「辞めたいなー」と考えながらも 転職活動の方が面倒で、今に至ります。 私は、23歳で一度結婚しました。   相手は看護学校の時に知り合った2歳上のバイト先の先輩でした。 お互いに仕事が楽しい時期で 生活も独身同棲の延長で 夫婦らしい生活もなく3年ほどで離婚しました。

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          私の第2の人生について

          DNARとは

          昨今…高齢者の患者さんが増え このDNARという方針について 考えることが多くなりました。 そもそもDNARとは、何の略なのでしょう。 癌の末期などで心停止ないし呼吸停止した際に心肺蘇生を行わないという特別な指示がある場合、 心肺蘇生を省略することができる。この指示を DNAR (Do Not Attempt Resuscitation)と呼んでいるのではないでしょうか。 今は、癌の末期のみならず、高齢者の方で基礎疾患を多く持ち、治療自体に身体が耐えられない場合にも、急

          医大生からの手紙

          こんばんわ。 今週、3日間という短い間でしたが、 医大生の看護実習というものを担当しました。 コロナ禍で、3年ほど来ていなかったそうですが、 医師に看護実習? と疑問に思う方も多いと思います。 この研修の目的は、 患者さんとのコミュニケーション。 早期から現場の様子を体験する…という目的らしいです。 実際、何をしてください… というような事細かな実習計画はなく、担当する看護師によって、その内容はさまざまな様でした。 患者さんも、協力して下さり、入院中の苦痛や 経過など

          医大生からの手紙