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【新潟vs福岡】ロングフィードで読み解くアルビの攻撃方法

いやぁ〜、悔しい。。。

このnoteを観て下さっている方は結果はもうご存知だと思いますが、アルビレックス新潟は3/23にホームでアビスパ福岡と対戦し、0-1で敗れてしまいました。

前節、横浜FC戦で劇的な勝利を収め、勢いそのままに連勝したかったところですが、残念ながらホーム戦連敗という形に。
連勝もホーム戦初勝利もお預けになっちゃいました。

うぅ悔しい。。。


さて、私が気になったのはアルビの攻撃について。DAZNで見ていましたがどうも上手くいってない時間が多いように感じていました。 なんというか、ゴール前までいくけど「匂い」がしないというか。そんな時間が多いなぁと思いながら見ていました。

そこで、今シーズンのアルビの攻撃の特徴であるロングフィードにフォーカスして試合を見直し。
私なりにアルビの攻撃について考察してみましたので、暖かい目で見て下さると幸いです。


スターティングメンバー

スタメンは以上の通り。
アルビは4-4-2で福岡は4-1-4-1のフォーメーション。
前節からはシルビーニョと達也が入れ替わり。その他は開幕から同じままです。

アルビのロングフィードの統計

この試合を見直すに当たって、アルビが行ったロングフィードの回数、成功数を全て数えました。

基準としては
①自陣内、もしくは相手陣内でもハーフウェーライン付近ならカウント。
②ゴールキック、フリーキックは含めない。
③ロングフィードが収まったらたら〇、クリアされてもすぐ回収したら△、収まらないもしくはトラップミスで相手に回収されたら✕

と言った感じです。
私基準で曖昧さはありますが、そこは御容赦ください。笑


結果といたしましては
〈総数〉
前半17本
後半18本
計35本

〈成功数〉
前半〇3本(17.6%) △2本 (11.8%) ✕12本(70.6%)
後半〇6本(33.3%) △3本 (16.7%) ✕9本(50.0%)
計〇9本(25.7%) △5本(14.3%) ✕21本(60.0%)

前後半で本数はほぼ変わらず。
前半はほぼ通っていませんでしたが、後半になると成功率が上がりました。
特に後半の達也の幻のゴール付近の時間帯で成功数が増えていましたね。
ただ全体的に△を含めて繋がったのが4割というのはちょっと低いのかなと。
この辺の精度は上げていかなければですね。


続きまして、パスの受け手と出し手の回数。

〈受け手〉
レオ 16回 成功数8回
達也 7回 成功数0回
戸嶋 4回 成功数2回
泰基 2回 成功数0回
高木 川口 シルビ 貴章 それぞれ1回 成功数0回
不明 2回

〈出し手〉
大武 8回 成功数2回
新井 8回 成功数2回
カウエ 5回 成功数1回
大谷 4回 成功数1回
川口 2回 成功数0回
加藤 2回 成功数2回
戸嶋 2回 成功数0回
泰基 2回 成功数1回
達也 1回 成功数1回
貴章 1回 成功数0回

となりました。

受け手に関してはやはりレオナルドと達也を狙っているのが分かります。特にレオナルドに対してが多いですね。レオナルドは裏を狙って抜け出す事も出来ますし、逆にボールを収めることも出来ます。今回の数字だけ見れば半々で収めてくれるのは助かりますね。

一方、達也に出すのは裏を狙うボールのみです。プレースタイルを考えれば当然ではありますが、この試合はことごとく相手DFに跳ね返されていたので成功数は0回となってしまいました。達也で裏抜けを狙うのは悪い手ではないと思うのですが、タイミングを合わせないとレオナルドに出すよりも対応されやすい手段ではありますな。

出し手の本数はセンターバック2人が最も多い数字になりました。いつもは2人とももっと成功させているイメージがありますが、今回はいまいち合わず。特に新井は警戒されてプレッシャーを受ける場面が多く見られました。



前半と後半のロングフィードの違い

上記の通り、前半はあまりロングフィードが通らなかったのですが、後半になると成功率が上がりました。
なんでかなぁと振り返ってみると、ロングフィードを受ける時の距離感に違いがありました。

こちら1枚目が前半7分のシーン、2枚目が前半9分のシーン。
どちらともレオナルドに目掛けてロングフィードをしているのですが、受け手のレオナルドとその他の味方の距離が遠いのが分かります。結果この2シーンはどちらとも失敗に終わりました。距離感が遠いと、セカンドボールが拾いにくい収めてもフォローが遅くなるという問題が起こります。
さらにこの2シーンはレオナルドは1枚目は1対3、2枚目は1対3と数的不利になっています。この状況で収めるのは中々難しいですし、収めたとしてもフォローが遅いと数的不利を1人で対応するのは難しいですよね。


一方こちらは後半57分、58分のシーン。
前半の2シーンよりも距離感と位置取りが良いのが分かります。1枚目は受けた時点でレオナルドと達也で数的優位を作れていて、2枚目は距離は少し遠いですが達也が3人のDFよりも前のポジションを取れています。
この他にも後半は選手間の距離感が近く、レオナルドの落としを他の選手が拾うシーンが前半よりも増えていました。
おそらく、前半を受けて修正したのでしょう。

