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会社の成長はリーダー次第

初めての株式購入

リーマンショックがあったのが2008年9月のこと。
家業である今の仕事について2年半ぐらいだった。
当時、仕事がいきなりストップしたことを覚えている。
その頃は父と私だけの個人事業だったので、まあ、ほとぼりが冷めるまで待っていようと割と気楽にしていた記憶がある。
その頃、金融知識は特になかったが株でもやってみようかなと思い、地元にある証券会社に足を運んでみた。
今後、成長が期待される業界など全く分からず、とりあえず取引先の上場企業2社と私がよく聞いていたラジオ番組を持つ地方放送局の3銘柄を選んでみた。
株価は底でこれ以上は下がることはなく、かつつぶれる心配はないだろうということも条件として見込んではいた。3社とも、自分にとっては身近でそれなりにどういう仕事をしているか知っているという程度の会社で、多少応援したいという気持ちもあった。3社を軽く紹介すると

  • A社:業界トップ。昔から取引多い。

  • B社:グループ全体ではA社よりも大きい。取引は浅い。

  • C社:地元放送局、ファンとして応援。

A社とB社については、株主になることで、いろいろと情報を知れるかもしれないという期待もあったし、勉強の意味合いもあった。
株はギャンブル的な要素が強く、儲かるものだという認識はなかった。
この当時は上手くいかなくても大損することはなければよいだろうと思っていた。
購入当初は毎日のように株価をチェックして上がった下がったと一喜一憂していたが、いつの間にかそんなことも気にしなくなっていった。
何年もの間、配当もほとんどなかったので、ますます意識しなくなっていた。

配当がちょっとしたお小遣いに

リーマンショックから何年も経って、A社の配当金がちょっとした小遣い程度になった。言っても、この配当金を何年もらえば取得価格をペイするだろうかという程度のもので、特に驚くほどの金額でもなかった。
更に何年も、株価など気にかけずにいたが、ある日、証券会社から送られてきた残高明細を見て、評価額の桁が変わっていることに気付いた。

会社の成長はリーダー次第

リーマンショック後の取得価格と最近の評価額の変化は下記の通り

  • A社:業界トップ。8倍

  • B社:グループ全体ではA社よりも大きい。2倍

  • C社:地元放送局。1.25倍

このような結構な差が生まれたのは、会社の体質だと思っている。私なりの見立てはこうだ。

A社:創業家がトップを務め、海外投資などの意思決定が速い。現場サイドにもトップの意向がきちんと伝わっていて組織としてのまとまりがある。現場は現場で責任感をもってオペレーションを行なっている。

B社:規模は大きいがあまりトップの顔が見えない。事業ごとに縦割りな感じでグループとしての強みはあまり感じられない。現場も対応はきちんとしているがどことなくお役所感がある。

C社:A、Bとは業界が全く異なるので比較しにくいが、地元財界の寄せ集め感を感じる布陣の経営層。安定はしているが目新しさもない。

ユニクロ、Nidec、ソフトバンクなど会社とリーダーの顔が一致する会社は強いイメージがある。一般的に認知されているかどうかではなく、社内で強力なリーダーシップを発揮できているかどうかが組織の強さと直結している。創業家はリーダーシップを発揮しやすい傾向はあるだろうが、ビッグモーター(非上場)のように道を誤れば転落も早い。
まあ、保有3社で比較して結論するのはちょっと乱暴かもしれないが、いったん仮説として、今後は他社も分析してみようと思う。

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