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過去のSNSの記事を、時々リユースしてアップしていくシリーズ。今回は、2011年12月2日の「空」。


「智恵子は東京に空が無いと言ふ。ほんとの空がみたいと言ふ」

と高村光太郎は『智恵子抄』(1941年)の中で書いていますが、今では日本中に「空」がないのかも知れません。

「空(そら)」とは「空(から)っぽ」。何もないからこそ「空」。でも日本にはまだまだ電線が一杯で、本当の「空」にはなかなか出会うことができません。

埋立地の新しい街で、様々な工夫がなされている福岡市百道浜。「この街はなんか開放感がありますね?」という人に、「電柱を地下に埋設しているからでしょう」と答えると、たいていの人が合点してくれます。

日本人には電線電柱の存在が当たり前過ぎて、住民含めて多くの人が気がつかないのです。本当に大切なものは、目の前にあったりするんですけどね。

電線の無い「空」がほんとの「空」。


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