この前後半の比較からロングフィードをする時は
①当てる選手がどういう選手か(質的優位性)
②味方と相手の人数(数的優位性)
③味方の
距離感とポジショニング(位置的優位性)
を考えてロングフィードをする必要があると考えます。
簡単に言うと、やみくもにロングフィード蹴るだけじゃ良い攻撃にはならないよね〜ってことです。ただでさえロングフィードは成功しないと相手ボールになりやすいので、気をつけたいところですね。


ロングフィードはジャブ、たまにストレート

アルビの攻撃はロングフィードだけではありません。しっかり繋いでからの攻撃パターンもあるのです。
そしてそれは、ロングフィードを繰り返すことによって生かしやすくなる攻撃パターンでもあります。

こちらは61分のシーン。達也の幻のゴールの直前のシーンです。この時、ボールを持っているのは手前の高木。レオナルドに向かってボールを蹴ろうとしているのですが、ここで注目して欲しいのが相手CBの身体の向き。レオナルドの裏抜けを予測しているのか、身体の進行方向が福岡ゴール方向に向いているのが分かります。この後レオナルドはストップし、相手DFの間でボールを受け右サイドに展開。そのクロスをシュートする形にまで持っていきました。

このような形は非常に効果的であり、レオナルドが得意としている形でもあります。レオナルドは積極的に裏を狙うことで相手DFに裏を警戒させるということをよくやっています。
複数の形を持っていると相手も対応に迷うのでこういった形をどんどん増やしていきたいですね。

新潟と福岡の攻撃の違い

後半、距離感が良くなり効果的に攻められる場面は多くなっていましたが、決定的なチャンスも増えたかというとそうではありませんでした。
逆に福岡の攻撃は試合を通じて、怖さがありました。
決定機の面ではそれほど差は無かったのかも知れませんが、嫌な位置に縦パスを入れられる数はかなり多かったです。
その差は何なのか。

それは受け手の矢印の向きにあると考えます。

アルビの選手はボールを持っている選手に対して複数の選手が同じ動きをしてしまう場面が多くありました。
クロスに対して全員がゴール方向に向かっていたり、ボールの出し手に対して全員が足元で貰おうとしたりする場面が何回もありました。これでは相手DFも対応しやすく、ギャップも上手く活用出来ません。

一方、福岡の選手は複数の選手が流動的に動き、アルビの守備を撹乱させ空いたスペースにバンバン縦パスを通していました。選手のポジションの移動があってもチームとしてどこを狙うのか、どのポジションを取れば良いのか決めれているような印象で、上手く捕まえきれないシーンが多くありました。特にアンカーの鈴木選手は終始アルビの守備を絞らせない立ち回りをして、効果的な縦パスを入れていました。
今シーズンの福岡の試合は見ていませんが、本当に最下位のチームなんですかね...

と、言うような攻撃の違いが両チームにありました。
失点こそセットプレーでしたが、効果的な攻撃の数で言うと福岡の方が多かったと言えます。
アルビももっと攻撃に関しての共通認識が増えると良いですね。

以上がアルビの攻撃方法になります。
改善の余地はまだまだありますが、今はシーズン序盤。
反省と修正を繰り返して前に進んでいくしかないでしょう!


え?アレには触れないのって??

試合を見た皆さんなら全員が感じてるアレ。
SNS等で大変物議を醸しているアレ。

触れません(キッパリ)

試合内容とはまた別の問題ですので。

確かに思うところはありますが、それはそれ。これはこれ。

試合内容が悪かったからアレで負けても仕方ないという訳でもないですし、アレを問題視していない訳でもありません。
ただ、映像で見るよりも角度的に意外とギリギリの難しい判定なのかなとは思いましたけどね。

ただもうそこについてはクラブとして意見書を出すくらいしか出来ませんし、今後の改善を願うしか出来ません。

内容と結果についてはまだ自分達次第で改善が出来るので、切り替えてそこに全力を注ぐしかないでしょう。

どうしてもスッキリしない場合は

達也はオンサイドじゃねぇかぁア゙ア゙ア゙ア゙ア゙(CV:阪口大助)

ゴールライン割ってるでしょうがア゙ア゙ア゙ア゙ア゙(CV:阪口大助)

と、心の中の有名アルビサポ声優さんに叫んでもらいましょう。
阪口さんご本人も先日のニコニコ生放送で「選手に切り替えろ切り替えろって言うんだから、自分も切り替えるしかない」と仰っていました。まさにその通りなんじゃないでしょうか。

https://sp.ch.nicovideo.jp/sakamaru

今年の激励会にもお越しくださった阪口さん。
アルビの小話や試合の感想が思わず出てしまう阪口さんが、微笑ましくもとても共感できてホッコリしますよ。
前半は無料なので是非。


最後は違う話になりましたが、とにかく切り替えて応援するしかないです!
まずは次の徳島戦に集中して、今度こそホーム戦で連勝の万歳を出来るように頑張って応援しましょう!

ではではまた。

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