ふーみん。

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気になるニュースやトピックについて自分なりに分析したりしています。 また、化学、材料、環境に関する記事も書いています。(元化学系技術者) いいね、シェア、フォローして頂けると大変嬉しいです!

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  • ふーみん。のコラム・エッセイ集

    私が書いたコラムやエッセイ、日記などをまとめています。割と自由に書いていく気がします。

  • ふーみん。の調査分析集

    世の中の気になることを、私なりに調査・分析した記事をまとめています。「こんなこと知りたい!」とかもあれば是非コメントください☺

  • 化学・環境・サイエンス系トピック

    私が書いた化学・環境等に関する記事をまとめています。理系トピックがメインになると思います。

最近の記事

責任を押し付け合う組織に明日はない

 会社で何か問題が発生した際に、どの部門・どの担当者の責任なのかを追及するケースは多々あります。その問題の原因を追究すること自体は正しいのですが、犯人探しと吊し上げが目的となってしまうと組織の雰囲気が途端に悪化してしまいます。  このような「責任の押し付け合いが蔓延る組織」は発展しないと断言できます。メンバーのモチベーション低下に繋がるだけでなく、組織の生産性低下や崩壊にさえ繋がります。 責任追及が組織の士気を悪化させる 以下の例を通じて説明します。   例えば二人で荷

    • 値上げは経営に悪影響?ディズニーチケット価格とオリエンタルランド社業績との関係性分析

      背景  近年、多くの商品やサービスが値上げされており、消費の低迷が懸念されています。一般的に、値上げが行われると「売上が低下する」「お客様が離れていく」といった傾向が指摘され、企業は値上げをためらうことがあります。そこで本調査では、ディズニーランドを運営するオリエンタルランドを例に取り上げ、チケット価格と業績データの関係性を検証しました。 分析結果  2008年から2023年までのオリエンタルランド社の業績とディズニーランド入場チケット価格の推移を図1に示しました。数年

      • 災害義援金は本当に役立っているのか

         2024年1月1日、能登半島地方を震源とする最大震度7の巨大地震が発生しました。この地震による死者は200人以上、全壊/半壊となった家屋は1000棟以上となり、石川県をはじめとする自治体は甚大な被害を被りました。この地震を受けて、日本赤十字社をはじめとする各団体の義援金募集が始まり、各メディアでも独自の募金窓口を用意しています。  ここでふと「このような義援金って最終的にはどうなっているんだろう?本当に被災者の役に立っているのだろうか?」という疑問が湧いてきました。そこで

        • なぜ日本で暴力やいじめが無くならないのか

          こんにちは。 たまには野球に関するトピックでも書いてみます。 楽天イーグルス所属の安楽選手が後輩に対してハラスメントを行っていた疑いがあると報道がありました。 報道によると、後輩選手を裸にさせたり頭を叩くなどの暴力行為が報告され、現在球団が調査中とのこと。 個人的には一刻も早く真相を明らかにして欲しいですし、適切な処分を下すことを望みます。 ただ、このようなパワハラやいじめに関する報道は何年も前から繰り返されており、先日も宝塚歌劇団でのいじめが報道されたばかりです。 に

        責任を押し付け合う組織に明日はない

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        記事

          「相対的貧困率」という指標がおかしいと思う4つの理由

           最近、物価高や経済停滞によって日本が貧困化している、というニュースが増えてきており、以下のような「日本の貧困率が先進国で最悪になっている」というショッキングな記事も出てきています。  しかし、この手の記事をよく見てみると、使っている指標が「相対的貧困率」というものであり、我々がイメージする貧困(絶対的貧困)とは少し違います。  1ドル150円とすると上記での絶対的貧困の年収ボーダーラインは2.15×150×365≒11.8万円なので、日本で該当する世帯はほぼいないと考え

          「相対的貧困率」という指標がおかしいと思う4つの理由

          転職すべき?学校教師は本当にブラックなのか

           昨今、学校教師の労働環境に関するニュースが目立ってきており、「長時間労働を強いられている」「学校はまるではブラック企業だ」といった教職員に対する認識が定着しつつある。  「メンタル不調による休職者が増えている」「退職者が増えている」など断片的な情報は得られるものの、本当に教師の労働環境が劣悪なのか、について自分で分析してみようと思い、本記事を書いた。 本分析(学校労働環境)のアプローチ  本調査では学校教師の労働環境について大まかに知るために、以下の4つの観点で分析を

          転職すべき?学校教師は本当にブラックなのか

          使い捨てプラスチックが有料化?プラスチック資源循環促進法の概要

          世界的に環境意識が高まる中、2021年6月4日にプラスチックごみの削減とリサイクル促進を目的とする「プラスチックに係る資源環境の促進等に関する法律(通称:プラスチック資源循環促進法)」が参院本会議で成立しました。 本記事ではこのプラスチック資源循環促進法の概要と具体的な法律の中身、および我々の生活にどのような影響があるかをまとめました。 本法の概要この法律はサーキュラーエコノミーの達成を目指すために、プラスチックの循環利用(リサイクル、リユースなど)を国が主導して推進する

          使い捨てプラスチックが有料化?プラスチック資源循環促進法の概要

          なぜ化学メーカーのDXが遅れているのか

          世界的なデジタライゼーションの波が押し寄せる中で、IT化が遅れている日本でも徐々にデジタルトランスフォーメーションが浸透してきています。 しかし、まだまだIT導入が進んでいない企業や業界も少なくありません。化学メーカーをはじめとする化学業界でも例外ではなく、中小企業を筆頭にデジタル化に遅れている企業が数多くあります。 そこで、本記事ではこうしたデジタルトランスフォーメーション(DX)が遅れている化学メーカーについて、業界独自の理由を中心に私なりに考察してみました。 1.I

          なぜ化学メーカーのDXが遅れているのか

          世界最大級の米国化学メーカー、デュポンとダウの統合分社化後の各社概要

          本記事では米国トップ化学メーカーの二社であったダウ社とデュポン社の世紀の合併、およびその後の分社後に誕生した各3社についてまとめました。 ダウ&デュポンの合併・分社化 概要2015年、アメリカの大手化学メーカーであるダウ社とデュポン社の合併が発表され、世界中に衝撃が走りました。発表からおよそ1年半後の2017年9月、世界最大の化学メーカーとしてダウ・デュポン社が誕生しました。売上規模は約860億ドル(日本円でおよそ9兆5000億円)と桁外れな規模であり、日本最大の化学メーカ

          世界最大級の米国化学メーカー、デュポンとダウの統合分社化後の各社概要

          生分解性プラスチックの概要と製品事例

          マイクロプラスチックや海洋ゴミ問題が注目されている昨今、生分解性プラスチックが注目されており、長い間研究が進められています。 本記事ではこの生分解性プラスチックの概要と、現在どのような商品に使われているかをまとめました。 生分解性プラスチックとは?生分解性プラスチックとは、非常に安定で環境中に残存しやすい一般的なプラスチックに対して、生物の力によって環境中で分解されるプラスチックです。 生分解とは、単にプラスチックがバラバラになることではなく、微生物の働きにより、分子レベ

          生分解性プラスチックの概要と製品事例

          マイクロプラスチックに対する疑問

          最近ニュースを賑わせている「マイクロプラスチック」問題。もちろん、プラスチックごみ自体は生物が誤飲して死んでしまったり、景観的にも悪いなど悪影響ばかりです。ですが、マイクロプラスチックはちょっと違うのでは…?という疑問から、本記事ではマイクロプラについて少しまとめつつ、私の意見を述べさせていただきました。 マイクロプラスチックとはマイクロプラスチックとは直径5ミリメートル以下の小さなプラスチックごみと定義されています。一般的には、環境中に放出されたプラスチックごみが長い年月

          マイクロプラスチックに対する疑問

          環境フレンドリーかつ強固な材料、セルロースナノファイバーの技術動向

          本記事では、素材としてのポテンシャルやエコロジーといった観点で話題の「セルロースナノファイバー(CNF)」の大まかな概要と、最近の技術動向について執筆しました。 セルロースナノファイバーとはセルロースナノファイバーは木材から得られる木材繊維(パルプ)を1ミクロンの数百分の一以下のナノオーダーにまで高度にナノ化(微細化)した世界最先端のバイオマス素材です。セルロースナノファイバーは植物繊維由来であることから、生産・廃棄に関する環境負荷が小さく、軽量であることが特徴で、弾性率は

          環境フレンドリーかつ強固な材料、セルロースナノファイバーの技術動向

          マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の事例紹介

          前回の記事では、化学業界で話題になっているマテリアルズインフォマティクス(MI)の概要を簡単に解説しました。 ざっくり説明すると、「AIやビッグデータの技術を利用して、材料開発を効率化させる」といったものです。 今回は、そのMIに取り組む企業や団体の具体的事例を、海外も含めてご紹介します。 MIの事例:日本の大学・独立行政法人まず、材料関係で有力な独立行政法人である国立研究開発法人、物質・材料研究機構(NIMS)は、愛媛大学と連携して、超電導物質の新規物質発見を達成しまし

          マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の事例紹介

          化学の最前線:マテリアルズ・インフォマティクス(MI)がもたらす新しい可能性

          近年、化学界隈で「マテリアルズ・インフォマティクス(MI)」という言葉をよく耳にするようになりました。 本テキストでは、そのマテリアルズ・インフォマティクス(MI)の概要、および企業での活用事例をまとめました。 マテリアルズ・インフォマティクス(MI)とは実際にMIをネット検索してみると、おおよそ下記のような説明がされています。 要するに、「今までのデータを有効活用して、なるべく実験や試作を減らして材料開発をしましょう」といった取り組みです。 もう少し、詳しく説明します

          化学の最前線:マテリアルズ・インフォマティクス(MI)がもたらす新しい可能性